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[詩エッセイ]舞台



舞台ってなんだ

濃い化粧をして
ハリのある声を響かせる
俳優たちが

大ホールに立ち

私たち観客が それを見ている


それが舞台というもの?

見たこともないから分からない



今日 電車に乗った

初めて ゆく場所

いつも右側に進むけど
今日は左に向かう



その帰り
こっち方面は 人が少ないみたい

一人一人の間に
五シートくらいの隔たりがある


わたしは先頭列車 にいる


ある女の人は 運転士のすぐ後ろで
食い入るように景色を見ている

私はそこから一番近いシートに座って
ときどき景色を見たり 詩を書いたりする



もうすぐ終点

緩まるスピード

みな、同じ方向を見ていた


行き着く駅を見ているのか 景色を見ているのか
それはわからない

けれど 変わらないのは
吹き抜けるように動き 移り変わる
目の前の景色

思いを馳せ 眺め
全員の視線が一つに集まる

これはまるで 舞台でも見ているよう


私たちは その観客である

主役は 自然と 建物たち

舞台を成功させるための裏方は 運転士だ

これが私の見た 記念すべき 初舞台である





運転士のすぐ後ろに張り付いていた
どうやらその女の人と運転士は知り合いのようだ

というよりかは
どちらも想いを寄せ合っているように 見える

さっきから思うのは

ほんとうに わたしは
地球に生きているのだろうか
私はどこかの物語の
主人公になってしまったのだろうか?

いつか読んだ小説みたいな

そんな現場に、遭ってしまったから




次に出発するのは 15:15
時計が示す時刻は 15:12

僅かな時間も、
その時間がのびたらいいね、と
ふたりの背中にエールを送った






ふと顔を上げると

貨物列車

一台一台の隙間から見える 電車待ちのおばさん

オレンジブラウンに染め
    パーマがけた髪の毛が


ふわりと揺れていた








ーーーーーーー
とっても素敵なことがたくさん起こった一日でした。
いきなりですが、舞台ってなんだろう?と、ここ最近ずっと思っていました。
舞台という言葉の定義…ではなく、舞台ってどんなことしてるのだろうか?と、まだ見ぬものに想像を巡らせていたのです。
そんな時、私は電車に乗りながらある考えが浮かびました。
電車が次の駅に停まろうとするとき、列車のスピードは徐々に遅くなり、人々の視線は一点に集まりました。その電車に乗っている人は、両手に収まるくらい少なかったのですが。
老夫婦、小綺麗な女の人、中年くらいの男性、そして自分、そこにいる全ての人の目線が運転士のいる先の、その景色に向かっていました。
私はその光景を見たとき、なんだか舞台を見ているようだと思ったのです。
スポットライトの当たる場所があり、そこにいる観客の視線がその一点に集まっている。そして、その舞台を完成させるために支えている人が裏にいる。
その構成が、きっと「舞台」なのだろうと。それが私なりの考えです。

その後にも、なんだか現実ではないような出来事に遭遇しました。それを私の心に秘めておくのはもったいないので書いてみることにしました。途中いきなり場面が変わったり、意味が足りない文章も所々ありますが、それは想像で補っていただけないでしょうか……。笑

私は、大して語彙力もないので詩を書くことは得意ではありませんし、かと言って完全にエッセイにするのも、もう少し言葉足らずの文章でありたいと思う欲張りなので、物足りません。なので、「詩エッセイ」という新ジャンルを勝手に作りました。
「なんだか素敵だ」という思いが、少しでも浮かんでくれたら嬉しいです。



では!

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