風が吹く日。「ボケますのでよろしくお願いします」
閲覧ありがとうございます。
今日は、ドキュメンタリー映画「ボケますのでよろしくお願いします」を観たコレアレを書いておこうと思います。この映画は、多分、偶然にテレビから流れて来なければ、「選んで」まで、観ようとはしなかったと思います。
(あー、認知症患者さんの物語か、、見なくても、なんとなくわかる)
という、世間に流れるドラマや小説などの情報により、「知っている」つもりになっていたからです。
しかし、横目とか、寝転んで観るべき内容ではなく、すぐに、正座みたいにして「ちゃんと」観る体制になりました。
内容は、90代のおじいさんがアルツハイマー型認知症を患う80代のおばあさんの介護をしょうとする
「老々介護」の様子を実の娘さん(60代)が自らカメラを回して、日々の様子を記録したものです。
何回も同じものを買ってくる行動から始まり、おばあさんの認知症が進んでいきますが、おじいさんには悲壮感は無く、「なるようになるんだから仕方ない。まあ、頑張っていきましょう」と、前向きです。しかし、認知症を患ったおばあさんの方が実は、しんどいんですよね。
自分が思ったこと、やりたいこと、しなければならないことがぼんやり解るんだけど、考えがまとまらない。イライラしてくる。迷惑をかけるのがたまらない。よって、感情が激してくる。八つ当たりをする。という、ループに入ってしまいます。
でも、おじいさんが
「あんた、どうするん?珈琲飲むかえ?」と聞くと
寝転んで唸っていたおばあさんが「うん」と、返事して、おじいさんの珈琲を飲みます。
おじいさんは珈琲を入れる係で、入れた珈琲をおばあさんと飲むのが日課になっていました。だから、決められたスケジュールは、ストンと入って来るのでしょう。おばあさんの顔が穏やかになって、珈琲をすすっているのが印象的でした。
映画のおじいさんは、同居しょうかと言う娘さんに、「あんたはあんたの人生があるんじゃから、そんなこと言わんで、仕事しなえ。母さんは、俺が見るわいな」と、最初から最後までぶれません。
と、言っても、監督さんは、「だから、えらい。凄いでしょ」というメッセージを流したいわけではなく、ただ、淡々と、「あるところにある夫婦が住んでいて、、」という記録を撮っただけだと思います。映画からなにを思うかは、それぞれの自由だけど、いろいろな家族の形があるのがわかります。
日本は、超高齢化社会に進んでいます。今まで、出来ていた、ことができなくなる日が私にもやってきます。いざとなったら、施設に入るからと、よく、うちのおばあちゃんも言います。根底には「周りに迷惑をかけたくない」という気持ちがあります。ヘルパーさんを頼んだらいい。と言っても、他人を家に入れるのに、気後れする人、または、いちいち、
「ありがとうね、助かります」と、ヘルパーさんに声かけしなければいけない。という縛りがストレスになる人もいると思います。
「老人」と、一括りにはできない様々な個性が人間にはあるので、悩ましいところです。
「えーと、すみませんができるなら70代まで働いてもらえます?それと、年金受給開始をできるだけ遅らせてもらえます?それと、年金がね、少し減っても仕方ないなぁと思ってくれたら助かります!なはは!( ´∀`)」
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という心境の日本政府を目の当たりにして、年を取るのに、不安しかない人ばかりだと思います。
国会も、家にお手伝いさんがいるような家柄の政治家じゃなくて、家計のやりくりして、子供を育てあげたお母さんとか、苦労人が、国会で討論して欲しいなぁと思います。
年を取ったら、一人では中々、立てなくなります。
いつか、自分も、誰かの手に助けられて立つ日のために、今、誰か、助けが要る人の手を握らなければならないなと思いました。
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