ナンコ

なんてことないことを、ときどき綴ってみたくて、やってみよー!と相成りました。

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なんてことないことを、ときどき綴ってみたくて、やってみよー!と相成りました。

記事一覧

秋が来れば…(その2)。

さて。そんなこんなで我が家の一員となったRちゃん。そうと決まれば、とにかく命名である。 竹藪に置き去りにされたか、母猫に去られたか、その真相は定かではないけれど…

ナンコ
3年前
6

秋が来れば…(その1)。

特に思い出す。はるかな尾瀬でなく、ロッタのことを。 私の大切なロッタ。白と薄茶のムチムチボディー、お鼻の回りに黒いブチ‼️蒼灰色のお目目が綺麗で、だけどちょっぴ…

ナンコ
3年前
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まいにちのなかの。

時代がうごめいているのはハッキリしているけど、不安げなものからも目をそらすことは難しい、この毎日。 だけど、同じくらいに、輝くカケラもあちこちに散りばめられてい…

ナンコ
3年前
6

黄昏を待ちながら。

ある資格をとるために、デイケアセンターに1年間、通わせていただいた時期があった。たった1年だったけど、あの時間を幾度も思い出す。 そこは、女性専用デイケアで、こじ…

ナンコ
3年前
5

井戸に焦りはこだまする。

この半年間、ずっとあることについて、そう感じている。去年の今頃は、こんな世界が待ってるとは思わずに過ごしていた。年が明けたら、渦巻くものに世界は覆われて。そんな…

ナンコ
3年前
6

ヨシコ屋敷のこどもたち。

ところで私には甥が1人いる。15歳、あだ名は「チャミィ」。彼のもつ独特の「おかしみ」を全力で表現した良いネーミングだと思う。笑いながら産まれてきたことが、あらゆ…

ナンコ
3年前
6

呪文よ、さらば。

獅子王の旅立ちから5日後。父方の祖母ヨシコも旅立った。念のため記しておくが、私はあらゆる敬意をもって彼女を「ヨシコ」と書いている。もちろん、面と向かってそう呼ん…

ナンコ
3年前
5

獅子王の旅立ち

扇風機の風を受けながらお腹にタオルケットをかけて、大好きな本を読んでいるうちにウトウトする夏の昼下がり。「昼寝の時間よ」と言われて、そんなことより、この続きをず…

ナンコ
3年前
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お師匠さまたち。

先日、柴山の待合室で、常連のご婦人方がしみじみと語り合っておられたこと。 ご婦人A「私、このコロナ騒動からが人生の総じまいやなと思うねん」。 2月からの処方箋診…

ナンコ
3年前
6

巡りめぐって(ロング!)

思い出シリーズというわけでもないけれど、思い出から始まる『はじまり』について、綴り残しておきたいとおもう。 私はいまの柴山にかれこれ6年ほどいるが、ここがまぁ、…

ナンコ
4年前
11

そう思っておくほうが

別段、衝撃的でもなければ深みもないような出来事を、ふと、日常の瞬間に思い出すことがある。誰にでもきっとあると思うけれど。 私には、そんな瞬間に、20年来変わらず出…

ナンコ
4年前
6

気まぐれつづり

特に深い意味はないけど、何となく文字を重ねることがしたくなった。 三日坊主協会よりマスター認定を頂戴するほどの私のすることですから、先行きは不明だけれど、小さな…

ナンコ
4年前
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秋が来れば…(その2)。

秋が来れば…(その2)。

さて。そんなこんなで我が家の一員となったRちゃん。そうと決まれば、とにかく命名である。

竹藪に置き去りにされたか、母猫に去られたか、その真相は定かではないけれど、いずれにせよ、生後たった1ヶ月ちょいで独りぼっちになったRちゃん。それは寂しい始まりだったけど、これからはちがうよ。私たちがずっと一緒にいるのだから!とにかく元気な女の子でいてほしい。

何がいいかなぁなんて言いながら、薄いブルーの瞳を

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秋が来れば…(その1)。

秋が来れば…(その1)。

特に思い出す。はるかな尾瀬でなく、ロッタのことを。

私の大切なロッタ。白と薄茶のムチムチボディー、お鼻の回りに黒いブチ‼️蒼灰色のお目目が綺麗で、だけどちょっぴりタヌキ風味❤️

2019年の春。彼女は空へと還ってしまった。先天性腎嚢胞症とたたかって。

出会いは7年前の今頃だった。妹と2人で乗っていた車の前に、彼女は突然現れた。センターラインの真ん中に、ポツンと座っていた。

偶然の重なる出会

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まいにちのなかの。

まいにちのなかの。

時代がうごめいているのはハッキリしているけど、不安げなものからも目をそらすことは難しい、この毎日。

だけど、同じくらいに、輝くカケラもあちこちに散りばめられている。

彼岸花と黄金色に変わる畑のコントラスト。見とれていたら、あの人の気配が立ち上る。痛みや迷いもひっくるめて、それでもまっすぐ伸びてる背中。

夜の帰り道でよく出会う。横断歩道の脇にあるオブジェに、テコテコやってくるビーグルとご婦人。

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黄昏を待ちながら。

黄昏を待ちながら。

ある資格をとるために、デイケアセンターに1年間、通わせていただいた時期があった。たった1年だったけど、あの時間を幾度も思い出す。

そこは、女性専用デイケアで、こじんまりとしているけれど、それが何ともよい雰囲気の空間だった。いろんな理由をお持ちだけれど、そこには「ここに来たら、女学校きてるみたいやろ」と笑うご婦人方が集っておられた。

私の役割は、介護素人の私でも出来るお手伝いをしながら、過ごせる

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井戸に焦りはこだまする。

井戸に焦りはこだまする。

この半年間、ずっとあることについて、そう感じている。去年の今頃は、こんな世界が待ってるとは思わずに過ごしていた。年が明けたら、渦巻くものに世界は覆われて。そんな中でも日常は続いてゆき、同時進行で誰もが命のからくりを続けている。

ときどき、深い息を吐いて、その音に耳を澄ます。それから、ゆっくりと息を吸い込んで、大丈夫、まだ体の芯まで空気が行き来してるなと確認する。何かに囚われすぎているときは、空振

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ヨシコ屋敷のこどもたち。

ヨシコ屋敷のこどもたち。

ところで私には甥が1人いる。15歳、あだ名は「チャミィ」。彼のもつ独特の「おかしみ」を全力で表現した良いネーミングだと思う。笑いながら産まれてきたことが、あらゆる医療関係者を「生物学的に理解できない」と悩ませもしたが、チャミィはその始まりにふさわしい微笑ましい在り様で、そして、飄々としたおかしみで、私たちを幸せにしてくれる。

彼には「発達性協調運動障がい(DCD)」という特徴がある。だから、多く

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呪文よ、さらば。

呪文よ、さらば。

獅子王の旅立ちから5日後。父方の祖母ヨシコも旅立った。念のため記しておくが、私はあらゆる敬意をもって彼女を「ヨシコ」と書いている。もちろん、面と向かってそう呼んだことは一度もないが、「おばあちゃん」という言葉では足りない強さでそこに在った、それがヨシコだから。

ヨシコはあと2か月で100歳を迎えるところだった。とにかく、その激動の人生について、私が知る限りを書けば大長編になること間違いなしの波乱

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獅子王の旅立ち

獅子王の旅立ち

扇風機の風を受けながらお腹にタオルケットをかけて、大好きな本を読んでいるうちにウトウトする夏の昼下がり。「昼寝の時間よ」と言われて、そんなことより、この続きをずっと読んでいたいのに~!なんてブーブー思いながらぎゅっと目を閉じたくせに、いつのまにかスヤァ。そのうち、夕立なんかが訪れて、薄闇と共にきたヒンヤリした風が起こしてくれた。あれは至福の夏だったのだと思わずにはいられない灼熱の8月が去っていった

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お師匠さまたち。

先日、柴山の待合室で、常連のご婦人方がしみじみと語り合っておられたこと。

ご婦人A「私、このコロナ騒動からが人生の総じまいやなと思うねん」。

2月からの処方箋診療ももはや5か月目に突入したが、緊急事態宣言の解除を受けて、外来には診察待ちの人影もチラホラと増え始めた。それでも、コロナ襲来前とは静けさの度合いが違う待合室に、2人の遣り取りが、これまた静かにつづいていく。

どういうこと?とお相手の

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巡りめぐって(ロング!)

思い出シリーズというわけでもないけれど、思い出から始まる『はじまり』について、綴り残しておきたいとおもう。

私はいまの柴山にかれこれ6年ほどいるが、ここがまぁ、なかなかのカチカチ山である。時々、このクソ狸め(メス、役職:事務長)、泥舟と知らぬまま大海へ出航して、割と順調に航海したのち、行きも戻りも出来ないあたりで沈み始めろ‼️とも思う。が、今さら職場に桃源郷を求めるほど私も幼くないので、それはさ

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そう思っておくほうが

別段、衝撃的でもなければ深みもないような出来事を、ふと、日常の瞬間に思い出すことがある。誰にでもきっとあると思うけれど。

私には、そんな瞬間に、20年来変わらず出てくるシーンというのがいくつかあって、最も頻度の高いのが『受験会場でのソレ』。

とある大学の試験を地方都市で受けた。もちろん周りに知り合いなどなく、人生初に踏み入れた土地での受験だった。会場が学生たちで満たされるにつれ、聞きなれない方

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気まぐれつづり

特に深い意味はないけど、何となく文字を重ねることがしたくなった。

三日坊主協会よりマスター認定を頂戴するほどの私のすることですから、先行きは不明だけれど、小さなボソボソを、小さな輪の中にちょっと置かせてもらえたらしあわせ。

とある柴山で日々『柴刈り(つまりは仕事)』にいそしむ私。

今日。

ある男性が受付にて『作ったんですよー、パスポート』と突如、その方の実父さまが難しい顔でこちらを見ている

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