NISAには最強のナスダック100!

 新NISAが始まり2月が経過いましたが、まだ何に投資するか決めかねている方も多いと思います。特に若い方は仕事が忙しくて「新NISAのことなど考えている暇はない」という方も多いと思います。また、リタイアーされた方も「今までは投資に無縁だったので何に投資すればよいかわからない」という方も多いと思います。そこで何に投資すればよいか一緒に考えていきたいと思います。

1:国内投資か海外投資か?

 基本的に国内投資はあり得ません。理由は円は長期下落傾向にあるからです。日本は国債の発行高がダントツの世界一で金利を上げることはできません。したがって、低金利を維持し続けなければなりません。すると金利が高い国に対しては通貨安となり、たとえ円ベースで利益が上がっても外貨べースでみると逆に損失が出る場合もあると思います。この3年間で円は110円/ドルから150円/ドルへと下落しましたが、これは円が約3割目減りしたわけです。
1)特に預貯金に関しては金利は上がることはないと考えられ、預貯金をすることは目減りを待つだけになります。
2)日本の株式に関しても我々には向きません。現在株価が上がっていますが、今年の6月頃にアメリカが金利を下げると一時的に為替が円高になります。そうすると円安で業績の良かった日本企業の業績悪化で大量に買っていた外人が売却し大幅に下がると予想されます。このように日本の株式は変動が激しく株式市場を常にウォッチする必要があります。そんなことは我々にはできません。

(結論)したがって国内市場にではなく海外市場に投資するべきです。

2:海外投資は新興国に投資するのか先進国に投資するのか?そして、具体的にはどこに投資するのか

新興国は先進国に比べ変動が激しいので常にウォッチする必要がありますので我々には向きません。それでは先進国ではどこに投資するのかと言えばアメリカです。世界優良企業投資信託というのがありますが中身を見るとどの投資信託も85%以上はアメリカの企業であり、EUは経済が停滞し、かつウクライナのように地政学リスクを抱えていますので投資先としては不適当です。また、オーストラリアは資源国で経済も良好ですが経済の規模が小さく変動が激しいので常にウォッチする必要があり、我々には向きません。

(結論)最も経済力が強いアメリカに投資するべき。

3:アメリカの国債に投資するのか株式に投資するのか?

アメリカは経済力は最強ですが国債の発行高は33兆ドル(GDP比123%)で日本の国債残高GDP比217%よりはましですが少なくはありません。
(EUの国も国債発行状況はアメリカと同様です)その結果としてインフレ率が高くこの1月は3.1%でした。3月7日のアメリカ10年国債の金利は4.11%ですので、実質の金利は「4.11%-3.1%=1.01%」と極めて低くなります。さらに満期の前に解約すると手数料率が高く実質金利は0になると思われます

(結論)アメリカ国債は実質金利が低いので株式投資に行かざるを得ない。

4:株式投資はどの様にするのか?

我々はアメリカの個別の株を調べてる時間はありません。したがってアメリカの株をグループにしたものに投資します。代表的なものは次の3種類です

①ダウ平均株価:ニューヨーク市場(コカコーラ、クラフト・ハインツのような従来型の株式市場)とナスダック市場(アップル、マイクロソフトのようなハイテク企業の株式市場)から代表的な30銘柄を選択しその株価の平均を出しています。銘柄選定の基準があり銘柄の入れ替えがあります。

②S&P500平均株価:ダウ平均と同様にニューヨーク市場とナスダック市場の両方から500銘柄を選定し平均株価を出しています。ダウ同様に入れ替えを行います。ダウは30銘柄と少ないので銘柄を500に増やしたというところです。

③ナスダック100平均株価:これはハイテクのナスダック市場は約3000銘柄ありますがその中から時価総額のトップ100銘柄の平均です。これも時価総額の入れ替わりがあれば入れ替えがあります。

それではこの3つの指標の2010年を100とした2年おきの指標の推移を見てみましょう。
        ダウ平均      S&P500   ナスダック100
2010年      100        100        100
2012年      119        118        138
2014年      157        166        187
2016年      153        173        222
2018年      242        248        357
2020年      281        300        470
2022年      347        349        838
2024年      361        424        889
利回り/年    約9.6%        約10.9%       約16.9%

以上の通り国債の利回りを大きく結果となりますが、その理由は株式はインフレの進行に伴って収益、利益ともに増幅されるからです。
また、ハイテクのナスダック100がダウ平均やS&P500を大きく上回るのはハイテク企業の成長率が次のように従来型の企業を大きく上回るからです。

ハイテク企業        2010年     2023年     伸び率 
売り上げ アップル    652億ドル    3832億ドル   587%
     マイクロソフト 624億ドル    2119億ドル   339%
利益   アップル    140億ドル     970億ドル   692%
     マイクロソフト 187億ドル     723億ドル   386%

従来型企業         2019年     2023年     伸び率 
売り上げ コカコーラ   372億ドル     457億ドル   123%
     クラフトハインツ250億ドル     266億ドル   106%
利益   コカコーラ       89億ドル     107億ドル   120%
     クラフトハインツ19億ドル      28億ドル    147%

ハイテク株の中でも特に巨大で成長率が著しいアップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグル)メタ(ファイスブック)、エヌビデア、テスラをマグニフィセント7と呼びますがその採用率は次の通りでハイテク企業が多いほど株価の伸長率が高いと言えます。
           マグニフィセント7採用率
S&P500        約25%
ナスダック100     約49%

因みにウォーレン・バフェットのバークシャーハザウェイはマグニフィセント7の採用率は約46%です。ほとんどがアップルでアマゾンも若干所有しています。バフフェットは2016年にアップルの株を購入しましたがその後アップルの株価は6倍になりましたのでバークシャーハザウェイの利益に多大な貢献をしました。

また、これからAIによる業務の改革が進んでおり特にハイテク企業はAIの波に乗ってさらに成長すると予想されていますので今後も少なくとも今までの成長は続くと予想されています。

5:株の投資のリスク
株ですので残念ながら常に株価が下がることなしに上昇し続けることはありません。上記の2010年から2024年の間でもコロナに見舞われた2020年から2022年の間に大きく下落したことがありました。コロナのような災害の場合は政府が財政出動しますので一定期間の後には回復しています。ダウ平均でもS&P500でもナスダック100でも長期的なトレンドを見ると右肩上がりになっていますので心配はないと思います。
ただ、一時的にも下がるのは嫌だと考えるならアメリカ国債等を買った方がいいと思います。

6:いつ買うか
アメリカが今年の6月頃からに利下げを計画しています。それを先取りして株価は既に株価はかなり上がっています。本来金利が下がれば株価は上がるのですが7,8月頃に若干下がるかもしれないと言われています。また、アメリカの金利が5.5%とかなり高いので為替は150円/ドルとかなり円安ドル高になっています。これが利下げになると最高135円くらいまで円高ドル安になるともいわれています。
したがって利下げになってもドル建ての株価は少なくとも大きく上がらず、
為替は円安になるのなら円建ての価格は安くなるので6月以降が良いかもしれません。

7:具体的にはどう買うか
証券会社でナスダック100のETFか投資信託を購入します。NISAには成長投資枠と積み立て投資枠がありますが、積み立て投資枠には専用の商品が別に用意されていおり、同じナスダック100でも別のETF,投資信託になります。

以上で説明を終わりますが、実際に買う時は証券会社とも相談して間違いのないようにしてください。

Good Luck!

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