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#選挙とコピー_2023立川市長選

2023年9月3日に、地元・立川市の市長選が行われました。選挙期間中に街中でペタペタ貼られる選挙ポスター。


そこには、必ずコピーが書かれています。各候補者が訴えたいことがコピーになっています。

この#選挙とコピーでは、選挙戦におけるコピーの関係性を考えてみます!

まず初めに、選挙戦の結果をご紹介します。

・酒井大史:無所属・新。当選。2万1731票。
・清水孝治:無所属・新。2万150票。
・伊藤大輔:無所属・新。1万1463票。
・野口園子:無所属・新。2440票。
・金村誠:無所属・新。316票。

ということで、無所属で新人の酒井大史さんが当選されました!

ちなみに、当日有権者数は15万2938人。投票率は37.15%(前回34.74%)でした。この選挙に限りませんが、投票率は低いですね。

では、順を追って選挙コピーを見ていきましょう。

酒井大史さんの選挙コピー(当選)

こちらが酒井さんのポスターです。

・都議5期・市議2期
・子育て現役2児の父

これまでの豊富な実績やファミリー感を訴えていますね。

特に注目すべきは、「立川をあきらめない。」と訴えているところ。前回の市長選に、わずか257票差で敗れた悔しい過去があります。

今回の市長選では、そのリベンジを果たす!という並々ならぬ決意と覚悟を感じます。それは、下のコピーからも伝わってきます。

今度こそ。

すごく分かりやすい笑。酒井さんの心の声が、そのままコピーになったようです。でも、今回は見事にリベンジを果たしましたね。

「今度こそ。」が現実になりました。このコピー、すごく効果的だったのかもしれません。

清水孝治さんの選挙コピー

最初、清水さんは立川市長を4期16年務めた清水庄平前市長の親族かと思いましたが、違うようですね。でも、清水市政を引き継いだ安定した行政を掲げています。

ポスター内のコピーにも

清水庄平市長からバトンタッチ!!(後継指名)

と書かれています。おそらく、16年の市政をそのままバトンタッチする安定感を演出したかったのでしょう。しかし、その結果は残念ながら落選という形になりました。

シン価値タチカワ

最近ブームの「シン⚫︎⚫︎」というコピーを、しっかりと使っています。ただ、個人的には「シンタチカワ」で良かったんじゃないかと思います。「価値」が何を指すのかが分かりません。

選挙コピーでは、余計な言葉を入れない方が効果的な気もします。

結構、過激な言葉が並びますね笑。とにかく、他の政党に当選して欲しくないことが伝わります。過激な言葉は、使い方を間違えると大火傷するから難しいです。過激な言葉や強い言葉って、人間は生理的に反発したくなります。ムッとします。受け手(この場合は市民)は、「なんかこの人に投票したくない」と思いかねません。使い方が本当に難しいんです。それに、うっすら人間性も透けて見えちゃいますよね。「こういう過激な言葉使っちゃう人なんだ。。。」と。

今回の市長選候補者の中で、清水さんは唯一の与党候補だったんですね。

伊藤大輔さんの選挙コピー

こちらは伊藤さんの選挙ポスター。

48歳子育て奮闘中
だいすけ動く。
その先にある、立川へ。
市政史上最年少市長とまちづくりを!!

40代という若さをアピールしてますね。「動く」とか「その先」のように、行動力や未来をイメージさせるような言葉を使っています。これも、若さと連動させているのでしょう。

ただ、一つひとつのコピーは分かりやすくまとめられていますが、情報量が多すぎるような気もします。少し目移りしてしまいますね。

こちらも伊藤さんのポスター。コピーは簡潔に

最年少の市長を!!
動く。

でまとめています。これは、分かりやすい。とにかく若さと行動力アピールですね。

次回の選挙に期待してくなります。

野口園子さんの選挙コピー

こちらは野口さんのポスターです。

「立憲主義」で市民のくらし、平和、子どもの人権を守り、「優しい立川」をつくりましょう。
自民。公明市政にNO

コピーと言うより、ボディコピーのようです。主張ははっきりしていますが、女性らしい優しい表現に落ち着かせています。

「何がなんでも当選してやる!」という勢いは感じられません。どちらかというと、共感を狙った戦略なのかも。

欲を言えば、やはり野口さんならではのコピーが欲しかった。野口さん=⚫︎⚫︎みたいなキャッチーなものが欲しい。じゃないと、主張が伝わりにくいと思います。

金村誠さんの選挙コピー

最後は記者であり、現在は勾留中の金村さんのポスターです。

これは異色ですね。顔を出したりデザイン性を持たせたり、コピーで分かりやすく伝えたりするのではなく、とにかく主張をひたすら書くスタイル。逆に目立ちます。

ただ、広告コピーも同じことが言えますが、基本的にみんなじっくり読みません。だから、政策を長く書いても読まれることは稀です。短ければ短いほどいい世界です。これは広告に限らず、選挙でも同じことが言えると思います。

まとめ

ざっと、5人の方の選挙コピーをご紹介しました。もちろん、当選落選を分けるものは、コピーだけではありませんがコピーが果たす役割は大きいと思います。

ほとんどの投票者にとって、複雑な政策を理解するのは難しいでしょう。私も同じです。そこで、短くて分かりやすい言葉(コピー)がスッと頭に入ってくると、政策の理解に大きく役立ちます。候補者の人柄や雰囲気も分かります。

これから、この選挙とコピーの関係をまとめていくので、楽しみにしていただけると嬉しいです。

おしまい
書いた人:和田裕史


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