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『貴婦人の来訪』感想

『貴婦人の来訪』感想

シリーズ
「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話...の物語」Vol.3
『貴婦人の来訪』
Der Besuch der alten Dame

誰かの犠牲と引き換えに
町が豊かになる。

"そんなことはあってはならない"
と言いながらも
少しずつ人々は豊かさに引き寄せられていく。

一人一人の心情の変化、
町の空気感の変化が、
視覚的にはっきりわかる演出で

少しずつ鮮やかで美しくなる舞台上

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義足のボクサー

義足のボクサー

登場人物だけでなく
俳優やスタッフの歩み、思い、
その重みがずっしり感じられる作品だった。

8年かけて作った作品。
逆境の中、届けたい思いが粘りを生む。
じっくり機会を待ち、準備しながら
8年信じ歩き続けた。

パッと見、
俳優として羨ましい作品との関わり方だな、
こんなに地元に愛されて理想的な作品だな、
なんて思うんだけど…
今、たくさんの人から愛され輝いているこの瞬間は一部も一部。

尚玄さ

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『ロビー・ヒーロー』感想

『ロビー・ヒーロー』感想

自分で自分のチャンスを潰しちゃってる人。

若さ、熱さ、正義感が
絶妙なバランスを壊す。

でもそこには真っ直ぐな思いがある。

組織やコミュニティの中で
誰も指摘しなくなった事…
まかり通っている不正や隠蔽。

飲み込まれたほうが上手くいく。
このままこの状況が続く限りは。

少しずつ少しずつ時代は変化しているけど
自分が生きている間には
きっと大きく形が壊れることはないだろう。
歪みを抱えたま

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浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」感想

浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」感想

自分たちの『ロミオ&ジュリエット』は
こういうスタイルだ!

という
貫く強さと思い切りの良さが
とても素敵だった。

こてっこて昭和の大阪スタイルのロミジュリ。

キャクターも表現方法も
イメージ通りの大阪といった感じで。
ユーモアたっぷり。

戸惑いながら大阪の人と仲良くなる感じ

最初は雑多な世界観にとても戸惑う。
芝居のノリの良さ、気風の良さが
まだ温まっていないこちらにとっては
少し後ず

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