おのれの悪に目を向けよ
悪人たちよ
存在価値を根本から否定してくる。
違いをあげつらい嘲笑する。
幼い怒りをもって殴りつける。
罰と称して食べ物を与えない。
服従させるため衣服を与えない。
性欲を満たすために蛇のように近づく。
反抗心が向かってこないように争わせる。
人間とも思えないように生命を奪う。
人はどんな悪魔にもなる。
ナチスだけではない。
憎しみがあれば、あるいは無関心なら誰だって変貌する。
国が、組織が、多数派が、自分の正義が目を塞げば、この世の所業とは思えないことでも簡単に欲望を満たす。
その薄くいつ開くか分からない悪魔の水門を信じろと?
人の良心とは何だろう?
「引きこもる権利」が欲しい。
僕は見た。
人が悪魔になる瞬間を。
繰り返し見させられた。
バケツに顔を突っ込まされるように…
いつ何時悪魔になるか分からない人間を、
それでも信じて生きていく弱者。
そんな崇高な人々は神に近いと思う。
どれだけ困難で険しいことか。
これまで虐げられ、それでもなお必死に生きている人に、
僕は頭があがらず、涙が止まらない。
地獄の中で生き続けている人に、
あなたにきっと光はあるよと笑ってなど言えない。
人は今、敬愛なる同じ人間に対して、言っていること、考えていること、行っていることが「迫害」ではないのかを何度でも確認すべきだ。
それほどに罪悪の欠片もなく息を吐くように人は同じ人間に対して悪魔の所業を行っているのだから…
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