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#靴を落とした少女
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#5
第二幕 靴を落とした少女1:透明人間
私は、恐る恐る言葉を発した。
「ここはどこ?」
…………………………………
すると、目の前で女の人が周りを見渡し、首を傾げた。
「???」
そのとき鳥がチュンチュンと鳴いた。
そして彼女はポツリと小さな小さな声で
「やっぱり、さっきのは鳥のさえずりね。」
そう呟いて、私に水をかけた。
私はその言動に身構え、驚愕した。
ど、ど、どういうことだ?!
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#6
第二幕 靴を落とした少女2:灰かぶり姫
彼女の母親らしき人がこう叫んだ。
「シンデレラ!!!!」
シン……………………………デレ…………ラ??????????
………………………………………
私は、まさかと思い呆然と立ち尽くした。
待って。今の女性、シンデレラって言った??え?待って待って。頭の処理が追い付かない。あの彼女がシンデレラということは、ここは物語の中ってこと??
いやでも、あり
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#7
第二幕 靴を落とした少女3:ボタンの秘密
結局私は、その一部始終を見守ることしかできなかった。。。
………………………………………
そのあと彼女を追って、私は今、ボロボロな屋根裏部屋にいる。
彼女は屋根裏部屋に連れていかれた後、「この部屋で寝なさい。」と継母にぴしゃりと言われ、扉をバタンと閉められてしまった。
彼女は、その場に座り込んだ後、そばにあるボロボロになったベットに頭を伏せてしくしく
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#8
第二幕 靴を落とした少女4:光と影
これからの、彼女との道のりは長くなりそうだとそんな気がした。
……………………………………
「その服、目立つから、着替えた方がいい。」
消え入りそうな、
その言葉に私は、深くうなずいた。
「わかった。」
そういって、エラは悲しそうにうつむいた。
そして、
「私は、シンデレラだから、あまり近づかない方がいい。」
微かにでつぶやいた。
私は、なんだか
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#9
第二幕 靴を落とした少女5:使用人
私は、その日、一睡もすることができなかった。
………………………………………
朝日が昇り、今日も1日が始まる。
清が清がしい朝とは反対に、私の心は沈んでいた。
エラは、私が、一睡もできなかったことは梅雨知らず、うーんと気持ちよさげに伸びをしていた。
私は、昨夜のエラに対しての恐怖がまだ少しばかり残っていた。
そして、見てはいけないものを見てしまったかの
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#10
第二幕 靴を落とした少女6:エル
そういって、私は、このお屋敷の使用人になったのだった。
………………………………………
そして、私がこのお屋敷で働き始めた日から数日。
私は、毎日のように働いた。
このお屋敷で使用人として働くことが決まったとき、2人の娘はとてもいやそうな顔をして母親に懇願していた。
娘1「お母様!どうなさったのですか?!どこか体調がすぐれないのですか?!」
継母「いいえ
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#11
第二幕 靴を落とした少女7:0時の鐘の呪い
「そうよ。私はエラの持つ2つ目の顔よ。そうね。。。。。何と言ったらいいかしら。あなたの世界で言うと2重人格っていうのかしらね。」
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エルは、私の世界のことやこの世界のことをすべて知っているかのような口ぶりでそう言った。
今、なんて言った??今、あなたの世界って言った??
ど、どういうこと???私の元いた世界を知ってるっ
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#12
第二幕 靴を落とした少女
8:ボタンの少年
「それにね、私が存在できる理由が0時の鐘なんて。。。。。
まるで、0時の鐘の呪いね。
この呪いが解けるときはいつになるのかしらね。」
そういって、エルは孤独を隠すように屋根裏部屋にある小さな窓を見つめた。
そのとき彼女は、泣き出しそうに、この世をすべてを嫌っているようなそんな顔をした。
「少し感情的になりすぎたわ。ここまでの話で何か質問はあるかし
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#13
第二幕 靴を落とした少女
9:白い鳥
そう、エルが言ったとき、私は、なんて残酷な運命なんだろうと悲しさであふれ、あのボタンをくれた少年レイがこの物語の中にいたことを知って、私はどうしようもなく泣きたくなった。
「まぁ。そんな感じね。途中で感情的になってしまったところもあったわね。
そうね。りう。最後に質問はあるかしら??」
「ううん。ないよ。」
「じゃあ。もうそろそろ2時になるわね。エラ
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#14
第二幕 靴を落とした少女
10:”いい子”の呪い
「そうね。純粋、、、、ね。
私は、優しくて”いい子”でなければいけないの。」
そういって、エラが悲しそうな表情をしたことに私は動揺した。
「エラ??」
「え、えぇ。全然大丈夫。ちょっと思い出ちゃっただけだから。」
「思い出すって何を??ごめん。言いたくなかったらいいんだけど。」
「そうだね。。。。。。これを話すのは、りうが初めてだね。
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#16
第二幕 靴を落とした少女12:追憶
私たちは、朝食の用意や、朝の準備を始めたのだった。
その夜、エラと寝巻に着替えていたところ、エラと今日あった1日のことを話していた。
「エラ。今日、お母さんとお姉さんたちに嫌味言われていたけれど、大丈夫だった??」
「嫌味くらい大丈夫。」
「そっか。お母さんとお姉さんに嫌味言われてたとき、エラひどい顔してたよ。こんな風に。」
そして私は、しかめっ面の
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#17
第二幕 靴を落とした少女13:記憶の欠片
*これはフィクションです。
登場人物とは一切関係ありません。
暴力的な描写がありますが、決して、それを推薦しているわけではありません。暴力的描写が苦手な方はおやめください。
「エラ。。。。。。。落ち着いて聞いて。。。。今からする話を。。。。」
「わ、わかった。」
そう言ったエルに対して、私はエルから聞いて知った話をそのままエラに伝えることとなった。
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#18
第二幕 靴を落とした少女14:暴走
*これはフィクションです。
登場人物とは一切関係ありません。
暴力的な描写がありますが、決して、それを推薦しているわけではありません。暴力的描写が苦手な方はおやめください。
「殺してやる!!」
そういってエラは、勢いよく私を押し倒し、私の上に馬乗りになった。
そして、首を絞めた。
私は今起きていることが何が何だか分からないかった。
突然、エラが豹変し、私
【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#19
第二幕 靴を落とした少女15:理由
私は、それが初めてエルの涙を見た時だった。
静かにエルは、涙を流した後
「もう遅いわ。寝ましょう。」
とそれだけ言うと、ベットに潜りこんでしまった。
私は、エルになんて声をかけてよいか分からず、見守ることしかできなかった。
私も、エルと同じようにベットに横になったが、エルが泣いているところを見て、いてもたってもいられず、気晴らしにこの屋敷を散策することに決