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ダニング=クルーガー効果

よくわからないタイトルだと思われるが、生きている上で一度でも感じたことがある感情の言葉である。

能力の低い人物が自らの容姿や発言・行動などについて、実際よりも高い評価を行ってしまう優越の錯覚を生み出す認知バイアス。この現象は、人間が自分自身の不適格性を認識すること(メタ認知)ができないことによって生じる。1999年にこの効果を定義したコーネル大学のデイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーは、「優越の錯覚を生み出す認知バイアスは、能力の高い人物の場合は外部(=他人)に対する過小評価に起因している。一方で、能力の低い人物の場合は内部(=自身)に対する過大評価に起因している。」と述べている。【Wikipedia】

自分を客観的にみることができない人が、自信の容姿や発言、行動、知識、思考について、実際よりもかなり高い評価を行ってしまうという「優越の錯覚」からくるものである。

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そのため、特にその分野の勉強を始めたての頃は、とりわけ自信を持ちやすくなるのに対して、ある程度の経験を積んでくると、徐々に自信が失われていく…という現象が起こります。こうなると、自信満々に振舞っていた過去の自分が猛烈に恥ずかしくなったりするものだ。

しかし、これは自分の資質能力をきちんと把握できるようになってきた、ある種の「成長の証」とも言えるだろう。無能で自信も無い人間だ…と言うことは決してないはずだ。

1999年にこの効果を定義したダニング氏は、自身の著書の中で以下のように述べている。

「あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない」
※Dunning, David (2005). Self-insight: Roadblocks and Detours on the Path to Knowing Thyself.

自信がないままの状態は辛いですが、めげずに、フェードアウトせずに自己研鑽を続けるべきである。

その分野にまったく精通していない人では、勉強し始めで自信がある人と、本当にその分野を極めて自信がある人の区別がなかなか付きづらいことが考えられる。また、スキルは明らかに高いが自信が無い人よりも、知識も経験も浅いのに自信満々の人の方が有能に見えてしまう…というのもあるだろう。これは、まったく科学的根拠のない「似非科学」と言うものが世間に広まってしまう仕組みと似たようなもののように感じる。その分野に精通していない人は、何らかの知識がある人間の言い切ることを鵜呑みにしてしまいう。なぜなら自信満々に物事を語ってくれるその人のことを専門家だと思っているからだ。人は自信が無い人よりも、自信がある人を信用します。自信がある人から教えてもらいたいと思ってしまうのは、仕方のないことなのかもしれない。

少し勉強して、自信が高まったところでやめて、自信満々に物事を言い切りまくり、実践を続けていく方が指導する側からしたら幸せなのかもしれない。しかし、本当の意味で自身の資質能力を高めていくためには、学びを続けていかないといけない。そのための行動をやめてはいけないはずだ。たとえ自分の主張に自信がなくとも、恥をかいてしまうかもしれないと分かった上で、続けるべきだと感じる。

このnoteを含め、SNSにて情報発信を続けていますが、その中にも間違いが多くあるかもしれない、意図とは違った解釈を与えかねない表現があるかもしれない…というのは承知の上です。実際に、間違いや解釈の相違等、多くのご意見を頂ける、良い学びの場になっていますし、人脈も増えていきます。ただ、「こんなことも知らないのか?」と、知識マウントを取るだけの人にはなるべきではない。


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