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アルファポリスで小説書いてます。

  『かつて魔女だった君へ~異形の怪人と殺戮の乙女~』の7話目、書きました。
記憶喪失で温厚な青年が覚醒し、豹変する話です。ダークファンタジーで重厚感のある話にしました。

★エピソード1部抜粋↓★

    翌朝、マコトは激しい頭痛と共に目が覚めた。

ー嫌な夢だー。ー

    寝巻が汗でぐっしょりである。額からも汗がぷつぷとと噴き出していた。カーテンを開け、換気をしようと窓を開けると、街の中心に巨大な樹木が、そびえ立っているのが見えた。

そこには、人類滅亡後の様な世界がリアルに広がっていたのだった。人の姿が何処にもない。ここは、異世界なのだろうかー。外に出て歩いていると、人の様な姿形をした樹木が、あたりに点在して生えていた。
「何だ、これ!?」
妙にリアルである。人が携帯電話を持った様な姿の樹木やベンチに腰かけている様な樹木など、まるで人間そっくりであるのだ。
すると、キーンという謎の音が頭の中をこだました。

ーあとは、ゆっくり思い出しましょうー。ー

夢の中での少女の一言がビンビン鳴り響いていた。

マコトはフラフラしながら重たい足取りで、廃墟と化した街中を歩いていた。
「おう、マコト―。」
マコトは友人に声を掛けられ振り返った。
「お、森田、お前無事だったんだな。」
マコトは胸が急に軽くなり、深く溜息をついた。
「いたか?まだ、人間がー。」
背後で、寒気を覚える位のハスキーボイスがきこえてきたー。
「貴様は、あの時のー」
マコトは安堵から再び寒気と恐怖に感情が移り変わった。
「全て喰らい尽くしたはずだがー、なんでまだ1匹残っているのだろうかー?」
そこには少女と影がおり、じっと森田を見ているー。
「ま、マコト、あの女、何なんだー!?」
森田は、ぶるぶる震えて、少女を指指した。
「違う、その子は器だ。身体を乗っ取られているんだ。本体はそこの影だ。」
マコトは影を指した。
「ま、いいか。蟻1匹仕留めたところで、どうって事、無いからな。」
少女の姿をしたダークネスは表情を微動だにせず、背を向けた。
「おい、俺を見ろ!」
しかし、ダークネスは、背を向けたままでたる。
マコトは、影を攻撃しようにも、地面にヒビが出来ただけてま、ダメージはないー。
「マコト、何馬鹿やってんだよ。」
森田は水鉄砲でも食らったかのような顔をしているー。
しかし器である少女の身体には、攻撃する訳にはいかないー。本体は影なのだー。
「くそうー。どうすれば、どうすればいいんだよー。」
マコトは歯ぎしりをした。
ーそれなら、本体をやっちゃえばいいのよ。うふふー。ー
何処からともなく再びねっとりした声がが頭をこだまするー。
すると、影は魔法にかかったかのように浮き出て急に直立し、マコトの目の前に立ちはだかるー。
そして、ドリルの様にグルグル渦を巻き、人型の姿を象った。

ーマコトー。ー

ー誰だー?ー

ーさあ、目を覚ますのよ!今、覚醒したら楽に殺せるわ。ー

影はみるみる不気味に肥大化していった。

ー醒ませ!醒ませ!醒ませ!醒ませ!ー

深くしわがれたささやき声が脳内を駆け巡った。

ー誰だ!?お前はー?

   マコト心臓の鼓動がが、太鼓のバチで叩かれるようにドクンと大きく脈打った。そして、マコトの周囲を朱色の炎が取り囲んだ。炎が延々と燃え広がり、そして爆発した。




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