65日目🇹🇭 7.2 チェンマイ、少数民族の生きている伝統

今日は面白い話を聞けて
楽しかった1日。

妹の友達のお知り合いの方が
タイのとある民族の研究をしていて
ちょうどチェンマイにいるということで
繋いでもらい会ってもらえることに。

研究の内容もとても面白く
少数民族の伝統的な音楽が
どのように継承されていくのか、
というテーマで
実際にその村に暮らして
フィールドワークを行っているそう。

音楽のみではなく
背景と合わせて研究されてて、
わたしの手仕事とその背景というテーマに
とても通ずるものが大きくて
お話できてとっても楽しかった。

書きたいことがたくさんあるけれど
筆無精にならないように
とくに印象に残ったことを書く。

その土地や文化のことを勉強して
その土地の人になるという言葉。
それを聞いて、
彼も勉強して日本人になりたい、と
日本の三味線を弾けるようになりたいと
話す姿が素敵だった。

チェンマイからさらに数時間の
リス族とその村のお話。
リスには伝統的な音楽があるが
今も新しい曲が生み出されるなど
生きている伝統というのがとても
胸に響いた。

また、リスでは若者は
リス語よりもタイ語を話す人が増えていて
村でお年寄りと話す時に
リス語を使ったりもするそう。
日本の地方のおじいちゃんおばあちゃんの
方言と若者の標準語とも
似ている状況かもしれない。

リスの音楽の有名な作詞作曲家の方が
リスの方だがリス語を流暢に話せず
自信がないのでタイ語で書いた曲が
若者に人気になっているというお話も聞いた。

苦手が逆に強みになって
新しい文化が生まれていたり、
伝統芸能じゃなくて今も生きてる文化と
伝統というのがとても素敵だった。
音楽と踊りと祭りはセットだという。
音楽とは面白いものだなぁと感じたり

そういえば、
地元の秋祭りでも町内ごとにお囃子があり
おじさんが笛や太鼓をして
町内の山車で合戦をしていたことを思い出す。
これもきっと演奏できる人が
代々受け継がれていたのだろう。

そうして思い返してみると
わたしたちはこの地元の秋祭りが
大好きだったことを思い出す。
肩はパンパンになるけれど
法被を着てみんなでお神輿を担いで
町内を練り歩く。

小学生のころはまだ担げないので
獅子舞のお神輿の馬を運んだり
後ろの布を引く役や
先頭でドラを叩いたりしては
町内のおじさんや中学生や高校生の
お兄ちゃんお姉ちゃんたちに
相手をしてもらっていた。

そして休憩所では豚汁を食べて
おじさんたちは美味しそうにお酒を飲んで
こどもたちは甘酒やジュースをもらい
みんなでワイワイするこの時間が大好きだった。

今でもローカルな雰囲気で
その土地らしいものに触れたり
地元の人たちと乾杯をするのが好きなのは
おそらくこの経験が原点であったのだろう。

リスでは伝統的な音楽が弾ける人が少なくなり
若者やこどもたちに教えて
教えてもらう側に
よく頑張ってるね、と逆に
お金を渡すようなこともあるそうで、
それもまた地元の秋祭りを思い出した。

私たちの地元も
地元の人達だけでは
お神輿を担ぐ人数が足りず
中学校のある部活から
生徒さんに来てもらって一緒に参加してもらい
お礼に図書カードを渡していた。

その業界を盛り上げるには
若者が憧れるようなスターを出すこと、と
何かで聞いたことがある。

将棋の藤井くんしかり、
大谷翔平しかり、ハンカチ王子しかり、
ヒカルの碁などのマンガしかり。
何か若者を惹き付ける人気があれば
その分野全体の裾野が広がり盛り上がる。

若者にいかにカッコイイ、
イケてる、と関心を持ってもらうか。

もう1つ印象的だったのは
村出たくない若者の背景にある差別の問題。
ただただ都会は嫌だ、という気持ちだけでなく
山で育ったプライドもあるが、
他にももしかしたら
給料が違ったり対応が違ったりという
差別的なことが街にいくとまだ残っており
少数民族の人が村を出たくない
理由になっているのではないか、
というお話を聞いてなるほどと思った。

差別ではないけれど、
大学時代に中のよかった長崎出身の友達が
方言やイントネーションが違うので
ずっと標準語で話すのは落ち着かず
九州や長崎の人と話すと
安心感がある、と言っていたのを思い出した。

文化や言葉やいろんな背景があるのだろう。

いろんなことを考えて
いろんな刺激をもらって
たくさんお話を聞けて
とってもいい1日だった。

余談。カオソーイはチェンマイ名物らしく
食べたらめっちゃくちゃ美味しかった。
濃厚で最高。

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