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まめ図書室:「文系のためのめっちゃやさしい量子論」松尾泰監修

私の専門分野のひとつは、電子のふるまいに密接に関係しているので、量子力学と関連があります。

でも、量子力学そのものの研究ではないので、量子力学というものを改めて勉強したいと思っていた。

それで昨年読んだのがこちら。
「文系のためのめっちゃやさしい量子論」です。


タイトルが文系のため、と書かれているんだけど、理系の人が読んでもいいと思う。
物理を専攻しなかった理系の人とか。

この本は、さえない文系サラリーマン(27才)と東大教授、二人の会話形式で書かれている。
この形式に加えて、図が多くて、ページあたりの文字数も少ないから、読みやすいと思う。
シュレディンガーの猫とか、パラレルワールドとか、どこかで聞いたことのあるワードも出てくるし。

けど、内容は正直難しい。
目に見えない電子の挙動とか、なんだそれ?
ってなるんだけど、すかさずさえない文系サラリーマンが、

「電子の状態の共存やら、確率解釈やら、コペンハーゲン解釈やらで、頭が爆発しそうです」

文系のためのめっちゃやさしい  量子論

と本の中で言ってくれるので、読者も、
「そうだそうだ」って共感しながら読めると思う。

量子力学に貢献した研究者について紹介するページがあるんですが、アインシュタインやボーア、シュレディンガーなど、どこかで聞いたことのあるこれらの研究者は、みんな比較的最近の人なんです。

古典力学のニュートンとかだと、歴史上の偉人みたいな感じがするんだけど、量子力学は若い

まだ確立されていない部分、現在進行形の部分が多いのが特徴だと感じます。

文系のためのめっちゃやさしいシリーズは他にもたくさん出版されていて、我が家には「めっちゃやさしい化学」もあります。
 
こちらはこれから読む予定。
 

この先も、不定期で本の紹介をしていこうと思います。


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