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WordPressで作ったホームページの印象を一発で良くするコツ Vol.11(田中編4)

このnoteは、本のPR会社QUESTO代表の黒田剛、Webサイト制作のプロであるKotaこと田中俊行、出版社勤務を経てフリーの編集ライターになった石川奈都子(LUCKY NUTS)によるリレー連載です。編集は石川が担当。

ホームページを自分で作ることでキャリアを棚卸ししたり、SNSにない強みを持つビジネスツールとして活用する方法を伝えられないか? そんな思いから、この連載が始まりました。
フリーランスに限らず会社員でも、仕事への思いや作り手の顔が見えるホームページを持つことは新たな出会いやビジネスチャンスに繋がるはずです。

今回は、WordPress初心者がホームページを制作する際、簡単に見た目の印象をアップできる方法について田中さんが解説します。

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WordPressの「テーマ」は多種多様に用意されている

WordPressで作ったホームページは、「テーマ」というデザインのひな形で見た目を換えることができる。ブログサービスの「テンプレート」と同じようなものだ。

2021年6月現在で、WordPressの公式サイトに登録されている無料テーマは約8,500個。有料テーマのほとんどは各制作者が自由に販売しているため集計できないが、文字どおり世界中で制作されており、相当数に上るはずだ。

WordPressの「テーマ」は、見た目を変えるだけでなくスライドショー付きとかアフィリエイトしやすい仕組みとか、SNS連携やSEO効果など、機能面でもさまざまな違いや特長がある。

だから、WordPressでホームページを作る際、テーマ選びに頭を悩ませる人は少なくないようだ。私も「どのテーマがいいですか?」といった質問をたまに受けるが、どんな人にも絶対オススメな万能選手なんてものはない。

テーマのいいところは、いくつでもインストールでき、いつでも1クリックで切り替えられることだ。「気になったテーマをとりあえずインストールして、自分の目で確かめるのが一番!」と答えることが多い。

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テーマ選びに時間をかけるよりホームページ公開が重要

それでも、「自分で見てもどうしても決められないんですよ~」という優柔不断な方もいる。まあ自分も外食時は「孤独のグルメ」のゴローさん並みに、あれこれメニューを悩むタイプだからエラそうなことは言えないが(笑)、どんなテーマを使っても大なり小なりの不満は出てくるものだ。

「ホームページを作る会」のメンバーには、「Lightning」を勧めることが多い。シンプルかつ無難なデザインでどんな用途にも応用しやすく、日本製でユーザー数も多いから日本語の情報が豊富にある。

さらに公式サイトに登録済みで(審査があるため、それなりの品質が保証される)、WordPress本体の機能とぶつかったり無視したりしない「お行儀の良さ」(公式非登録のテーマはお行儀の良くないものも多い)が個人的にオススメしたい理由だ。

WordPressには、テーマ以外でも見た目や機能を追加変更できる設定が少なくない。だから、テーマ選びに時間を費やしていつまでもホームページが立ち上がらないよりは、100%は納得できていないテーマでも、とにかくホームページが立ち上がって公開できたほうがよっぽどいい。

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「ホームページの印象度」を左右するのはメインビジュアル

確かにテーマ選びは確かに大事だが、「ホームページの印象度」という観点から考えれば、テーマと同じくらい、いや、ヘタしたらテーマ以上に重要なポイントがある。

にもかかわらず、そこに着目して時間と労力を割く人は、どうもそう多くはいないらしい。ホームページの印象度を決定的に左右するポイント、それはメインビジュアル(トップページのヘッダー画像)である。

テーマのデモサイト(見本)では素敵に見えたのに、いざ自分のホームページにそれをセットしてみると、どうもパッとしないという経験をした人は少なくないだろう。その第1の理由こそ、メインビジュアルの違いなのだ。

デモサイトより見劣りする最大の理由は画像のクオリティ

デモサイトでは、テーマが最大限に引き立つようきれいで高品質なメインビジュアルを、恐らくかなり時間と労力をかけて選んでいる。

しかし一般のユーザーでは、そこまで熱心に画像を選ぼうとしない人が多いのではないか。だから、デモサイトに比べて見劣りしてしまうのだ。(ちなみに海外製のテーマがデモサイトより見劣りする第2の理由は、フォントが英語ではなく日本語になるからだと思う)。

WordPressを純粋にブログとして使うのなら、メインビジュアルにそれほどこだわる必要はないかもしれない。ユーザーは、検索エンジン経由で任意の記事に直接アクセスするケースが多い。ブログのトップページは記事の目次であり、メインビジュアルが目に触れる機会は少ないだろう。

しかし、企業なり個人事業主なりのホームページであれば、メインビジュアルの重要性は極めて大きい。それは家の玄関であり人間の顔であるからだ。

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メインビジュアルの質がホームページ全体の印象を決める

ぶっちゃけた話、とりあえずトップにドーンと大きないい写真を使っていれば、それ以外に多少の難があっても、ホームページの印象はそう悪くはならない。しかしメインビジュアルの写真がショボいと、それだけでホームページ全体の印象は大きく減点してしまう。

もちろん、最終的にはホームページは見た目よりも中身、コンテンツこそが重要だ。見た目がダサかったり古臭かったりしたとしても、有意義で人々の役に立っているホームページはいくらでもある。

しかし、いくら素晴らしいコンテンツでも、第一印象が悪いばっかりに中身を見てもらえず立ち去られるとしたら、それはあまりにもったいない。

婚活でも、まずは外見を良くしておかないとどんなに中身や条件が良くても選択肢の中に入れないし、勝負の土俵に上がれない。だから、まずは身だしなみ、ファッションを良くしろと言われるそうだ……経験談ではないが(笑)。

ホームページにも、まったく同じことが言える。まずは見た目の印象、特にトップのメインビジュアルありきなのだ。

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写真は有料で、ハイクオリティのものをこだわって選ぶ

私も本格的なサイト制作の際は、予算があればプロのカメラマンさんに撮影を依頼するし、難しければデザイナーさんに有料の写真素材を選んでもらうようにしている。ここは、絶対に力を入れたいところだからだ。

みなさんも、多少なりとも制作費を使えるのであれば、「テーマ」にお金を使うよりトップページの写真購入に使ったほうがいいと個人的には思う。無料テーマでもいいものはたくさんあり、無料でなく絶対に有料テーマのほうがいい、というケースは私自身はほとんど経験したことがない。

一方、写真も無料素材はいくらでもあるが、有料のものとでは明らかにクオリティが違う。ジャンルや業界が同じホームページ同士で、時折まったく同じ無料画像を使っているケースも見かけるが、これはいただけない。他との差別化という意味でも、写真にはお金と時間をかけてこだわるべきだ。

有料画像サイトは検索すればいくらでも見つかる。支障がなければ、海外サイトを利用するのもいいだろう。登録1ヶ月以内は何枚か無料で画像をダウンロードできるサイトもあるので、ぜひ試してみていただきたい。

ホームページのメインビジュアルは、もっとも妥協してはいけないところ。有料が無理ならたとえ無料でもいいので、写真選びはぜひともじっくり腰をすえて取り組み、「第一印象で選ばれるホームページ」を目指してほしい。

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