ヘイズ ケストナー

地球という碧く輝く星に生を受けてはや26年。 サラリーマンという生物になりきり世界を軽…

ヘイズ ケストナー

地球という碧く輝く星に生を受けてはや26年。 サラリーマンという生物になりきり世界を軽やかに駆ける。 慌ただしい頭の中で渦巻く、日々の出来事、想いを詩というか散文なのかわからない何かとして書き留めていく。

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現代詩『想いの丈』

彼女はすぐに 好きとか 愛してるって 言葉を 使うような ひとではない。 愛してるとか 好きだとかって 言葉にしないとわからない でも、言葉にしたところで その想いの度合いは 言葉にするひと 言葉にしないひと のあいだには どれほどの差があるのだろうか。 決して他者から 推し量る ことのできない 想い。 彼女は言った 変わらず大切におもっていて、 これからも仲良くしたいと この関係って友達でも いいんじゃないかとおもう。 でも、この言葉は 友達だけに使う言葉なのだろ

    • 散文 愛せなかった彼女たちへ

      愛せなかった彼女たちへ 恋に恋するように、思い出を恋しがっていた 夏が翳り秋がゆっくりと忍び寄る。 ほんのりと秋の香りが鼻を掠めると人肌が恋しくなる。 恋に恋していた。心に空いた大きな穴を埋めるように彼女を求めていた。 彼女では埋まることのないポッカリと空いた穴。 まだ穴は空いたままだ。 運命。 彼女は最初からわかっていた。 その所為か離れていく時も静かに居なくなった。 もう彼女の顔もぼんやりとしか思い出せない。 嫌いになったのかもわからない。 愛せなかったという感覚

      • 舟と灯り

        思い出す なんか良かったことだけ思い出して感傷に浸る。 くだらない。 目が冴えてくると現実が戻ってくる。 何でもない2人。 息が出来なかった。 苦しかった。 何が好きだったのかもわからない。 何となく。 心の隙間を埋めたかったのかもしれない。 ごめんなさい。 電池が切れた。 フィラメントが切れた。 もう、灯りは灯らない。 お互いに灯すことのない灯台。 灯台のない暗い夜の海へと舟を漕ぎ出す。 感じるのは塩の匂いと波の揺れ、ふきつける風。 どこへと向かうでもなく暗闇の中を進む。

        • 散文「あれから」

          あれから あれから1年が経った。 あっという間の1年。 もう君はいない。 でも、夜になると僕に語りかけてくる 何かを伝えようとしている。 でも、何を伝えようとしているのかわからない。 二人の関係みたい。 そこにあったことは確かだけど 何があったのかはわからない。 だんだんと君のことを忘れていく。 雨ざらしのポスターのように だんだんとくすんでなんだったのかもわからなくなる。 忘れていく。 思いも面影も。

        • 固定された記事

        現代詩『想いの丈』

          短編小説『あさ』②

          「あれ、ない。」 財布がないのだ。 そういえば、家を出る時鍵とタバコとライターの感覚だけがポケットに残っていたことを思いだす。 「会計、いくらだ?」  アルコールのまわった頭でぼんやりと何杯飲んだか考える。 今までビールばかり飲んでいたが、少しばかり膨らんできた下腹を気にして、ダイミヤのソーダ割りとミックスナッツしか頼んでない。そんなに高くはないだろうなんてことを考えていると、新しくバイトで入ったまりちゃんがおかわりはいるかと聞いてくる。 そこで、財布を家に置いてきて一

          短編小説『あさ』②

          Z Zの連続。 zzzzzzzzzz 終わりなのに終わらない。 文字のごとく カクカクカクと 降りていく。 カクカクカク。 終わらない。 終わりのないカクカクカク。 終わりのない眠り。 カクカクカク。

          Z Zの連続。 zzzzzzzzzz 終わりなのに終わらない。 文字のごとく カクカクカクと 降りていく。 カクカクカク。 終わらない。 終わりのないカクカクカク。 終わりのない眠り。 カクカクカク。

          遠い未来の今

          なんだか、遠くばかり見ていた。 今、息をしているこの瞬間を見ずに。 何かになること。何かを成すこと。 結果ばかりを見ていたら、 歩いている道すら見えなくなっていた。 老いること。 死ぬことなんて ずっと先のことのような気がしていた。 でも、それはそんなに遠い話じゃない。 もう、近い未来の話なんだ。 楽しく生きねば。 今の積み重なった先が遠い未来なのだから。

          散文『車の窓』

          『バッバッバッバッ』 山道に揺られていたら、 気持ち悪くなって外の空気が 吸いたくなって窓を開けた。 窓の外には月に明るく照らされた樹々が 高く高く空を目指して伸びている。 湿った樹々の香りが 胸のムカつきを静めてくれた。 こうして、誰かの運転する車 でただぼーっと外を眺めるなんていつぶりだろう。 そんな思い耽っていたら、虫が目に入った。 風もあいまって片目から涙が止まらない。 束の間の感傷に浸る時間はおわりだ。

          散文『惹かれる』

          すべてを投げ捨ててようやく本当の姿が見えた。 今までわたしを苦しめていたものの正体。 それは、心が惹かれるものじゃなくて 目が弾かれたものに心を奪われたからだ。 心は満たされない。 力と時間ばかりが流れ出ていく。 乾いた器はひび割れ何も満たせなくなっていた。 わたしに必要なものそれは心を満たすもの。 器を継いで満たすものを探す旅。 そんな旅にこれから旅立とうと思う。

          散文『惹かれる』

          散文『果てからの景色』

          手のひらに載る小さな白い粒 どれくらいの時間こうしていたのだろう 汗で左手の小さな粒と右手のコップに違和感を感じる。 そんなことを考えていたら、次の瞬間には全てが胃に収まっていた。 止まらない。止められなかった。 どうしてここまできてしまったのだろう。 どこかで止まることもできたはず それでも、止まることができなかった。 色んな思いが込み上げる。 涙が頬を伝う。 結局 どう生きたかったんだろう。 間違いだらけの人生。 その間違いを受け入れきれないぼくの

          散文『果てからの景色』

          散文『まっしろ』

          いざ、その時がやってくると あっという間の出来事だった。 なんて事のない日常のほんの一コマに わかれというシーンが パズルのピースのようにハマっただけ。 お互い好きな気持ちはあるのに またぶつかるのが怖いからという理由で別れた。 思えば付き合うときもどうせ すれ違って上手くいかない。 そう言われた。 それでもうまくやっていけると 思ったから大丈夫と言った。 でも、大丈夫ではなかった。 だからまた同じことになるからって 怖気付いて別れた。 いつもきみの答えを待ってた。

          散文『まっしろ』

          Empty

          Feel empty full filled with nothing feel nothing just being here something exists here but nothing exists empty

          現代詩『灯籠流し』

          想いという火の灯った小船を ゴツゴツした大きな岩の間から 川に流していく。 一つ一つの思い出を振り返りながら 喜  怒  哀  楽 全ての感情を手放していく。 手元には何も残らない。 残さない。 きっとまた、好きになってしまうから。

          現代詩『灯籠流し』

          散文『ぐちゃぐちゃに』

          わかんない 突然の事だからあたまもこころも 追いつかない。 どこまでが本当でどこからが嘘なのか そもそも嘘なんてないのか 言葉に含まれる意味 含まれない意味 ここ1ヶ月くらい考えないようにしていた でも、それも限界が近い わかり合いたいけど 話ができない 殺すならいっそ ひとおもいに殺してほしい ゆっくりと死が近づくのを待たないで あなたの優しさは僕への毒 雨の日なんか解毒が追いつかないから 毒に溺れそう 苦しい  骨はきしみ 肺は穴が空いたようにつぶれたまま 目は泣き疲れて

          散文『ぐちゃぐちゃに』

          散文『口づけ』

          彼女の柔らかくて小さな唇 花束のように色とりどりの 花の香りを放つ髪の匂い 頬に触れる小さな手 感触を確かめながらも 夢の中にいることを 心は知っている。 お願い。 あと少しだけ、 少しだけ彼女といさせて欲しい。 そう思うと同時に目が覚めた。 カーテンの隙間から夏空が覗いている。 外の陽気とは裏腹に暗く湿った気持ちに 押しつぶされながら 彼女の残像を追いかける。

          散文『あいしてる』

          愛してる。 僕は彼女にそう伝えた。 終わりを知って思う。 本当に愛していたのかと 好きだったことは確かだと思う。 彼女との時間を思い返せば カバンの中からものを出すように 好きだと思った時間を取り出せる。 それでも愛していたとは言えない。 思えば始まりからそんな気がしていた。 色んな想いが交錯する。 彼女は告白されて 色んな関係性から断れなくて 付き合い始めたんじゃないかなとか? 好きかどうかもわからない。 でも、仕方なく始まった関係とか。 僕は一方的な思いだ

          散文『あいしてる』