高校の時の吹奏楽の話 2022/01/10
・休日なのに特に何もしてないので思い出話を。
今でこそクラリネットとバスクラリネットをピロピロ吹いて遊んでいる自分が実はトランペット志望だった話。
・北海道の片隅に生まれ、地元の小中学校に通った。
街にひとつしかない学校で、学年は40人居ないくらい。
小学校6年間は地元のサッカー少年団に。
中学校3年間は中学のサッカー部に。
ずっとサッカーして汗だくになっていた9年間だった。
このまま地元の高校に通っても良かったんだけど、人間関係が全く変わらないし、地元の先輩もヤンキーばかりで嫌気がさしていたので隣町の高校に進学することに。
・隣町の高校には吹奏楽部(なぜか吹奏楽局という名前だった)があった。
もともと吹奏楽に興味があったのでそれも高校選びの決めてかもしれない。
・地元の高校は吹奏楽部がない代わりにトーンチャイム部というハンドベルの鉄琴版みたいなやつがあったが全くそそられなかった。
全国的にトーンチャイム部の母数が少なすぎて、毎年全国優勝してたらしい。
今はもうトーンチャイム部は無いらしいが。
・子供の頃から耳が良かった。
姉がピアノを習っていて見よう見まねで遊んでいた。
4歳くらいで、『笑っていいとも』の番組最後のミニゲームのコーナーのピアノの音階を当てるテストみたいなやつを全問当ててたらしい。
それもあって小学1年から6年間ピアノを習わされていた。
あんまり楽しくなかったが、楽譜の読み方とか音楽理論の触りだけはちゃんと学べた。
2回くらい合唱の伴奏もした。辛かった。
・そしてその頃『笑ってコラえて』の名物コーナー『吹奏楽の旅』がかなり流行っていた。
耳の良さとピアノ経験もあり、吹奏楽やってみようかという気持ちが高まっていた。
体験入部して楽しそうだったら入部しよう。
ダメだったらサッカー続ければいいか。
・高校に入ってすぐ体験入部が開催された。
3日間あったが初日はサッカー部を冷やかしに、残りの2日を吹奏楽局に行こうと決めていた。
北海道の4月はまだグラウンドが使えず、サッカー部は体育館でフットサル。
案の定、先輩はヤンキーしかいなかった。
先輩も小学生レベルに下手だったので「こんなもんか」と思って帰った。
・そして吹奏楽局へ。
ここで一目惚れをすることになる。
クラリネットに?いや、可愛い先輩に。
・トロンボーンの先輩。黒髪ロングで超美脚、ちょっと色黒でタレ目で良い匂いがする先輩。
しっかりしてそうだけど舌っ足らずで教えてくれてギャップが可愛すぎた。
(後から知ったが学年首席でしかも社長令嬢というキャラのモリモリ選手権だった)
あっ、この先輩と一緒に青春したい……!
と思って入部を決めた。
体験入部開始わずか5分。
・色んな楽器を吹かせてもらった。
サックスを吹いた時にドの指でミ♭が出た時はまじで混乱した。(この時は移調楽器の存在を知らない)
クラリネットでドを出せばシの♭だし、ホルンにいたってはファだし。
金管は吹いてみたら爆音が出てビビるし、ドラムは手と足がバラバラに動かせなくて挫折。
フルートだけは音が鳴らなかった。
・どれも楽しかったが、クラリネットが初心者にしては上手くできていたらしい。
クラリネットの先輩がめちゃくちゃ教え方が上手かったのが要因だけどね……。
まあ言っても初心者用の楽器だし。モンハンで言うところの片手剣。
・ただ、やりたい楽器は既に決まっていた。
トランペット。
入学式の吹奏楽局の演奏を聞いた時にトランペットの音程がとても酷かったので
「これは自分がトランペットやって音程正してやらねば」
と調子に乗っていた。
それにトロンボーンと一緒に練習することも多いだろうと目論んでいた。
あと当時はちょっと目立ちたがり屋だったので、花形をやりたかったのもある。
なので楽器体験もトランペットをいっぱいやった。
全然吹けなかったけど、練習すれば思い通りに吹けるかなと軽く考えていた。
・入部届けを提出し無事に吹奏楽局へ。
志望楽器を第3候補まで紙に書いた。
「トランペット」
「パーカッション」
「クラリネット」
・今考えるとトロンボーンって書けば良かったなと。
パーカッションは鍵盤楽器があったからピアノのスキルが活かせそうだったのでつい書いてしまった。
・そこから小一時間、顧問と部長が新人の志望楽器のパート分けを考えてる時間があった。
とりあえず第1志望のところに行って準備しておけとの指示。
トランペットの先輩のところに行き、バジング(マウスピースだけで吹くやつ)と楽器の準備の仕方を教えてもらった。
・ピストンオイルを差してカチャカチャしていると、顧問から呼び出し。
「ろりすけ(仮名)くん、申し訳ないんだけどクラリネットね」
・というのも、体験入部のときのクラリネットの出来が他の楽器よりずば抜けていたらしい。
(先輩の教え方がめちゃくちゃ良かったからなんだけど)
しかもその先輩は部長だったらしく、顧問に
「ろりすけくんにはクラリネットやらせないとダメだ」
って直談判してくれていたらしい。
なので何の楽器を志望しようがクラリネットに配属される未来が決まっていた。
この直談判のお陰で今に至る。
部長がいなければ今頃こんなにクラリネットをピロピロして遊んでいなかっただろうな。
・トロンボーンの先輩とはちょっと離れてしまったが、なんせ20人弱のC編成。(人数が多い方からABCに別れる)
いつも一緒にいられてそれだけで幸せだった。
先輩に彼氏がいたことは後に知ることになるが。
・先輩は1つ上なので、夏に部長が引退した後に先輩は部長を引き継いだ。
毎日のミーティングの部長の一言の時間が堪らなく好きだった。
内容は何一つ覚えてない。
ずっと「かわい~」って思ってただけだったと思う。
・部長の教えのお陰か恋のパワーか、メキメキと上達して2年生のときには中学からクラリネットやってる同期から1stを奪取。
2年生冬にはソロでチャルダッシュ(浅田真央のやつ)をやったりした。
原曲よりはだいぶ遅いけど、指が意味わからんくらい早く回るようになってた。
今やったら全くできなさそう……。
・自分が3年生の代では副部長を勤めた。
ヘッダーの自分の隣にいるやつスティック持ってる野郎が部長。
こいつも自分の人生でかなり重要な登場人物なんだけど、とある事情でnoteには書けません。
あまり功績は残せなかったが楽しかったなあ。
・卒業後に札幌でトロンボーンの先輩と飲む機会があった。
大学生になった先輩は美人すぎてめちゃくちゃに緊張した。
まあその時はもうそれぞれパートナーがいたし、思い出話とか近況報告とかをする程度だったんだけど。
お酒の勢いで
「吹奏楽局の体験入部のとき先輩に一目惚れしてそれで入部決めたんですからね!
めっちゃ好きだったんですからね!」
とぶっちゃけてしまった。
「えー、それなら言ってくれれば付き合ったのに」
という言葉が返ってきたことは今でも忘れられない。
てか当時も彼氏居たんじゃなかったの?
どういう意図で言ったのかは謎だけど、言われた瞬間全身の力が抜けてふにゃふにゃになってしまったことだけは覚えている。
なんか自分こんなのばっかだな。
・以上、トランペットをやろうと思っていたら美人の先輩にやるせない気持ちにさせられた話でした。
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