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まだ負けていないし!『負けヒロインが多すぎる!』感想

負けヒロイン。

それは、恋愛競争で敗者となった人のこと。

つまりは、振られた側ということですね。

こう書くと。

なんだか泣けてきてしまいます。

え、私ですか?

もちろん負けてきましたよ?

となると。

負けヒーローと言えばいいですかね。

でも。

それはそれで、泣けてきてしまいます。

ううぅ……。(涙)

まだ、負けてなんかいないもん!


……はい。

というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、雨森たきび先生の『負けヒロインが多すぎる!』(2021年7月刊行)です。2024年に、アニメ化も決定していますね。

……まだ、負けていない、はず。多分……。



あらすじをどうぞ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

「え? マケインって誰のこと?」

クラスの背景である俺――温水和彦は、あるとき人気女子・八奈見杏菜が男子に振られるのを目撃する。
「私をお嫁さんにするって言ったのに、ひどくないかな?」
「それ、いくつの頃の話?」
「4、5歳だけど」
それはノーカンだろ。
これをきっかけに、陸上部の焼塩檸檬、文芸部の小鞠知花など、負け感あふれる女子たちが現れて――?
「温水君。女の子は2種類に分けられるの。幼馴染か、泥棒猫か」
「なるほど、大胆な分類だ」
負けてこそ輝く彼女たちに、幸いあれ。
負けヒロイン――マケインたちに絡まれる謎の青春が、ここに幕を開ける!

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というわけで。

本日のテーマは、「負けヒロイン」となっております。



集まる、マケイン達

この作品。

主人公である、温水和彦は。

人気の高い女子、八奈見杏菜(やなみ あんな)が。

幼なじみの男子に。

ファミレスで振られるというシーンを

見てしまうことから始まります。

しかも直接振られるのではなく。

幼なじみの男子が、別の女子を追いかけるのを。

応援するという。

間接的に振られるという、形になっています。

こうして書くと。

なんだか、かわいそうな子犬感が出てしまいますね。

このことがきっかけで、温水は。

様々な負けヒロイン――、通称マケインとの。

交流が始まるといった。

青春ラブコメとなっております。



この作品の面白い所

マケイン達のその後に、スポットを当てている所です。

大体、こういったラブコメ作品での。

マケイン達は。

その後の展開的に、フェードアウトしていくのですが。

そこに焦点を当てて。

様々なマケインとの。

掛け合いが、楽しめる作品となっております。

どのキャラクターも。

魅力的になっておりますが。

やはりそこは、マケイン。

負ける要素が、段々と分かってくる構成となっております。

また、主人公に対して。

誰一人、好きになっていないことも。

私的には、高ポイント。

つまるところ。

「好きな人に振られた」という事で共有できる。

あたたかい空間のようなものが。

その場で描かれております。

また、ちゃんと。

恋愛についてのことも書かれているため。

そこも、ポイントだったりもします。



この作品の欠点について

ラブコメとはありますが。

この作品。

主人公が、徹底して傍観者というポジションになっております。

つまるところ。

別のラブコメではよくある。

ヒロインとドキドキな展開になるというものは、ありません。

そういった。

ドキドキのお話が好きなのであれば。

別作品を読むことをオススメします。

だって、出てくるキャラクターみんな。

負けヒロインなのですから。



最後に

とはいうものの。

着眼点の新しさや。

スラスラと読める文章力。

そして、共有できる、温かい空気感など。

この作品でしか味わえない物もありますので。

是非、読んでみて欲しい所存であったりもします。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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