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『エッセイのまち』の仲間で作る共同運営マガジン

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2021年5月の記事一覧

恋は下心、愛は真心

 「恋と愛のちがいを学びたいです」  インスタで、モデルの井手上漠さんが投稿したこの一文。  フォロワーが自分なりの答えで、言葉を紡いでいた。その数は100以上。  その中でとりわけ多かった返答があった。  「恋は下心、愛は真心」 カラフル  筆者は芸能人に詳しい方ではない。  その中で、井手上漠さんの存在を知った。「めちゃくちゃかわいい...」と衝撃を受けて、芸能人の中で一番最初にインスタをフォローすることとなった。  もう一つ衝撃を受けたのは、彼女が身体的な性別が男性

四葉のクローバーだと、思おう。

先月のお休みの日に、娘とシロツメクサのたくさん生えたところに行った。 正確に言うと、そこはもともとの目的地ではなく、家族でミイラ展にやって来たはずだった。かなり久しぶりの博物館。混雑の時間帯を避け期待を胸に入場したのに、私たちはあっという間に会場の外の、クローバーの生い茂る原っぱにいた。 *** さっきまで、娘と私は真っ暗な会場の中にいた。 暗闇で迷子にならないよう、娘の手をしっかりと握りしめて。 展示は、アンデスのミイラから始まり、エジプトのミイラへと進んでいく。そ

もう小説みたいな恋がしたいなんて言わないよ絶対

初めての彼氏。 この響きに憧れていた、恋に恋する女子校時代、クラスメイトが「女の子を紹介してほしいって男友達に言われたんだけど、会ってみない?」と言ってきた。 彼氏いない歴17年、そろそろ小説みたいな恋がしたい!などと言っているのがバレていたかしら。とにかく男女交際には興味があったので、「え、私?いいけど、別に?」と口では言いいながら、前のめりでその話を受けた。 初めて会ったヨシオくん(仮名)は、学ラン姿で、清潔感があって、声が優しかった。 どういうわけか、気に入ってい

粕汁と母の思惑

私の実家は木造建築に、瓦屋根という、 田舎の一軒家なのですが、 冬の冷えは相当なものです。 朝はすぐには起きれません。 もうこれ以上寝ていたら学校に遅刻してしまう! というギリギリに布団から飛び出し、 半纏を着込んで、石油ストーブにあたりに行く。 外から帰ってきたら、冷たい床をつま先で歩き、 こたつにもぐり込む。 という毎日です。 そんな寒い寒い家の中ですするのが、 「粕汁(かすじる)」です。 粕汁。 具材は大根、にんじん、こんにゃく、油揚げやごぼう、そして大事なの

考えることの意味も、創作することの喜びも

考えることや創作することの意義が分からないというのは、自分にとって 文字通り致命的な悩みだった。 「考える」とはなんなのか。 「自分が」考える意味はなんなのか。 素敵なものを作り出す人や、なるほどという考えを話す人。そういう人への身を焦がすような憧れがあるくせに、 自分自身がそうすることの意味は小さい頃からずっと分からなかった。 「まあ最終的にはあなたのことだからね。 よく考えなさい」 「よく考えて、自分にしかできないことを見つけなさい」 そんなことを言われると大海に

わたしが書きたいこと。

昨日、結局ライティングとはなにか、わたしがやりたいこととはなにか、ということで悩んで、病んでしまいました。 書くことができなくなってしまった。 少し仕事の手が空いたので、noteの下書きたちを完成させようと思った矢先のことでした。 よくあるライティングのスクールを運営されている方や、「ライティングで稼ぐコツ!」みたいなコンテンツを発信されている方の書くような文章を、果たしてわたしは発信する意味があるのだろうか、というように疑問を覚えてしまいました。 なんだろう。言葉に上

書きたいこと、伝えたいこと、は「家族」です。

コロナ禍で、外出出来ない分、 家族と過ごす時間が増えていると思います。 私の周りにも、 一緒にいる時間が長くなって幸せを感じる人も、 そうでない人もいる。 「家族」って何だろう。 「家族」って、 切っても切れないから、 一番面倒くさい。 でも、「家族」は最高に愛しい。 どんな「家族」のあり方も間違いではないと思う。 私は金銭的虐待を受けて育ちました。 新しい文房具や 可愛い洋服、 習い事、 進学、 成人式、 何もかも諦めて生きてきました。

すぐに寝たいんだってば

最近寝つきが悪い。ベッドに入って2時間ぐらい眠れなくてウダウダすることが増えてきた。私は翌朝スッキリ起きて、機嫌よく1日を始めるたい。そのためにあることを始める。単純で簡単なことだ。 それは 寝る1時間前からスマホやパソコンを見ない これだけ。 その根拠はGoogle先生によると スマホやパソコンの出すブルーライトが、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げる。 就寝のどれくらい前からブルーライトを避ければいいのかというのは、サイトによって1~2時間と意見が分かれる

母を自分の中に見つけて

「お義母さんにそっくりやなあ~」 シニアグラスをかけた私の横顔を見て夫が笑う。 自覚はあった。私は年々母に似てきている。 元々私は母親似だった。 彫りの深い父に似た姉に比べ、母に似た私は平べったい薄顔。若い頃はそれなりにコンプレックスもあったが、この顔のおかげで年より若く見られたり、いい人そうに思われたり、いろいろ詐称できるメリットもあったので、そこまで不満はない。 30代後半になった頃からだろうか。鏡や写真に映った自分を見て、 「うわっ!母そっくり!!」 とギョッとするよ

夫の作るご飯は美味しい

私たちは共働きだ。 夫も働いているし、私も稼ぎの少ないフルタイム労働者だ。 残業をする事もあって、そういう日は同じく残業をして帰った夫の方が早い帰宅の時がある。 --- 最近は残業が終わっても少し空が明るい。そして、そんな空が私は少し嬉しい。 職場から帰る道すがらだんだんと空の色は暗くなっていく。電車に乗る時は明るかったのに最寄りの駅に着いた時にはもう暗い。夜だ。 暗くなった家までの坂道を登りだす。 耳につけたイヤホンから流れる好きな音楽に励まされ息を切らしながら坂を

みかん色のパワーに元気をもらう日曜日

冷蔵庫に、これと言って何もフルーツが無いのに、何となく気分は爽やかなフルーツのお菓子を欲してる。そんな時に、いつだって味方になる心強いお助け材料が、みかん缶。 ほらね。こんなに簡単に、みかんのアピール強めのおやつが出来上がり。 ふわふわで優しい。なのに、みかんが圧倒的に爽やかで眩しい。缶詰みかんサマサマの休日おやつが、ふわっと優しく元気をくれる。 今日から2度目の緊急事態宣言発令となった北海道。 やっと暖かくなってきて、まだ桜も、もう少しすればライラックも、街中あちらこ

母にできる事はまだあるかい

高校3年生の次男。個性は順応性のある狼だ。 彼は、ぐるぐると考えるのが趣味。トイレで、風呂場で、バスのなかでいろんなことを考えているらしい。 だからといって、答えがパン、とでるようなことは少なく、常に同じところをぐるぐると回っているようだ。 本人曰く、「答えをだすために考えてないから」 らしい。よくわからん。 とりあえず走り出すことでスイッチがはいる私とは真逆である。 狼なだけあって、集団行動が嫌い。おひとりさま大好き。家に籠るの大好き。 いつも飄々としている彼

noteを消費したくない

noteを消費したくない。 自分の口からその言葉が出たとき、 ああ、私はそう思っていたのかと後から気づいた。 消費する。 この感覚に気がついたのは高校生のときか、大学に入った後の話か。 ともかくここ数年の話です。 その当時、私はイラスト交流サイトでいろんな人の絵を見るのが好きでした。 趣味でイラストを描いている人が、作品にタグをつけて投稿する。 noteのイラスト版みたいなものです。 人気アニメを検索すれば、プロじゃないのが不思議なほどに上手なイラストがわんさか出てく

1年ぶりに文体診断やってみたら、太宰治に少しだけ近づいた話

【670むすび】笹八(東京)紅鮭ほぐし身 自分の書いている文章って、他の方から見てどんな感じだろう。 noteに記事を書かれているクリエイターの多くが同じことを思っているはず… 長い?短い?読みやすい?難しい?凡庸? 考え出したらキリがない。。。 そうだ。 そんな時はあれがあった! 400日を超えた時に使った、自分の文章を客観的な分析してくれるあの診断! 小説形態素解析CGI(β) 入力された小説を解析し、台詞の割合や品詞頻度などの数値とともに、小説の傾向を示す簡