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メディアと政治の誤謬
政治は、社会や国家における権力や権威の行使、意思決定のプロセス、公共の問題の解決、リーダーシップの形成などを含む、人間の集団における権力関係や統治の仕組みを指す概念です。具体的には、政府や政治機関を通じて行われる意思決定や政策立案、法律の制定や施行、公共の利益の確保、統治の実施などが政治の範疇に含まれます。
政治は社会の秩序を維持し、資源や権力の配分を決定し、社会的な問題を解決する役割を果たします。また、政治は異なる利益や価値観を持つ個々の人々や集団の間で合意や妥協を形成する手段でもあります。
政治はさまざまな形態や体系を持ち、民主制や独裁制、君主制など様々な政治体制が存在します。政治は人間の行動や意思決定の領域であり、社会や国家の運営において重要な役割を果たしています。
先日、「民主主義はオワコンか」という記事を出させてもらい、多くの方が見てくれました.
そんな民主主義の失敗の背景についてメディアを題材に今回は語りたいと思っています.
巨大メディアが蝕む世論
目の前にはスマホがある.
さてロックを解除してニュースを見よう.
君は何のニュースを読むだろうか
コメント欄が荒れている「Yahooニュース」
意識が高いんだなと感じる「NewsPicks」
芸能系を読み漁りたいなら「smart news」
2000年以前は新聞かテレビが情報源だったために中々少ないリソースからしか情報を得る事はできなかった.
しかし21世紀のインターネット社会により情報はネットからが主流となり情報のリソースは無限となった.
それにより各種多様なメディアが作られ芸能系に強かったり金融系だったり....
他にもコメントを加える事ができたりなど情報の伝達方法は大きく変化を見せた.
更に言えば新聞やテレビの情報よりもファクトチェックができる面を見ればメディア1社が社会に与える影響は小さくなったかもしれない.
しかしそれは妄想の世界でしかなかったのです.
現実では巨大メディアを台頭に他のメディアが群を成す複雑な構造になっただけだった.
そもそも新聞会社は読売,産経,毎日新聞など大量に存在する.
メディアがネット社会に出てもファクトに関しては何も変わらず以下のような構造と考えられる.
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一番上に大手メディアと言った21世紀以前のメディアが情報を支配している.その下にユーザーのアクセス数を増やすための情報以外の外部機能を備えた中規模のメディア企業が存在する.その下は我々のような企業に属さずに情報を発信する人間としている.といった感じだ.
2000年代から急激に普及したインターネット社会だが、メディアのある姿は何も変わっていなかった.と言うのがオチである.
確かにメディアによる情報伝達の速度はピカイチなわけだが、内容に関しては何も変わっていない.
情報通信技術は発達しても情報源となるリソースが変化しなければ,何も変わらないし,多分悪化したと言えるだろう.
君が何の情報プラットホームを使っていようが頂点から滴る情報を受け止めている構造に変わりはない.その証拠にコメントが付け加えられたりいいね!ができる以外の内容に関しては引用だったり,原文が違うメディアだったりする.
マイナンバーカードは本当に意味がないのか
最近何かと話題の「マイナンバーカード」の世論の風向きを考えてみたいと思う.
Twitterでも世間話でもマイナンバーカードの話はよく耳にするのだが,あまりいい印象は感じない.
このnoteを読んでくださっている皆さんもいい印象を聞いたことはないと思います.いい方向で聞くとすると制作時のポイント還元くらいではないでしょうか.
実際にマイナンバーカードの利用する事によって可能になることを見てみましょう.
マイナンバーカードの保険証としての利用に何がメリットがあるのか調べてみる.
支払いにおけるマイナンバーカードの利用メリットを見ると
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高額医療に関するマイナンバーカードの利用が出てくる.
マイナンバーカードによって高額医療における限度額以上の支払いが免除される.
と記載されている.
要は限度額適用認定書と呼ばれる高額医療請求以前に医療機関に提出しなければならない書類があるのだが,期間内に提出ができないと一時支払いが必要となり患者にとっては負担になる.
それがマイナンバーカードで解決できると言うものだ.
今はマイナンバーカードを保険証として利用できる医療機関や薬局で限られているがいずれ全ての医療機関で利用できる用になるだろう.
なかなか便利なカードだと私は思う.これに限らずマイナンバーカードは自分の証明書として利用できるため,保険証以外にも多くの利用によって受け取れる恩恵が存在する.
気になる方は以下のリンクに飛んでもらい見てほしい.
実際にマイナンバーカードは何ができるかについて少し見てみた.
別にマイナンバーカードを擁護するわけではないが,今の話を聞いて「少しいいかも」と思った人は少なからずいるはずだ.
しかしメディアは少し違う.NHKが出した記事を読んでみよう.
この記事の題名を見ると「自主返納した人が4割近く居る」と理解できそうだ.
しかし記事の内容に踏み込むと
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と書かれてる.本人希望で廃止にした250件の内の4割が自主返納だったという記事だ.
マイナンバーカードの申請数は2023年3月30日時点で約9500万件となっている.
そのため,4割となれば3,800万件の申請者が返納したことになる.250件となればたったの100件の話である.(それも本人希望での話)
この記事を見て憤りを感じたが,今までと同じだなと少し慣れてきてしまっているところはある.
結局,情報と言うのは巨大メディアが蝕んでいて,世論はこの巨大メディアによって右往左往しているのだ.
加速した伝達技術
「巨大メディアが蝕む世論」のところで情報の伝達速度は21世紀に入ってから加速したと述べた.
朝起きてスマホを開けば大量の情報で溢れかえる.
移動中にスマホを見れば大量の情報を確認できる.
トイレ中だって食事中だって常に情報を確認している.
まさに我々は情報のシャワーを常に浴びているのだ.このシャワーを止めることはできない.デジタル機器が消滅し情報の伝達手段が新聞,他人からの噂にならない限り絶対に.
しかし,情報の伝達が加速することによって新たな問題が発生した.
それは「情報の確認」である.
先ほど私は「情報を確認する」と文中に使っていたが,実際の話をすると私たちは情報を確認していない.
「私たちは情報を確認していない」と言うよりも「私たちは情報を確認できないのである」
なぜなら単純に母数が多すぎて処理ができないのである.
例えばニュースサイトを開くとしよう.
その時,君は全てのニュースのタブを開き,全てのニュース記事を確認するだろうか?
やったとしても一日では絶対に足りない.
君が速読の世界チャンピオンだとしても無理だろう.
だから我々は情報を取捨選択するのだ.興味があるタブを開き,そうではないものは開かない.
別に悪い事ではないだろう.自分が気になった記事を読んでいるのだから.君がエンタメ好きだったらエンタメのニュースを見るし,経済に興味があったら経済のニュースを見る.
さらにニュースごとの題名を見てみたいものをみる.
しかし,ここに問題があったのだ.
シャーペンを商品を売りたいと思った時,君は何をするだろうか.
シャーペンなんか世界中に存在する.それを売りたいとなった時は少しアレンジを加えるだろう.
例えば書ける機能の他に消せる機能だったり,タブレットのタッチペン機能を付け加えたりする.
メディアも同じようなもので,我々が情報を取捨するため読んでもらうための題名や内容を書くようになる.
これは新聞の時には無かった事だろうと思う.新聞の場合は契約で継続的に家に届くから別に見てもらうための心配よりも継続購入してもらう心配の方をしていた.
しかし情報確保の媒体がスマホに移行してからは,継続購入よりもタブを開いてもらう方に力を入れるようになってしまった.
すると自然に過激な題名だったり,ファクトに基づいたのか分からないような情報で溢れかえってしまう.
情報伝達が新聞からスマホに移行したことで症状が悪化してしまったのだ.
だからと言って我々は情報の取捨はするし,新聞を急に読み始めるような事はない.
情報伝達が発達する上で発生してしまったジレンマなわけだが,この情報競争を終わらせることが今後の社会課題になる.
メディアと政治の悪関係
ここまでの話で理解してもらったと思うが,2000年代以前のメディアと2000年代のメディアの問題ではほぼ変化がない.いや,よりも少し悪化してしまった.
では中核であるメディアと政治の関係性を考えていきたいと思う.
この政治とメディアを巡ってはナチス時代から関係が強かった.
ナチスドイツのプロパガンダは、アドルフ・ヒトラー率いるナチ党が政権を握った1933年から第二次世界大戦の終結までの間、広範囲にわたって展開されました。このプロパガンダの主な目的は、ナチスイデオロギーの浸透と強化、国民の意識を操作してヒトラーの権力を支持することでした。
ナチスのプロパガンダは、様々な手法を利用して展開されました。まず、ヒトラーを「フューラー」(指導者)として描写し、超人的な存在として讃えることで、彼への絶対的な忠誠心を国民に求めました。彼の指導に従えば国家が栄えるというメッセージが強調されました。
また、敵対的なグループ、特にユダヤ人、共産主義者、同性愛者などを非人間的に描写し、国民の心に恐怖や敵意を植え付けました。特にユダヤ人に対しては反ユダヤ主義的なプロパガンダが展開され、彼らをドイツ社会の脅威として位置付けました。これにより、ナチスの政策に対する広範な支持を取り付ける努力がなされました。
ナチス党は、宣伝機関である「国民啓蒙広報省」を設立し、ヨーゼフ・ゲッベルスを宣伝相として任命しました。彼は巧妙なプロパガンダ戦略を展開し、映画、ラジオ、新聞、ポスター、書籍などのメディアを活用して、ナチスのイデオロギーを国民に浸透させました。さらに、ナチスのシンボルやスローガンを大々的に利用し、愛国心とナショナリズムを掻き立てる努力がなされました。
ナチスのプロパガンダは、情報の歪曲や虚偽の情報の広め、感情的なアピール、国民の認識の操作などの手法を駆使していました。例えば、敵を中傷するポスターや映画を制作し、ユダヤ人を強制収容所の惨劇の原因だとして非難するなどの手段がありました。
このプロパガンダの効果は、一部の国民に強い影響を与え、ナチス政権の支持基盤を築くことに成功しました。しかし、他方で、プロパガンダの手法や情報操作に疑問を持つ人々もいました。戦後になって、ナチスのプロパガンダの恐ろしい影響力と犯罪的な性質が広く認識されることとなりました。
歴史的な文脈で見ると、ナチスドイツのプロパガンダは、個人や集団が情報に対して慎重で批判的な姿勢を持つ必要性を強調する例としても挙げられるでしょう。プロパガンダの力は、情報の受け手の意識と判断に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、過去の出来事を学ぶ上で重要な教訓となります.
当時新進的技術であったラジオや映画といったメディアを管理下に置きプロパガンダを発信していた.
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当時のドイツは厳しい情報統制によって反ユダヤ主義,人種差別を成功させドイツ国民の統制を行なった.
第一次大戦頃から実際にメディアを使った情報伝達は行われてきたのである.
2000年代以降のアメリカ選挙でもメディアと政治の関係性が問題視された.
それが元アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏で使われた世論操作である.
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ヨーロッパに会社を置く選挙コンサルティング会社からトランプ氏へ個人情報が受け渡され,個人情報を基にトランプ氏に優位に働く情報を個人に流していたのである.
この時に使われていた個人情報のプラットフォームはFace Bookだった.約5000万人の個人情報が売り渡され,個人の情報操作に使用された.
例えば,君の興味がある分野のサイトに飛ぶと広告として表示されたり,少しアダルトなテーマを付けた広告にすれば興味が湧いてタップする.
そんな感じで選挙に影響を与えた.
ナチスでは単純だった情報統制が現代に近づくにつれて複雑化し,個人ごとの情報操作へ変化した.
メディアを使った情報操作はメディアができてから現在進行形で我々の中に潜んでいる.
しかし捕まえようとしても我々は真実を知るわけがないから捕まえられない.
世論操作を受けずに生活するのであれば,原始人みたいに孤島で社会から通信を遮断する方法しかない.
無理無理と言ってもしょうがないのだが,現実の問題として仕方がないのだ.
伝えたいこと
メディアと政治の関係について語ったが,正直対策不可能である.
学校の授業ではファクトチェックをしなさい.と言われるかもしれないが,できる情報に限りがあるし,ファクトを探すときに政府の情報が正しいという絶対性は存在しない.
そもそも先生が喋っていることも真実性は存在しない.
もう人間不信になりかねない.
でもそんな心配をする必要はない.なぜならば今君は普通に生活をできているし,正しいと思った方向に進んでいるからだ.
他人の影響を少し受けることはあっても自分の軸が存在する限り大丈夫だ.
情報の思惑にハメられてメディアの思うがままになってしまう.そんな状態が最悪なだけであって,「へー」という頷きで終わらせればいい.
何も「他の人が言っているから自分も」と行動に移す必要はないし,同情する必要もない.
君がこの情報社会を生きるために必要なのは他人に受け流されず自分の軸を持って生活をすることである.
しかし人間とは弱い生き物で集団生活の上で成り立ってきた種族だ.だから自然と集団での行動を好む.他人と意見を合わせることで社会を構築してきたからだ.
しかし情報操作,プロパガンダというメディアの脅威から少しでも脱するためには君自身に軸を構築し,行動する必要がある.
日々変わっていく社会に適用するからと同時に自分というアイデンティティを確立させる必要があるという複雑な感じだが今後の社会では重要視されていく.
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