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姉の決断 家族会議続編

約10年ほど前、我ら姉妹は農家本家の苗字を捨てて(継がない)結婚した。

一般家庭にはない複雑な事情で、『幼い頃から家を継ぐ事』に焦点を合わせて子育てされてきた様なところがあった。
わたしは次女なので、直接的にはなかった。
長女の姉はかなり『跡取り』として刷り込まれていた。

私はいつも周りと比べて『変なのー』て疑問を腹に抱えつつ、言葉にしなかった。

母が亡くなった時にバランスは一気に崩れた。私達姉妹は家に嫌悪感を抱き、『継ぐ』と言う事に抵抗を感じた。

でも内心、、、、『継がないって事は見捨てる事?』継がないって事に後ろめたさや、罪悪感がへばりついた。なんせ幼い頃から、私達に寄りかかられている様な雰囲気を感じて過ごしてきたから、相当な裏切りの様な風にも思えた。

ましてや、姉は相当だっただろう。長女ってだけなのに。

私はそれでも(次女だったから?我が強かったから?)継がない自由の方が数100倍魅力を感じた。農家や本家代々続く家ってとにかく自由が限られている。と感じた。
上部っつらの世界も無数みてきた。
質素で自分らしくいられる場所が私は好きだ。

って代々続く家や農家の方に偏見を述べてしまった。断っておくと、その体質は我が家の場合だと思う。
我が家の体質が私は好きじゃなかった。

結婚して、本当にただ一般家庭になって。本当に自分でいられる感じがする。(でも、実家で学んだ事があっての今だなぁ〜と感謝の気持ちもある)


結婚して姓が変わった姉が姓をまた戻して実家に戻ると言うのだ。子供は3人いる。
姉の決断に父は喜んだ。一度断られ、家を出た姉が戻ってきてくれる。それに父は孫とも仲良しだし、それも嬉しかったんだと思う。

姉の中で。ずっと引っかかつていたんだろうな。と心配した時期もあった。
言い方悪いけど、いわゆる洗脳を受けてきたから、、、、そうしない事が苦しいって場合もあるんだと考えてしまう。

それも話したけど、大丈夫だと言うので。姉を信じて任せてみようと思っている。

何より、姉を動かしたのは父の行動だと思ってる。

常に私達の判断に委ねてくれて、それでいて自営業の姉たちに変わって孫3人を献身的にお世話してきた。見事な程に。
そんな事を10年してきた父と姉の間に見えない絆が出来上がったんだと思う。
そして、そんな父を逆に支えたいと姉は心動かされたんだろう。

直接聞いてないけど、それ以外考えられないなって思った。

2人ともとっても素敵。新しい時代の幕開けだね。

おめでとう。




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