井賀孝

写真家。2023年10月トライフォース高尾オープン。ブラジリアン柔術黒帯三段。現在トラ…

井賀孝

写真家。2023年10月トライフォース高尾オープン。ブラジリアン柔術黒帯三段。現在トライフォース高尾を筆頭に5つの支部で柔術を指導中。和歌山生まれ東京在住。映画、マンガ、ラーメン、ビール好き。FUJIFILM使い。お仕事の相談はこちらに lutadoriga5@gmail.com

マガジン

  • 井賀論。

    このマガジンは写真雑誌「フォトコン」において2017年に一年間連載したものを掲載しています。基本、加筆修正は行わず、写真を新たに付け加えています。

  • ああニューヨーク

    1996年〜1997年の約一年間ニューヨークに滞在しました。近頃フィルムスキャナーを導入したこともあり、その頃に撮影したフィルム写真を当時の思い出とともにアップします。覚えている範囲内で^ ^

  • 山国東京

    東京の山国「高尾」に暮らして8年。ここは山と空が近いところ。そんな里山の日常を写真と文章で綴ります。

最近の記事

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写真とコトバ。ときどき人生

初めまして。写真家の井賀孝です。noteを始めます。 これまでSNSを10年ぐらいやってきましたが、ほとんど写真はアップしてきませんでした。 昭和生まれのバブルを知る世代、発表の場は紙媒体(雑誌、本)や写真展でという思いがあったためです。 でもそういう時代でもないし、そろそろ写真をアップしていきます。いまさら(笑) 昨今のコロナ騒動によって、いくつかの予定がキャンセルとなり、時間ができたこともあります。 なにか新しいことをやってみよう。さてなにをやるかと考えたときに

    • 長い間ありがとう!

      ずっと一緒にいたやつがいなくなるのは不思議な感じだ。といって毎日会ってたわけじゃないし、なんなら週一会わない時も多々あった。ただなんとなくずっと一緒に柔術をやってるんだろうなと思っていた漠然と。案外ツーショット写真を撮ったことはない。カメラマンは撮る側で写る側じゃないというのもあるし。 初めて会ったときは青帯を巻いて現れた。若くて才能あり気なやつが入ってきたなーというのが最初の印象だ。トッポい感じでそんなに積極的に喋るという感じでもなかった。朝クラス後に昼飯を食べに行くよう

      • 冬の空

        今年も終わるね。 毎年この時期になると、少し時間ができるので文章でも書こうかとなる。 ただしもうそんなに語りたいことはない。 ただ真っ白いnoteのページに文字を連ねてゆくのが心地よい。 そんな心持ちだ。 ここ2年は柔術(指導)ばかりやっていたので、2023年は写真活動をもう少し活発化させようかな(笑) この時期特有の凜とした空気が好きだ。 写真家になって気づいた。 それではみなさん良いお年を!

        • not today

          この夏トム・クルーズ主演『トップガン マーヴェリック』を見た。1986年に上映された『トップガン』の続編だ。我々アラフィフ世代にとっては、『ロッキー』や『ランボー』シリーズと同じく、若かりし頃、胸熱くした作品のひとつ。なんと35年ぶりだという。 トム・クルーズ演じる主人公のピート・“マーヴェリック”・ミッチェルは、昇進を拒み、現場(パイロット)にこだわり続けていた。そんな彼に、上官はきつい言葉を投げつける。 「寝て起きて、飯を食い、小便をする。君らパイロットはそのうち必要

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        写真とコトバ。ときどき人生

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        記事

          山伏の展示

          現在國學院大学博物館において、特別展「走湯山と伊豆修験〜知られざる山伏たちの足跡〜」が開催されています。私も撮影と写真展示で協力させてもらっています。 企画したのは國學院大学准教授の深澤太郎さん。彼とは奈良県の吉野から和歌山県の熊野までの行程約170kmを歩き通す山伏の修行、大峯奥駆修行で出会った。私は39歳。彼はまだ20代だったんじゃないかな。2009年の夏のこと。それから約10年の間に私は大峯奥駆修行に7度参加した。彼は私よりも多く、コロナ禍が世界を席巻するまで毎年欠か

          山伏の展示

          新撰組の剣

          江戸時代末期(幕末)に幕府方として京都の治安維持に奔走した新撰組、その局長である近藤勇、副長の土方歳三、一番隊隊長沖田総司らが学んだ剣術「天然理心流」。現在でもいくつかに分かれて活動している。先日そのひとつ天然理心流門人会の皆さんを撮影させていただいた。 天然理心流は近藤内蔵之介長裕が寛政二年(1790)頃に創始した流派。剣術、柔術、棒術、気合術を含む統合武術であり、江戸時代に創始されたにもかかわらず、古武道の系譜を受け継いでいる。内蔵之介が常に真剣勝負を想定して剣術体系を

          新撰組の剣

          2022夏

          変形性肘関節症の右肘の手術をして約3ヶ月。ぼちぼちと柔術のスパーリングを再開している。 術後2ヶ月が経過した時点で撮影したCT画像を見ながら、執刀した先生は、 「まだ結構変形してるねー」と開口一番に言った。 「マジかよ」 正直そう思った。手術したらすっきりするって言ってたやん。 まあそれでも、手術前は食事、歯磨きにも難儀してたから、それに比べれば全然ましか、と思うことにした。 ところで、 「このまままた柔術を続ければ再びより変形してくるんですよね?肘は」と一応聞

          ちょっとしたことだけど

          4.15に右肘を手術したことによりカメラを構えられない。ファインダーを覗けない。 それでも写真は撮れる。モニターを見ながら写真を撮る動画のような撮り方。デジカメならでは。スマホで撮る場合もそうか。 生まれながらにしてデジタルに囲まれて育ったZ世代は、むしろそれが普通のことのようだ。ファインダーなど覗かない。覗けても。 ファインダーを覗かずとも写真は撮れるが、瞬間的に構図を決めれないので速射性に欠ける。目の前で起こったことに対してのリアクションが遅れる。結果、切り取った感

          ちょっとしたことだけど

          一年の重み

          4月15日に右肘の手術をした。 症状としては、関節部分の骨が変形してしまって、腕を地面に対して水平に伸ばした状態から肩に向かって90度ぐらいしか曲げられない。真っ直ぐにも伸びない。真っ直ぐな状態を180度だとしたら、150度ぐらいまでしか伸ばせない。つまり可動域が極端に狭くなってしまっているという状態である。可動域が90~150度、無理にそれ以上動かせようとすると、鋭い疼痛がはしる。通常は30〜180度ぐらいだろうか。 原因としては摩耗と加齢。つまり激しく使いすぎ。右肘は

          一年の重み

          ブラジリアン柔術の可能性

          ブラジリアン柔術の試合は帯色、体重、年齢、性別によって明確にカテゴライズされる。それ故、条件が似た相手と戦えるので格闘技といえども比較的試合出場へのハードルが低い。積極的に参加してもらいたい。 第2回東日本柔術オープントーナメント。 2022年4月23日エスフォルタアリーナ八王子にて撮影。

          ブラジリアン柔術の可能性

          2021。印象に残った映画

          少し前の話。 毎年、確定申告の時期に昨年一年間の領収書を見直す。 その際、映画のチケットもチェックする。 写真集を見なくなって久しい私にとって、映画は唯一の娯楽でありインスピレーションをもらえるもの。だから時間の許す限り見るようにしている。ここでいう映画とは、映画館で見る映画のことだ。 2021年は28本見ていた。 印象に残ったのは次の5本。 順位ではなく見た順に列挙する。 『空白』 『君は永遠にそいつらより若い』 『最後の決闘裁判』 『由宇子の天秤』 『サウ

          2021。印象に残った映画

          たしかに世界はここにあると思える

          2021.5.2 新緑が美しい季節、小型カメラ1台持って、久しぶりに山に向かって散歩に出た。 FUJIFILM X-E3。レンズは23mmF2。「良いカメラ持ってるね。それフィルムカメラ?」とすれ違ったおじさんに声をかけられる。 東京の端っこ、山に近い場所に暮らして9年になるが、まだ知らない道があった。 写真的には大したものは撮れてないが、こんな道もあったんだと、小さな冒険感覚。 小仏城山山頂(670m) 確認しずらいが雲の下には富士山 高尾山山頂(599m)

          たしかに世界はここにあると思える

          ブクロライフ

          2019年3月、「ブクロライフ」と称した写真群を東京は丸の内にある富士フイルムイメージングプラザに展示していた。 当時発売されたばかりの、中判デジタルカメラとしては小さくて機動力のあるGFX50Rのプロモーションの一環として、富士フイルムから請われて撮影したものだ。なので撮影はすべてGFX50Rで行った。 私が所属しているトライフォース柔術アカデミー本部は池袋にあって、そこにはトップを目指して日々研鑽している若手選手が何人かいる。そのひとり、澤田伸大選手を撮った作品。

          ブクロライフ

          中判デジタルカメラ

          本日2月9日は、家の給湯器工事の対応のため自宅待機中。 よって、しばらく時間があるのでnoteなぞを書いてみる。 近頃、富士フイルムからGFX100Sという魅惑的な中判デジタルカメラの新製品が発表された。 1億200万画素、中判のラージフォーマットに加えて、900gの軽量ボディに、6段の手ブレ補正と、機動力が格段に上がった。 俄然興味が湧く。 そういや、同じ富士フイルムの中判カメラ、GFX50Rが発売された時(2018年秋)に、仕事として富士フイルムから依頼されて撮

          中判デジタルカメラ

          光とフレーミング

          先日、2日間あるクライアントの動画撮影を担当した。 写真は本番前のロケハン時に撮影したもの。 つくづく写真は光とフレーミングだと思う。 それで大概のことは決まる。 写真には動画のような時間で表現するゆとり、幅がない。まして音もない。やれることに限りがあるのだ。 基本的には空間を切り取って表すのが写真。それ故フレーミングが重要となる。被写体をどの位置からどのアングルでどれぐらいの配分(画面全体に対して)で切り取るか。優れた写真家はそれが瞬時に出来る。これまでの経験則か

          光とフレーミング

          写真家の眼

          ロケハンをかねて久しぶりに写真散歩をした。 写真家は‘世界’を切り取る。 カメラのファインダーを覗くと世界が違って見える。それが写真家の眼、訓練で獲得した眼だ。 今日もその眼で世界を切り取る。

          写真家の眼