糖尿病治療にはビタミンCを加えては?

 糖尿病は血中の糖の値が高くなる現象であるが、糖の値が高くてもそれ自体はそれほど大きな問題とはならない。糖が高いことにより活性酸素が発生して血管を傷つけたり、糖が血管の細胞内に入り細胞を変質させることが問題である。
例えば目の網膜の血管を傷つけて失明が起こったり、腎臓の血管を傷つけ腎臓機能が低下して人工透析を受けざろうえなくなったり、下肢の血行が悪くなり壊疽を発症して下肢を切断することとなる。
 現在の治療としては血糖値を下げることが主である。今まではインシュリンを投与して糖を細胞内に取り込むことにより血糖値を下げるがメインであるが、その他にも小腸での糖の吸収を下げることにより血糖値の上昇を抑えるアプローチや血液内の血糖値を体内から排出することにより上がった血糖値を下げるアプローチが出てきて治療方法は複数存在することになった。
 しかし、これらとは別に血管に直接害をなす活性酸素を無力化するアプローチや血管の組織を強固にするアプローチも必要ではないだろうか?
 まず活性酸素対策であるがこれには抗酸化物質を食事で取り入れることであるが、もっとも簡単なことはビタミンCやビタミンEの錠剤を定期的に服用することである。また、血管の組織を強固にするにはやはりビタミンCを取ることが有効である。大航海時代に船乗りに壊血病が発生した。これは長い航海を続けていると船乗りの間に歯茎から出血し最悪の場合は命を落とすケースが発生した。壊血病にはレモン等の柑橘類を摂取することが対策となることがわかり壊血病は発生がなくなったかに見えたが現代でも少数の患者が存在しているようである。これは柑橘類に多く含まれるビタミンCが体内に欠乏すると血管を構成するコラーゲンの体内での合成が滞り血管に傷が発生し出血するという訳である。ビタミンCを摂取すれば少なくともコラーゲンの合成が不調で血管自体が弱くなるという事態は発生しなくなるので血管の障害は起こりにくくなると言える。
 分子栄養学者であった三橋巌は糖尿病であったが、甘いものに目がなく毎日大福を食べていたようだ。しかし、糖尿病の治療のほかに毎日ビタミンCの注射をして九十数歳で亡くなるまで糖尿による血管の障害には無縁のであった。


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