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花屋の葉子さんとシークレットガーデン【物語】冒頭加筆&修正版
「さあ、あなた達、準備はOK? そうよ、背筋をしゃんと伸ばしてとびきりの笑顔でね」
ミモザ色した軽バンの荷台に、次々と木箱が積まれてゆきます。背丈もバラバラな色とりどりの乗組員達は、浅い木箱の船から誇らしげな顔で点呼に応じておりますね。
「ふう……もう積みきれない。土は座席の足元に置くしかないわね」
バタンッ
ミモザ色の車体が揺れて、石畳の広場からいざ出航です。
何か美味しいものでも
踊り部、喜ぶ 【お話/エッセイ】
部長である渡がパンパンと手を叩くと、鏡に向かっていた男子部員5名がクルッとターンし、爪先立ちでスススと集合した。
「踊り部の精鋭達よ、朗報だ!」
「部長、もしや…」
「櫻葉が踊り部への入部を正式に受けてくれた」
おおお~✨踊り部の面々が目を輝かせる。
「櫻葉、こちらへ」
僕は扉の陰で羞恥心と闘っていたが、ついに観念した。
「櫻葉先輩!ようこそ!」
「ようこそ、踊り部へ!」
さりげなく股
踊り部 渡の苦悩、そしてパッション、もしくは兄者のシュークリーム【物語】
「ブラボー!ブラボー、踊り部!」
「芸術点において、過去最高得点を叩き出しました!」
「部長の渡くん、いまのお気持ちは?」
「日頃の練習の成果を皆さまに評価していただき、光栄の極みです」
我ら踊り部は、怖いくらい順調に地区予選を突破し、秋の全国大会へ駒を進めることとなった。
全国大会の優勝校には、トロフィーとメダル、そして黄金のタイツが授与される。踊りを愛する高校生にとって、黄金のタイツは喉