泉灘建志

西日本の、とある都市に住んでいます。 知的な障害を抱いている人へ支援をしている、とある…

泉灘建志

西日本の、とある都市に住んでいます。 知的な障害を抱いている人へ支援をしている、とある作業所の生活支援員。 毎日ドタバタなほんの一瞬な、忘れてしまうような出来事を忘れないように言葉として記していきます。 ※団体名、個人名は全て仮名です。

最近の記事

想定外…想定できる?

本日、強い地震がありました。 被害に遭われた地域の皆さま、1日も早い回復を祈念します。 今年の元日に発生した能登地震もですが、こうした災害が起きた場合、障害の有無を関わらずみんなが弱くなります。 助け合いながら生きていければ良いのですが、非常時は緊急の事態。 自分のこと、自分のまわりのことに一生懸命になります。 今回地震が発生した時間、私が勤務する生活介護事業所では、利用者さんは帰りの時間でした。 送迎がある職員は外出して、それ以外の職員は事業所でケース記録を記入した

    • お得と感謝

      食品製造をしている作業グループ"かのかの"では、材料を仕入れに外出することがあります。 今日は仕入先様に行ってきました。 そこはうちの事業所に、その食品製造を事業譲渡していただいた会社で、障害福祉にも理解がある社長です。 いつもニコニコで迎えてくれます。 プラスいつも手土産をいただけます。 利用者さんもそこに行く時は、 「はい!行きまーす!」 とても人気です。 (現金な、でも分かりやすい利用者さん達です。) いつも利用者さん、職員は深々とお礼をしています。 「

      • 酸っぱおいしい。

        梅雨で雨続きでしたが最近は青空ものぞいていて、雲とのコントラストがまさに"夏"といった感じです。 降り注ぐ陽射しも暑い&目が痛い。 こんな日に外出は正直したくありませんが、チラシ配りのお仕事でキンゴさんと行ってきました。 キンゴさんは体温調整が苦手で、特に暑さが苦手です。 途中でパニックにならないよう、日陰を見つけて休んだり、お茶を飲んだりしました。 事業所からは熱中症にならないよう、外出する利用者さん、職員に塩タブレットを支給しています。 今回チラシ配りに行った範囲

        • 桜が咲くころの想い出 さん

          ついこの前に桜が咲いて、ゴールデンウィークでしたが、ついに梅雨となりました。 時間が経つのは本当に早いです。 キュウさんとの話や思い出も、こうして書いていかないと忘れていく一方です。 以前みたいに事業所に来れるように、少しでも家から外出してみようと思えるように、利用者さんとキュウさんの家に行ってきました。 一番に手を挙げたトウジさんと行って、 「隊長久しぶり〜!元気にしてた?」 そう笑顔で聞いてくる、知っているトウジさんを前にして、 「あぁ」 返事は素っ気ない

        想定外…想定できる?

          順番通り

          私が勤務する生活介護事業所では、各作業グループごとに朝の会、終わりの会(帰りの会)をします。 それぞれに司会があって、利用者さんには人気の係です。 進行表があったり、名簿があったりして、発語が難しい方でもやりやすいように、各作業グループの職員は工夫したりしています。 やりやすいとも思いますが、反対にそれに縛られてしまってしまうこともあります。 泉灘は今日は"やわらぎ"に応援職員として入りました。 やわらぎの朝の会、終わりの会はとにかく、、、ゆっくりです。 利用者さん

          会議の一息

          私が勤務する生活介護事業所では、いくつかの作業グループがあり、週に1回グループ会議をしています。 (この業界に入って思うのが、会議ってこんなに多いのか?と思うほど多いです。時間が…ゴニョゴニョ。) 基本的には他のグループ会議には参加しないのですが、泉灘はお菓子が好きなので差し入れに行ったりしています。 (張り詰めた空気の時は察して入っていません。即Uターンです。) シュークリームが名物のお店の、シュークリームの皮を使ったラスクを、"ほくほく"と"はりっこ"のグループ会

          会議の一息

          いくら?

          私が勤務する生活介護事業所では、利用者のご家族から商品の購入があったりします。 今回はヨウちゃんのお母さんから注文がありました。 連絡ノートに書いてあったのですが、ヨウちゃん目敏く見つけて、 「お母さん、商品ほしい。はい、ちょーだい」 -お母さんがお金明日持ってくるから、商品は明日ですよ。 次の日にお母さんからお金を渡されていて、 「泉灘さん、はいお金。商品、くださいな」 -はい、ヨウちゃん商品ですよ。お母さんにありがとうって渡してくださいね。 「うんうん」 受け取

          ほうれんそう

          私が勤務する生活介護事業所では、事業所で製造した商品をカタログで販売する、季節販売を現在やっています。 各作業グループが受け持つ団体様にカタログをお届けするのですが、私が担当している"かのかの"は1日で配り終えました。 かのかのからは、シューさんが係に入っています。 (しかも二つ掛け持ち。) 配り終えてから部屋で涼んでいたシューさんに、 -配り終えましたね。 「うん、みんなの所、カタログ届けたね」 -うちは終わったけど、他のグループはどうなんでしょうね?うちが終わった

          ほうれんそう

          事業所の一大イベント

          私が勤務する生活介護事業所では、コロナが流行る以前から年に一回、地域に向けて事業所開催のおまつりをしていました。 それがコロナ禍では見送り続けて、今回5年ぶりに開催をしました。 5年ぶりとあって、忘れている事も多く、一番難儀したのは今までデータを蓄えていたUSBのデータが吹き飛んでいたことです。 諸々が入っていたので、現物や紙で保管(または偶然残していたもの)していたものはそれを基に復元出来ましたが、それ以外はまた一からです。 泉灘が担当した係はデータはあまり関係あり

          事業所の一大イベント

          洗濯

          私が勤務する生活介護事業所。その中で担当している作業グループ"かのかの"は、今日は午前の仕事が終わると次は作業着の洗濯てす。 洗濯機に入れると、お昼ご飯を食べに食堂へ。 泉灘はキンゴさんと一緒に洗濯機のある部屋での食事です。 食べている時に洗濯が終わり、利用者さんが戻ってくるのを待っていると、ヨウちゃんがやわらぎのエプロンの入ったカゴを手にしていました。 -なんでやわらぎのエプロン持ってきてるの? 「頼まれた!洗濯します!」 ヨウちゃんはかのかのが出来る前はやわらぎ

          お片付け(大掃除!)

          私が勤務する生活介護事業所には、いくつかの作業グループがあり、"かのかの"と"やわらぎ"は仕事内容は違いますが、大枠では同じグループになっています。 やわらぎは大所帯のため事業の中の2部屋を使っています。 (かのかのは工場に行くので部屋はありません。) 人も多いので物も多いです。 そんな状況なので片方の部屋を棚から隅から徹底的に掃除をしました。 やわらぎの利用者さんに混じってかのかのも掃除に入りました。 足腰がしっかりしている力持ちさんは、 「持ってきったよ〜」 「

          お片付け(大掃除!)

          ポケ〜っとしていたとき。

          私が勤務する生活介護事業所は、利用者さん、職員含めて毎日ワイワイガヤガヤと賑やかでめぐるましいです。 最近は特にそうなので、休日があっても疲れが抜けず、ちょっとずつ疲れが溜まっています。 泉灘は徒歩で通勤していますが、帰りはやや"無"となっています。 今日はふと気が付くと通勤路の住宅街から、 ~~いしや〜きいも。おいもだよ〜!おいしいおいしいおいもだよ〜!~~ -こんな時季に珍しいなぁ。 と思うと同時に、 -もうそんな時季かぁ。今年ももう… そう思ってやや遅れ

          ポケ〜っとしていたとき。

          ね〜?

          私が勤務する生活介護事業所の中にある、担当している作業グループ"かのかの"。 メインの作業は食品製造です。 食品なので衛生面では職員はもちろん、利用者さんも絶対に清潔であるように、衛生面を破っていないか厳しくチェックしています。 休憩室ー前室ー作業場 こんな部屋順になっています。 休憩室で作業着に着替えますが、そこは利用者さんにお任せしています。 前室からは、"仕事"になるので切り替えていきます。 そんな所で見つかったのはリアちゃん。 リアちゃんはスマホを使っ

          もうできたの!?

          私が勤務する生活介護事業所の中にある、担当している作業グループ"かのかの"では、いくつかの下請けをしています。 今日の作業はある機械の部品のシール貼りでした。 この作業は、単純にシールを貼るだけではなく、指定の場所の範囲内に、そこからはみ出ないように貼らないといけません。 単純なようで意外と難しいです。 大抵の事は出来るかのかのの利用者さんですが、これは一人では出来ません。 辛うじてキンゴさんは、最初から最後まで一人で出来ます(職員チェックは必要です。)が、他の方達

          もうできたの!?

          ん?もしや?

          生活介護事業所に勤務していますが、知的な障害を持っている方を"支援する"業務ではありますが、"助けている"という感覚は私はありません。 人を助ける、支える。 なかなか実感としては持てません。 今日はお休みですが、そんな瞬間がありました。 泉灘は訳あって現在は徒歩移動を主としています。 いつも通りに呑気に歩いていると、道の真ん中で膝をついている方がいました。 近くを通る時にチラッと様子を見ると、カバンからスマホや小物が落ちていたので、それを拾っているのかと思い、その

          ん?もしや?

          顔の見え方

          私が勤務する生活介護事業所では、月に一度の行事があります。 今回はボランティアさんによる講演会でした。 参加グループはかのかの、やわらぎの2組。 お話しの内容が利用者さんに伝わっているのかは分かりませんが、講演会の後半は何かを作ることが多いです。 今回は人物の塗り絵でした。 顔はのっぺらぼうなので、自分達で描いてみましょう!とのこと。 利用者さんによって、顔の描き方はそれぞれ違い、 ヨウちゃんは、目や口を◯で表現。 シューさんは、ニッコリ笑顔。 ケイイチさんは、目

          顔の見え方