見出し画像

#「書く力」の教室 を スルーしちゃダメ!ゼッタイ。

「書く」ことは、誰でも簡単にできることだと思われたり、「書く」仕事は才能でしかないと思われたりもする。ゆえに「書く」勉強はしなくていいでしょ、と思われがち。

この本は、23歳の学生が『読みたいことを、書けばいい。』の著者である田中泰延さんから、プロのライター指南を受け実践し続ける対話形式の本。

プロのライターとは、書いてお金をもらう職業。著者が元㈱電通でコピーライター/CMプランナーをされていたこともあり、最終的に指南を受ける学生が研ぎ澄まされる文章に書きあげるまでのプロセスに、気が遠くなるな、と正直思ってしまった。

だからこそ「書くのが得意!」「書きたい!」ならば、この本をスルーしちゃダメ!ゼッタイ。

ジャーナリスト的感覚を持ち合わせながら、クライアントの意向以上の消費者購買意欲まで持っていく「書く力」は、圧倒的深さが必要。

「書く」ことは、意思表示に見えるけれど、結局のところ人間性を露呈すること。書いたテーマ、使っている言葉、選んだ語尾で、書いた人の目線は全部バレる。

「要するにこんな感じで書くってことですよね?」と、テンプレートを使いまわしているのもバレているし、最終的にたった1行を提出したときに、実は膨大に書いている量もちゃんとバレる。

昨今、どの職業も「プロ」と名乗ってしまった者勝ちになっているし、「先生」として教えることもできる。でもいつか、本当のプロに出会ってしまう時のことは常に考えておいた方が良い。だってそれもバレるから。それを恐れてプロの誰かを否定してしまう前に、この本を手に取りましょう。

本書は“プロのライターが実践している全スキルが身につく徹底講義“になっていると同時に、“今は、書くことが「ウーバー化」している“時代への理解と、本当にそこに入り込んでいく覚悟があるのかも問われる。

テクニック先行型ではなく、この本で「書く」とは何ぞやの起点を勉強すると、良記事というレビューにつながるはず。

そもそも「書きたい」と思う人は、「誰が書いても同じでしょ」とはなりたくない。「あなたが書いても、だれが書いても一文字いくらですよ」という仕事より、「あなたに書いてもらいたい」って言われたいのが本音で、そこに嘘をついても仕方ない。

だとしたら、結局は自分の中の素直を研ぎ澄ませるしかなくて。
しかしその素直は自分本位や主張や承認欲求じゃダメで。
これ以上はぜひこの本を読んでください。

この本をスルーしちゃダメ!ゼッタイ。(2回目)

そしてこの本の著者の田中泰延さんがバーテンダーとなり、写真家さんたちと話をされているyoutubeもすごく面白い。

お酒の席でこういう話をする大人って本当かっこいい。
ずっと本質の話だけをし続けている。

いい仕事をすること、いい仕事をする人たちを見たいと思える余裕のある大人たちの夜会。

ネタと敬意、背景と人間。
文章と写真の共通点とは。
写真とことばとは。
これ以上はぜひこの動画を観てください。


この記事が参加している募集

読書感想文

仕事について話そう

喜びます、ありがとうございます。