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Letter to ME

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自分へ贈る日々の備忘録
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2014年11月の記事一覧

すれ違う人

今日は美容院に行ってきた。髪の毛がどうにもならなくて、周りの人にかつらなのではと言われるほど私の髪の毛は真っ黒で量が多い。本当は1ヶ月に一回は美容院に行った方がいいらしいのだが、いかんせん不精だし、美容院は行くと緊張するので得意ではない。ギリギリ放置して3ヶ月。それが限界。

カットの間は眼鏡をはずしていて、視界がぼやけている。自分の顔が好きではないので嬉しい。反面、スタイリング後に眼鏡をかける瞬

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荒療治

何か言葉にしたいとか、誰かにかまってほしいとか、そういうことをよく思うけど、そういうときって大体何も上手くいかないことがわかっているので黙るようにする。けども、やっぱり欲望には勝てないので言葉をどうにか絞り出して誰か一人の目に留まればいいな、なんていう、あんまり大したことない願いに押しつぶされそうになりながらいくつもの夜を越えていく。そうしたら、いつのまにかもう、こんな歳になっていました。

たま

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嘘をつかない

三連休に東京に行ってきた。たくさんの人がいて、たくさんの命がうごめいていた。渋谷なんかは、本当に、まるでジオラマの中のおもちゃみたいに安っぽいほどの人がたくさんいた。夕方の電車に乗ると、少し空いた車内では一人一人の人生があって、それぞれの人生の家へ帰るのだなあと感慨深くなることもあるけれど、渋谷のようにあんなに人がたくさんいると、みんながおもちゃに見えてくる。偽物のようで、ほとんどの人がぜんまい仕

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好きは涙の味がする

昔もらった手紙を読みかえしていると、いつもそうだけど、みんなのことが大好きになる。今より、ずっと、好きになる。大切で大好きで本当に愛おしくて泣きたくなる。小さな頃、母親に絵本を読んでもらっている気持ちになる。どうしてだかよくわからない。色んな人のぶきっちょな文字が躍る手紙を見るたびに、ほっとする。手紙をやりするぐらいの距離感と、やりとりができるぐらいの関係性に慰められている。手紙が好きなことはこれ

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絶望の庭

自分をそのまま物語にできたらいいのにと思う。それを人は私小説と呼ぶのかもしれない。月に一回はそういう心持ちになる。なんだか自分がとても不憫なもののように思えるからだ。とても可哀想で、慰めてほしくて、でも誰も慰めてはくれないので、自分で慰めるために物語にするしかないと思うのだった。だけど、そんなことをしたら私は削れて死んでしまう。自分を物語にしたいと思うときの私の原動力は憎しみだ。だからもう少し年を

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ただ生きている

午後からお休みをもらって、同僚と買い物に行った。お休みして、何するの、と上司に尋ねられたので「○○さんと買い物です」と言ったら「たまにはゆっくり心の洗濯してきてね」と言われた。まごまごしてしまって、えへへ、と笑った。笑うしかできなかった。疲れているんでしょう、とか、ゆっくり休みなさい、とか、そういうことを言われるとどうしていいのかわからなくなる。私、疲れているような雰囲気だしていましたか。嫌な思い

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きみにあげる

プレゼントを選ぶのが好きだ。贈ることよりも、選ぶ段階が一番楽しい。自分で言うのもなんだが、プレゼントを選ぶのがうまいと思う。私の中でその人のイメージカラーとか持っていそうなものがあって、そういうのを選ぶ。そして、一つ大切にしているのは自分があげたいかどうかだ。いくらその人が好きそうなものでも、自分があげたくなかったり自分のインスピレーションにぴぴっとこなければやめることにしている。プレゼントは、相

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女性のお仕事

化粧品を買いに行こうと車を走らせたら、お店の前でものすごい渋滞に巻き込まれてしまった。出鼻をくじかれた。そうして、違うお店に行って化粧品を見ていたら、美容部員のお姉さんがやってきて「こんにちは」という挨拶もそこそこにセールストークを始めた。私にも心づもりというか心構えというものがあり、今日はセールストークに付き合う気がなかったので、とても居心地が悪かった。自分も接客業をしていたことがあるから、申し

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Saturday Night Magic

土曜日の夜が好きだ。いつもより遅い時間に風呂に入って、のんびり肩までつかって洗顔で泡パックをする。白いもこもこの泡に包まれた自分の顔はまるで13日の金曜日だが、洗い流せば毛穴が目立たない。ちょっとしたぜいたくをした気になる。泡パックは偉大だ。化粧水をつけて保湿クリームをなじませる。なんだかちょっと、明日の化粧乗りが楽しくなる。土曜日の夜は偉大だ。

今日は久しぶりに父の呪詛に付き合った。誤解のない

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お手紙ください

11月が好きだ。11月に生まれたかったがそれはかなわなかったので、せめて11月に死にたい。良い月だ。冬を迎え入れる、唯一の美しいひと月だ。

11月になると、誰かに手紙を書きたくなる。手紙が好きだ。相手にどうやったら自分の思うことを伝えられるか一生懸命考える。言葉を選ぶ。手紙を書くとき、私はとても「書くこと」の根源に立ち返ることができる。同じ様に、手紙を読むのが好きだ。相手の筆跡や言葉づかいや行間

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