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罪穢れ

根本罪。

諸々の罪穢れを祓いたまうかの偉大なる菩薩。シャーンティ・デーヴァに深く帰依致します。

どうか私の汚れた心の習性を破壊したまえ。

一切衆生の幸福の為に諸々の徳高い智慧をこの器に降ろしたまえ。

我が罪悪の全てを滅ぼしたまえ。

諸々の穢れた疑念。言葉。観念。習性。執着。穢れの一切を滅ぼしたまえ。

全ての仏陀の御足に傅く偉大なる御方。
シャーンティ・デーヴァよ。
どうか諸々の罪穢れを滅ぼしたまえ。

私はかくなるしてこの偉大なる菩薩の師に敬々しく敬礼し礼拝致す。

偉大なる智慧者よ。
どうか私の罪穢れを祓いたまえ。
一切衆生の救いの主たる大智慧者。
妙音マンジュシュリーの御加持を私と衆生一切に与えたまえ。

私は諸々の祈願を以て偉大なる智慧者から救いの智慧を賜る。

ここにその詳細を記すこととする。

私にあだなす仇敵はただ煩悩のみであり。
私が智慧の剣を以て滅ぼす敵はただ己の仇敵のみである。

私は如何なる者にも智慧の加持と智慧の加護を与えよう。

如何なる衆生も仏陀の霊性の如き光であり。
私にとって衆生とは親友のようなものであり。また愛すべき家族のようなものであり。更には愛する恋人のようなものである。

私は私に加持を捧げる者一切に智慧の祝福を授ける。

然るに智慧の守護者とは。
汝自身の過ちを滅ぼす者であり。
汝自身に幸福を与える者である。

智慧の守護者たる私は仏陀より賜りしこの智慧の使命をしかと果たし得る。

この偉大なる使命においておや。
私の限りない功徳は更なる飛躍を遂げ。
また以て一切衆生に利益と利徳を現す。

救われよ。
愛しき如来の子よ。
汝の神聖は限りない仏陀の祝福に包まれている。

しかしながら汝はその神聖を忘れてしまっている。救いの主たる如来は汝に智慧の加護を授けるだろう。それにより汝は最上の真理の宝をその身に宿し。限りない平安寂静に満たされ。最高の大楽に満足を表するだろう。

救いの主たる如来に最大級の帰依を表しなさい。如来は汝を決して見捨てることはない。如来は汝の幸福だけを願っている。汝はその限りない神聖真理に帰郷しなければならない。あたかも旅に出た旅人が自らの故郷に戻るように。もしくは旅の途中で疲れた老人を家に送り届けるように。汝自身が救われ。汝自身が道に迷える者達を救わなければならない。

かように自らの使命を知り得た菩薩は大乗の道に進め。

さほどの苦労なく生きてきた汝はこの世に対する憂いはあまりないかもしれない。しかし真理の道には苦しみが付き物である。あたかも影が身体に付き添うように。修行の道には必ず魔事が付きまとう。

今よりその魔事について智慧の教えを説くこととする。

魔事。
それは根本罪と結びつきのあるものであり。
それはただの一度の罪で全ての果報が無に帰し。全ての善福が阻害され。全ての幸福が消滅する最悪の罪悪である。今からその恐ろしき罪悪をここに説くこととする。

根本罪。

1。偉大なる仏陀の教えを深く理解したと嘘をつき。吹聴し。一切衆生の利益を害すること。

これが根本罪である。

2。最勝の真理を獲得したと嘘をつき。諸々の功徳の果報を溝に捨て。一切衆生と如来と神々と菩薩とを嘲り騙した者は。最悪の罪を被り終わりなき無間獄に堕ちる。

これが根本罪である。

3。一切の利徳を阻害し。一切の者を騙し。一切の罪穢れなき聖者を傷付けること。

これが根本罪である。

4。全ての真理を体得したと嘘をつき。あまねく衆生の海を広く騙し。誤った教えにより誤った智慧を与える者。かの者は一切衆生を破滅に追いやる不敬な者であり。智慧深き聖者はそのような者から遠く離れる。このような者は悪友と呼ばれ。牟尼の王者もそのような者とは関わるなと仰られた。かの者もまた終わりなき無間獄に堕ちゆく。

これが根本罪である。

5。智慧深き聖者を敬うことなく。自らの徳を称賛し。自らは解脱したと吹聴すること。

これが根本罪である。

6。限りない衆生の福田であられる仏陀の御身体を好意に傷付けること。

これが根本罪である。

7。衆生が善福に励もうとすることを邪魔すること。また出家修行者を在家に引き戻すこと。更には智慧ある聖者を何らかの理由で傷付けること。

これが根本罪である。

8。衆生の福田たる如来に帰依することなく。サンガやそれと関わりのある財物を破壊すること。

これが根本罪である。

9。衆生の宝であるダルマの法を吹聴し。改竄し。誤った教えを広めること。

これが根本罪である。

10。衆生の福徳たる菩提心を菩薩から捨てさせること。

これが根本罪である。

11。修行者に富と名声をそそのかし。修行者を修行の道から堕落させること。

これが根本罪である。

12。出家修行者に対して婦人の身を用いて修行者を誘惑し修行の道から堕落させること。

これが根本罪である。

13。何らかの理由により菩薩を傷付けること。

これが根本罪である。

以上を以て根本罪の説明を終わることとする。

決して犯してはいけない罪悪。
それが根本罪である。

一度根本罪を犯せば。
その者が悪趣に留まる期間は終わりを告げない。

よって如何なる理由があろうとも根本罪を犯してはいけない。

それを肝に銘じなさい。



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