not today
この夏トム・クルーズ主演『トップガン マーヴェリック』を見た。1986年に上映された『トップガン』の続編だ。我々アラフィフ世代にとっては、『ロッキー』や『ランボー』シリーズと同じく、若かりし頃、胸熱くした作品のひとつ。なんと35年ぶりだという。
トム・クルーズ演じる主人公のピート・“マーヴェリック”・ミッチェルは、昇進を拒み、現場(パイロット)にこだわり続けていた。そんな彼に、上官はきつい言葉を投げつける。
「寝て起きて、飯を食い、小便をする。君らパイロットはそのうち必要なくなる」
AIや遠隔操作で飛行する無人機の時代が来る。それはもうすぐそこまで来ていると。
その上官に向かって、ピート・“マーヴェリック”・ミッチェルが放つ言葉が、これ
「not today」
である。
それはそうかもしれない。しかし、少なくとも今日(今)ではないと。
痺れたねーこの言葉に。おそらく私のような世代には特に。
カメラ、写真を取り巻く環境も似たようなものだ。
撮影機能が充実したスマホの普及でカメラは売れないし、WEBやSNSでの発信が当たり前となった昨今では、新聞・雑誌など紙媒体の存在意義も危うい。
私が写真を始めた頃は、フィルムで撮影していた。その後、デジタルカメラが発明されて、しばらくして今度はスマートフォンが主流の時代となった。それに伴い、スチール(静止画)からムービー(動画)へと、世間のニーズも変わった。
いずれ、ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル同様、カメラマンも必要なくなる。しかし、今日ではない。
何を言いたいかは映画を見てもらえれば分かる(笑)
その日までせいぜい抗うよ。任せて。
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