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●教壇から見えた世界●

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自分の経験をもとに、大切な教え子との時間を切り抜いてまとめたものたち。
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#エッセイ

【日記】たまに教師みたいな顔してさ

【日記】たまに教師みたいな顔してさ

諸々の用事のために帰阪して、少し経った。

その中で、今回もたくさんの人に会うことができた。

週に一コマだけ持っていたクラスの、教え子たち。

その授業は、文章の表現力を身につけることが目的の授業だったので、本当にたった一コマ。
時間にして、一週間のうち五十分だけ共通の時間を過ごす。

そんな授業で出会った人たちと、卒業して何年も経つのに「会おう!」という話しになる不思議。

馬が合ったといえば

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【日記】雪と思い出をたぐる夜

【日記】雪と思い出をたぐる夜

天気予報は数日前から、雪の予報が出ていた。

朝起きたときは曇天くらいだったのだけれど、昼過ぎには雪が降り出した。今年初めての雪、何なら今シーズン初めての雪な気がする。

本当なら、傘が大嫌いな人間なので、こういう傘が必要になる日は全力で引きこもる。

ただ、今日はどうしても出なければならない用事があったので勇気を出して(何とたいそうな)、外に出てみた。

まあ、出たら出たで楽しいのよ、外界なんて

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【エッセイ】夏を端まで食べきる

【エッセイ】夏を端まで食べきる

そんな気持ちになる週末を過ごした。

会いたいと心の動く人には、何としてでも会う努力をした。

人生にはいつだっていろんなタイミングがある。
私はそれを、この身を持って知っている。

この夏最後になる(多分)の、卒業生たちに会う予定を終えた。

卒業式から10年近くも経つと、相手もいい大人だ。私も変に大人ぶることなく「いち人間」として向き合うことが増えた。

それの、なんと誇らしいことか。

それ

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【エッセイ】夏と教え子と、私

【エッセイ】夏と教え子と、私

言葉にし尽くせない、いろいろな気持ちがいま私の中を渦巻いている。

取り留めのない、収集のつかないことになりそうだけれど、今日はそれを、そのまま書き連ねてみようと思う。

いつか彼らにここの存在を知らせるときがきたとき、思っていることを真っ直ぐ届けるために。

この夏、帰省のタイミングで私は複数人の教え子に会ってきた。

気まぐれに某SNSで帰省する旨を告げたら、本当にありがたいことに「会いたいで

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【エッセイ】春が近づく

【エッセイ】春が近づく

ここ最近、特に鼻先に春を感じることが、急にぐんと増えた。天気が良くて風が強い日などは、ことさらそれを強く感じるし、もはや鼻だけでなく目にも感じる。くしゃみは止まらないし、涙も出るし、なかなかつらい。

暦の上では、2月4日が立春ということで、とうに「春」になってはいる。何ならもう2月も終わろうとしていて、こういう瞬間に、「思ったよりもずっと、季節のページのめくれるペースは速い」と実感する。

教員

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