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佐賀県の留鳥▷シギ・チドリ▷有明海の生物▷イラストレーター▷写真▷鳥見歴35年▷日本ク…

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佐賀県の留鳥▷シギ・チドリ▷有明海の生物▷イラストレーター▷写真▷鳥見歴35年▷日本クロツラヘラサギネットワーク副代表🐤佐賀新聞に探鳥日記を連載中🐤

最近の記事

トモエガモ2024年

先日、トモエガモに関する国際シンポジウムがありました。 日本の越冬地や韓国、ロシアからトモエガモの最新の報告があり 大変興味深く拝聴しました。 私が住んでいる佐賀県でも今年は特にトモエガモの目撃情報があり、 記録をつけるのが大好きな私はかなり詳細なデータを取ってました。 トモエガモは諫早の調整池から来ていることは分かっていましたので、 特に諫早からの報告に興味がありふむふむと聞いていました。 報告によれば、2013年が一番初めに群れが観察された年で300羽。 それから毎

    • クロツラヘラサギ

      今年も有明海でクロツラヘラサギの姿が見られる時期がやってきました。 現在、東アジアを中心とし6,633羽が生息しています。 なぜ正確な数が分かるのかというと、 毎年1月に日本、韓国、中国、台湾、香港、ベトナム、フィリピンなどクロツラヘラサギが越冬する国々と協力し、 世界一斉にカウント調査をしているからです。 日本はクロツラヘラサギたちが冬を過ごす越冬地として 640羽を確認しており世界第3位となります。 ちなみに1位は台湾の4,228羽、2位は中国の1,357羽です。

      • 上海にヘラシギを探しに行った話③

        上海はシギチだけじゃなくて森の鳥も面白かったです。 ちょっとした林で渡りの小鳥もみました。 ガイドのリンさんが「ダークサイドフライキャッチャー」 を連発するので、いつのまにか私は心の中で彼を密かに「マスター」と呼ぶように。 サメビタキちょうど大量に移動中でした そして、ホオジロ系の小鳥が「チッ」と鳴いて草むらに入るのを見た刹那一言 「Yellow-breasted bunting 」 と言ってすたすた歩き出すというまさにプロのガイド。 待ってマスター・・・ ごめん。ちゃ

        • 上海にヘラシギを見に行った話②

          Birding Tour to Rudong Sep.25-28 "Day 2" 26.Sep.2017 What's Rudong like? It has huge tidal flat and about 100 Spoon-billed Sandpiper. 私が今回なぜ如東(ルドン)に行きたかったのかというと、 ここは世界的にも大変有名なシギチドリがたくさんいる場所で、 中でも全世界で生息数が400羽と言われている「ヘラシギ」を見たかったからです。 初日に現地

        トモエガモ2024年

          上海にヘラシギを探しに行った話①

          Birding Tour to Rudong Sep.25-28 "Day 1" 25.Sep.2017 I cannot write about birds in particular. Because the flight delayed very much.... I got there just past midnight. 如東鳥見ツアー 一日目 嫌な予感はしていた。 なぜなら私が乗る予定の一つ前の9時30分出発の便が、空港に着いた時点で、 すでに出発が13時3

          上海にヘラシギを探しに行った話①

          オオメダイチドリを助けた話

          2020.8.21 Saga,Japan シギ・チドリたちは、ロシアなど北の国での繁殖を終え ぞくぞくと中継地である有明海に到着しています。 まずはじめに大人たちがやってきて そのあと、この夏生まれたばかりの子供たちがやってきます。 ぼちぼち子供たち(幼鳥という言い方をします)が増えてきました。 溺れていたオオメダイチドリを助けました。 満潮になるとシギ・チドリたちはカモみたいに海に浮いて 休むことができないので、急いで水のかからない高いところへ飛んで避難します。

          オオメダイチドリを助けた話

          樫原湿原に行きました

          先週、樫原湿原(佐賀県唐津市七山)に行ってきました。 ちょうどサギソウが見ごろでした。 標高600メートルにある湿地なので心持ち涼しかったです。 ここに来るといろいろと珍しい植物や動物たちに会えるので 楽しくていつも長居してしまいます。 ちなみに鳥はあんまりいません。 朝イチで行けば違うかもしれませんが。 珍しいルリモンハナバチも見ることができました。 普通ハチと言えば黄色と黒のイメージですが、 このハチは青と黒のシマシマ模様で、通称ブルービーと呼ばれています。 このハ

          樫原湿原に行きました

          佐賀のコウノトリ巣立つ

          コウノトリは佐賀で見かける野鳥の中では最大級に大きく 特別天然記念物に指定されています。 元々日本全国に生息していましたが、農薬でコウノトリのエサとなる田んぼの生物が減ったことなどにより、野生個体は1971年に絶滅しました。 その後ロシアから贈られたペアから保護増殖事業が始まり、 2005年から人工飼育した個体を放し、 2012年には野生化したペアからヒナが生まれています。 今まで佐賀にも時々コウノトリが訪れていましたが長居することはありませんでした。 ところが今年初

          佐賀のコウノトリ巣立つ

          鳥見の続き

          つづき・・・ 気が付くとお昼を過ぎており遅い昼ご飯を食べた後、後半戦です。 干潟はすっかり引いてしまったため次に向かうは川沿いや農地。 冬の農地には小鳥やそれを狙う猛禽類などさまざまな野鳥が見られます。 まず川に行ったのですが、川には大量のペットボトルやプラゴミが散乱、悪臭もひどく、普段ラムサール条約登録地の管理をしている身としては、登録地以外の環境はひどいもんだなと悲しくなります。 堤防沿いにはゴミの不法投棄とそれを燃やした跡がそこらじゅうにあります。 人目がないから

          鳥見の続き

          2023年2月23日(木)大授搦

          2023年2月23日(木)天皇誕生日 大授搦 天気予報は雨。 鳥見には向かない天気になるなあと 前日からちょっと不安でしたが、 当日は雨はなんとか降らず曇りのお天気となりました。 そんなに寒くもなく風もなくまあまあの気象条件です。 この日の満潮は午前11時31分、潮高5.5m、大潮。 7時に家を出て8時に着く行程です。 到着時間が早いのはこの時間に集合と言われたからです。 現地に着いた。誰もいませんでした。 時間になったのに待ち合わせしていた人たちが来ません。 どうや

          2023年2月23日(木)大授搦

          ヨシ原と治水

          https://news.yahoo.co.jp/articles/2b11f67cef94fdef755c4552c4862f31f0c37048/images/000 ヨシ原を利用する野鳥 オオジュリン、ツリスガラ、スズメ、ホオジロ、アオジ、ウグイス、カシラダカ、セッカ、クイナ、ヒクイナ、ヨシゴイ、サンカノゴイ、ハイイロチュウヒ、チュウヒ、オオヨシキリ、セッカ、ツバメ、ショウドウツバメ、 それからカヤネズミ。 鳥が来るということは、 ヨシ原には野鳥のエサになる昆虫な

          ヨシ原と治水

          大魚神社の海中鳥居

          佐賀県太良町には「海中鳥居」という、なかなかに素敵な場所があります。 有明海の潮が満ちる場所に赤い鳥居が立っています。 干潮になると歩いて鳥居をくぐることもできます。 そんな海中鳥居の言い伝え。 「今から300年くらい前この辺りに住む人は悪代官に悩まされていました。 ある時人々は悪代官を沖ノ島に誘い出し、お酒を飲ませた後、 酔いつぶれた代官を置き去りにして帰りました。 (沖ノ島から岸まで10キロ) 有明海の潮が満ちてきて、溺れてしまいそうです。 代官が困っていると、大魚

          大魚神社の海中鳥居

          佐賀鳥見のお昼ご飯問題

          野鳥観察の日々は鳥たちはもちろんですが、日々のご飯も大事です。 有明海でシギ・チドリを観察するのは 満潮時間の数時間前からのことがほとんどですが、 朝からスタートしてたいてい昼前に終了となります。 そうすると「さて、お昼ご飯はどこで食べましょうか?」 というかんじになります。 特に春・秋のシギ・チドリのシーズンはは県外からの友達がたくさん来るので、 佐賀の美味しいものを食べてもらいたいなあという気持ちがあります。 しかもみなさんもう何回佐賀に来たかわからないくらいの猛者

          佐賀鳥見のお昼ご飯問題

          有明海の貝の話

          2022年9月は本当によく有明海の干潟や川に行きました。 仕事でも行ったし、プライべートでも行った。 後半は疲れがどんどん溜まってきて、夕飯を作れたまではいいけど、そのあと食べながら体力が0になってしまい、18時30分に寝たりとか、とにかく充実した9月でした。 9月は後半、関西からw先生が来たので ここぞとばかり調査をご一緒しました。 干潟の生き物全般に大変詳しい彼は同世代の鳥屋でもあり、 有明海にはちょこちょこきてくれるので なんだかんだで毎回会っている気がします。

          有明海の貝の話

          鳥好きになったきっかけの鳥 ヒヨドリ

          ヒーヨヒーヨといつもにぎやかに鳴くヒヨドリは、 私が野鳥に興味を持つきっかけとなった鳥です。 小学校3年生の時のことです。 校庭の片隅に大きな八重桜の木がありました。 ある日その八重桜のそばを通りかかると、 上からピーピーという可愛い声がします。 気になって下から見上げると枝に小さな鳥の巣があり、 見たことのない灰色の鳥がヒナに餌をあげているところでした。 しばらく見ていると、 通りかかった用務員のおじさんが「それはヒヨドリだ」と教えてくれました。 鳥はスズメくらいし

          鳥好きになったきっかけの鳥 ヒヨドリ

          渡り鳥 シギ・チドリ類の聖地「大授搦(だいじゅがらみ)/東よか干潟」紹介

          昔から大授搦(だいじゅがらみ)と呼ばれるこの場所一帯は、 2015年にラムサール条約湿地に登録された折に 「東よか干潟」と命名され現在に至ります。 場所は佐賀県佐賀市の東与賀町。 「東よか干潟」と命名されたのは、東与賀町の地名から来ているのですが、「よか」が平仮名なのは、「GOOD」の意味の佐賀弁「よか」と東与賀をかけているからなんです。 と言っても、昔からこの場所に通う人は、 東よか干潟という呼び名より大授搦(略して大授)という人が多いです。 さて、大授搦は有明海の湾

          渡り鳥 シギ・チドリ類の聖地「大授搦(だいじゅがらみ)/東よか干潟」紹介