一橋経済研究会

一橋大学出身のエコノミストで社会学者。経済、社会、投資、歴史、飛行機、野球、医療及び一…

一橋経済研究会

一橋大学出身のエコノミストで社会学者。経済、社会、投資、歴史、飛行機、野球、医療及び一橋大学に関するいい話を投稿する。

最近の記事

小説「平成30年」の予想は正しかったか。

 堺屋太一が書いた平成30年という小説をご存じだろうか、平成9年つまり1997年に20年先の平成30年を予測して書かれた小説で朝日新聞に連載されている。これは小説ではあるがかなり綿密な経済予想に基づき書かれている。  昨今為替が円安になり、日本の地位の低下が著しいが小説平成30年にかかれた経済状況と現状を比較してみた。           小説平成30年では      現状 為替          1ドル=250円      150円             1元=40円 

    • 青木昆陽は解体新書の生みの親

       解体新書は皆さんご承知のことと思うが幕末にオランダ語で書かれたターヘルアナトミアの翻訳書でその後の日本医学の礎になった。 しかし、オランダ語はまだ当時は一般的ではなかったうえに医学訳語が日本にはまだなかったので翻訳は大変であった。「眉は目の上の毛髪である」という一文を訳すのに一週間かかり訳せたときには訳者一同が手を取り合って喜んだと言いっている。そんな調子なのでトータル3年半を要することとなった。訳者と言ってもオランダ語が出来たのは前野良沢だけで杉田玄白以下は良沢が訳した文

      • FAB4に異議あり!!

        マグニフィセント7も遂に3社が脱落してFAB4になったと言われている。具体的には脱落したのはアップル、アルファベット、テスラででFAB4に残ったのはマイクロソフト、アマゾン、エヌビデア、メタということになるがどうもいささか違和感を感じる点がある。  ここで7社の基本的に体力を確認してみよう。各社の過去10円間の増益率と株価の関係をチェックしてみよう。増益していれば株価は上がって当然得あり、増益していないのに株価が上がっていれば買われすぎであるからだ。        (2014

        • 後だしジャンケンのアップル

           スマホと言えばアップルのiPHOHEだが、アップルのスマホ参入は先行していたライバルよりも10年以上も遅い。新たなビジネスでブランド力や新しいビジネスモデルで先行企業を弾き出す「後だしジャンケン」はアップルの得意技のようだ。  大手の企業が新しいビジネスについて他社に先行させ成功するのを見届けたうえで乗りだすのは日本でもある。  嘗て××電器は他社の成功を見てから乗り出すので「マネ下電器」と言われていた。また、×××自動車は新技術を開発しても直ぐに自車には採用せず、他社に市

        小説「平成30年」の予想は正しかったか。

          晴れた日にはAIが革命が見える。

           現在、アメリカのインフレが収まらずFRBは金利の引き下げを延期し下げ幅も縮小されるのではないかとの予想からアメリカの株式市場は調整局面を迎え心配されている方も多いと思うがこれは全く心配はない。  まず、アメリカのインフレがなかなか収まらないというのは、アメリカがリーマンショック以降のデフレ体質から脱却したということであり、以前のような0金利で景気のテコ入れをしなければならない状況を脱したということである。また、利下げが無くなった訳ではない。5.5%のFF金利は極めて高い金

          晴れた日にはAIが革命が見える。

          水野忠邦 この男危険につき

           ドイツ陸軍参謀本部はモルトケ以来戦術、戦略とも世界の軍事の最高峰と言われているが、ドイツ陸軍参謀本部では組織の中で最も気危険な人物はどのような人物かと言えば「愚かで活力のある人物」と言われている。「愚かでも活力のない人物」は被害が少ないが活力のあるのは被害甚大であるというわけである。  江戸時代でいえば、水野忠邦がまさにこれにあたる。水野忠邦の「やる気」は半端ではない。彼はどうしても老中になって幕政に参画したいと考えて国替えを申し出でた。理由は彼の領国は佐賀の唐津で海防の任

          水野忠邦 この男危険につき

          NISAには最強のナスダック100!

           新NISAが始まり2月が経過いましたが、まだ何に投資するか決めかねている方も多いと思います。特に若い方は仕事が忙しくて「新NISAのことなど考えている暇はない」という方も多いと思います。また、リタイアーされた方も「今までは投資に無縁だったので何に投資すればよいかわからない」という方も多いと思います。そこで何に投資すればよいか一緒に考えていきたいと思います。 1:国内投資か海外投資か?  基本的に国内投資はあり得ません。理由は円は長期下落傾向にあるからです。日本は国債の発

          NISAには最強のナスダック100!

          順天堂物語

           順天堂大学と言えば医大の中でも歴史のある中核大学であるが、その設立は大変ドラマチックである。そして、3人の人物がそのドラマチックな設立にかかわっている。  まず第一は堀田正睦である。堀田と言えば幕末にアメリカ公使のハリスに無理やり日米和親条約を結ばされたふがいない弱気の老中首座と思われているが実は大変開明的な人物であった。蘭学にも造詣が深く天然痘を防ぐために自分の子供に種痘を行っている。そして水野忠邦の天保の改革時の蛮社の獄で蘭学が弾圧された際に佐藤泰然を自領の佐倉にかくま

          ウォーレン・バフェットの鼻を明かそう!

           ウォーレン・バフェットの「今の株式市場はカジノのようだ」、「今は買うべき株がない」との発言を受け株式市場は暴落があるのではないかとの話が出ているがそれは誤りだ。  まず、「今の株式市場はカジノのようだ」との発言に関してだが、まず AI以外の株式はほとんど買われていないので全く問題ない。また、AI関連の銘柄に関してもPERを見ると特に割高となっているものはない。例えばエヌビデアだがPERは38倍と割高とはいえない。確かに昨年から約5倍となっているが利益も急増しており、そしてこ

          ウォーレン・バフェットの鼻を明かそう!

          アメリカ株は7ー8月にいったん売却!

          アメリカ株はAI関連を中心に上昇を続けている。今後も多少の山谷はあるが中長期的には上昇すると予想されている。  しかし短期的には2つの下落要素がある。一点目は大統領選である。バイデンかトランプかどちらが勝者となるかは全く予断を許さないが「大統領選の不透明さ」、そして「特にAIを中心としたこれまでの値上がりした利益の確定」から調整局面になるのではないだろうか?6,7月からは利下げが始まると予想されるが利下げによる株価の値上がりは既にかなり織り込んでおりそれほど上がるとは思えない

          アメリカ株は7ー8月にいったん売却!

          糖尿病治療にはビタミンCを加えては?

           糖尿病は血中の糖の値が高くなる現象であるが、糖の値が高くてもそれ自体はそれほど大きな問題とはならない。糖が高いことにより活性酸素が発生して血管を傷つけたり、糖が血管の細胞内に入り細胞を変質させることが問題である。 例えば目の網膜の血管を傷つけて失明が起こったり、腎臓の血管を傷つけ腎臓機能が低下して人工透析を受けざろうえなくなったり、下肢の血行が悪くなり壊疽を発症して下肢を切断することとなる。  現在の治療としては血糖値を下げることが主である。今まではインシュリンを投与して糖

          糖尿病治療にはビタミンCを加えては?

          やはり飛行機はエンジン次第。

           第2次大戦の各国の戦闘機を比較すると機体の設計よりもエンジンの優劣が性能を決めるのではないかとの感がする。  実例で話すと英国のスピットファイヤーと米国のムスタングのエンジンはどちらもロールスロイスのマリーンを使用している。スピットファイヤーは名設計者のミッチェルが設計している。翼は曲線で囲まれた美しい機体だが生産するのは困難で当初は生産が間に合わず他の戦闘機が主力となった。一方ムスタングは当時仕事がなく手がすいていたということだけでノースアメリカン社が設計を受注した。しか

          やはり飛行機はエンジン次第。

          日本の教育費は安い!!!だけど・・・

           アメリカに「大学信頼感指数」というのがあるのをご存じだろうか?簡単に言えば大学に行って損はないと考える割合である。これが56%から37%に下落したのである。これを聞いてやはりそうかと思った。 何故ならば、学費が安いと言われている州立大学でも年間2万ドル。4-5年前の話だがMITの学費は理科系が年間7万ドル文科系が年間4万ドルであった。 アメリカにも進学率が高い私立高校はあって学費は高いが、公立高校から有名大学にもかなり進学しているので公立私立の差は大きいとは言えない。そして

          日本の教育費は安い!!!だけど・・・

          トヨタ「EVの予想」大当たり

           テスラはEVの今年の販売は昨年より減少する見込みと発表した。また、GM、FORDに関してもEVは同様に減少するとの発表をしている。EUにおいてもEV化の目標が見直される動向であり、EVの本家ともいうべき中国でもEVの販売は陰りが見え始めた。  このEV化の流れが腰折れすることをトヨタ自動車は的確に予想していた。 2017年11月に当時の内山田会長は「2030年にEVは30%のシェアとなるか」の質問に、それを明確に否定している。理由はバッテリー、インフラ等の問題があり、しばら

          トヨタ「EVの予想」大当たり

          AI産業革命 千載一遇のチャンス

           皆さんは映画のフォレスト・ガンプをご覧になっただろうか。ガンプはエビの漁を始めようとして船を手に入れようとするがボロ船を掴まされてしまう。とんだ買い物になってしまったのだが、ハリケーンが襲来しガンプの船以外は沈んでしまい。エビ漁を独占的に行い金持ちになる。そして、かつてヴェトナム戦争の時の上官だったエビ漁のパートナーが「果物」の会社に投資をするがその会社が飛躍的に成長してさらに大金持ちになった。 その「果物」の会社とはアップルのことである。  ガンプと同じことをしたのがウォ

          AI産業革命 千載一遇のチャンス

          画期的なガン治療法 光免疫療法とBNCT

          この2件のガン治療法は画期的で将来は殆どのガンはこの治療法で完治する見込みである。そして嬉しいことに両方とも日本人が開発の主体である。  まず光免疫療法だが、これはアメリカNHIの主任研究員である小林久隆が開発した。開発した時オバマ大統領がガンは完治されると演説したほどである。その内容はがん細胞にくっつく物質「受容体」と色素を接合して点滴で体内に入れる。するとガン細胞は受容体に接合した色素で囲まれる。そこに近赤外線「テレビのリモコンの光」を浴びせると色素が膨張して破裂するが接

          画期的なガン治療法 光免疫療法とBNCT