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待つ、という、優しさ〜子から教わるコト〜

次男が私を真似るようになったのは、小学校に入ってからだ。
私を真似て、何度言ってもやめない・やらない長男に対して、私そっくりな物言いで声をかけるようになった。
怒る感じのトーンも同じで、よく夫がこっそり笑っている。

小学生になった。しっかりしなくては。
という想いからだろうか、長男よりも余程しっかりやっている。
宿題とお手伝いのエンジンがかかるのが早ければ満点だ。

日曜日の朝。
シューズ洗いもお勉強も終わり、子どもたちにとっては大好きな自由時間の始まりだ。
自由大好き人間の長男は早速創作活動に入った。

机の上のお勉強ノートを、出しっぱなしのままで。

我が家のモットーは、
できることは自分でやる。
(本音:母のやることを増やすな)

私「長男くん、ノート片付けてよー」
長男「・・・」

過集中気味の長男、大好きな創作活動中ということも手伝って、無視。完全無視である。

次男「長男くん、ノート片付けてよー」

完全コピーで次男が言った。
その言葉はまさしく「お母さん」。
母である私の言葉をコピーしたのだから「お母さん」であるが、そのトーンさえも「お母さん」なのだ。


「今書いてるの終わったら、ノート片付けてよー」

誰の言葉か。

私である。
・・・と言いたいところだが、次男なのだ。

次男が、

今長男くんは創作活動をしている。
トレーシングペーパーに線を描いている。
今は止められないだろう。

と判断して2回目の声掛けを工夫していたのだ。

後付のようで気まずいが次男が私の言葉を完全コピーする前に私だって「今は無理かな」とは思ったしそれを完全コピーした次男の言動に気を取られただけなのだ嘘じゃない。

でも、

「終わった後で良いから」

という妥協案は、言わなかっただろう。

負けた・・・。
”優しい母”力は、完全に次男のほうが上だ。

頭が下る思いだ。
納得するまで今やっていることをやらせてあげる。
こんな小さい子供に、改めて教えられることになるとは。

その後、長男はトレーシングペーパーに線を描き終えた後、そのまま次の工程に移ろうとした。
しっかり私と次男の言葉はスルーされ、まったく長男の脳内に残っていなかった。
引き止めて片付けるよう言うと、「何の事?」と聞き返したが、一段落ついているせいか、1回伝えただけですぐに行動に移した。

やるべきこと、してはいけないことを3回言ってもやらない、やめない。そして忘れている。
長男のこの行動が私の頭痛と怒りとストレスの種なので、本当にどうにかしたいところ。
しかしこれは彼の成長を待つべきことなので、また別の話だ。

いつもは本当にエンジンの掛かりは遅いし、ポヤポヤで、クラスで一番行動が遅い次男。
この日、彼から本当に大事なことを教えられた。

心に余裕が必要な、優しさ。
忙しい母親業に追われてばかりで、いつもそれを出せると約束出来ない所が悲しい。
でも、はからずも子供に教えられたこと。
大好きなチョコとカフェオレをお供に、心に余裕をもって、頑張ってみようか。

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