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「夏の京都ひとり歩き」ー詩ー

京の ひとり歩き
蒸し暑さと 扇子が友

産寧坂の石畳を 昇り 
清水寺の 舞台に出る
街を 渡ってくる風は
恋のはかなさを
むかし言葉で 運んでくる

街は 黄昏色に染まり
人波が さんざめく
空に 浮かび上がる大文字の送り火に 
あの人の 病の快癒を 一心に祈る
恋の残り火は 蛍の光のように
心の中で 瞬く

朝の 祇園の花見小路通
舞子さんの おぼこの足音は
宵闇に 消え去り
人声は 無い
昔の時間が 静かに佇む
ひとりの虚しさが
目を 曇らせる

道長の 影法師が招く 八坂神社
朱塗り本殿で 健康錦守りを 買い
祈りを 捧げる
あなたの 面影が
池の水面に 揺れる

恋は ガラス細工よりも
澄んで 頼りなくて
祇園囃子のように
街の路地まで 響き
風鈴の音を 泣かせる

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