月兎紬

ソネット「十四行詩」が好きです。 日本語はソネットにぴったりかと。 ぜひ、声に出して読…

月兎紬

ソネット「十四行詩」が好きです。 日本語はソネットにぴったりかと。 ぜひ、声に出して読んでみてください。 響くような言葉なら好きだと思います。 音楽は適度に幅広く好きです。 一目でも読んでくださった皆さま、感謝です。 ◎夜、月、光、音楽、痛いの痛いの飛んでいけ ///

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最近の記事

すべり台 _ 詩

誰にも似てない銀色で 守りたいもの包んだら チョコのように溶けてゆく ほろ苦いの誤魔化して 鋭く尖った銀色で 傷つけるもの切り裂いて 刃が走る一瞬に ほろりと流す涙かな 了

    • ブルース _ 詩

      うたた寝の隙に飛び出した 春の雪が舞っていた 降り積もった時間の粉は 小川に溶けて泡となれ 明朝体の表情で バスカヴィルを気取っても 芽吹いた緑の眩しさに 霞んで透けて痣となれ 何度何度繰り返そうと あの日の雪を待っていた 僕の心臓を転げ落ちたなら きっと此処に流転して 了

      • 幕間 深緑 _ interlude

        タイトルは黄金にすべきでしたかね。あまり、そうゆう色に興味がないのであれです。thatです。言語外照応にしておきます。 今回は、思い切って、Vaundyくんにします。バウくんは、歌も曲も歌詞もものすごいと思います。個人的には曲の振り幅と歌唱力がぶっちぎりだと思っていますが、音源で聞くより、LIVEや映像て歌っているものを聞いた方が、凄さを思い知る気がします。 Tokimekiは、大好きです。 トドメの一撃も、大好きです。 基本的に、幕間では、何か好きなものについて書き

        • ルービックキューブ _ 詩

          スピーカー全部かきけして さすがにその歌詞は 泣いちゃうね 君に会いにいくことなんて ほんとはとても簡単だ チョコも溶けだす暑い日も 鳥かご抜け出す真夜中も 思い知ったよぐさぐさと 君に会いにいくことなんて こんなにこんなに困難で 了

        すべり台 _ 詩

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        • 幕間 「色」
          3本
        • 詩 「しりとり」
          38本
        • 短歌 「words」
          4本

        記事

          埋もれる _ 詩

          砂時計越しに君を見た 髪の毛たんぽぽ薔薇の花 閉じ込めてみせて シャッターボタン 砂に埋もれる瞳の向こう 生の有限 死の永遠 「もっと近づいてアルフェッカ」 「いっそ焼き尽くせメリディアナ」 了

          埋もれる _ 詩

          乱数 _ 詩

          あの喫茶店のあの席で コーヒーフロート掻き混ぜて あの日あの時あの場所で ラブストーリーは突然に そんな光は差さない世界だ どんな言葉も僕にはゴミだ 丸めて放れば円の外側 まるで僕らのエンドロールだ いつまでたっても席を立てない 次の映画も始まらない イッツオールアバウトユー 月の栄華の艶めかしさに そんな光が唯一の記憶だ どんな僕でも僕にはゴミだ 了

          乱数 _ 詩

          それから _ 詩

          守ってほしくなんかない 守ってあげたかった 何にも言えなくなって 馬鹿みたい 本物じゃないとか 大人になったらとか 気にするわけないのに 馬鹿みたい 新宿の街が星に撃たれて ネオンライトも水墨の果て 夕焼け小焼けに呆れ果て 頬を伝う見知らぬワインで 生きているって ただそれだけで 何にもいらなかったよ 馬鹿やろう 了

          それから _ 詩

          嘘 _ 詩

          今度ばかりは本物と だけどやはり偽物と 安堵ぱらりら真実は だけど私は偽物か 金貨銀貨に宝石を あんた落とした忘れ物 金か銀かこの石か たんだ踏み込む地獄にか あの晴れた空を翔べるのか 魔の差したシドが堕ちるのか だとしたらどれが本物か その次はミファが続くよな さぁ小さな恋が始まるよ 誰かのために生きられるなら あの晴れた空を翔べるなら こんな歌でも届くなら 了

          嘘 _ 詩

          特別に思う _ 詩

          毎晩星屑を浪費して ビールグラスに雨を注ぐ リップクリームが乾く頃には 貴方は誰かの隣にいるの ハンカチ雲間に差す光 トールサイズの大好きに シナモンと嘘と涙を追加 とっても苦いと知ってるのにね 唇の端に泡が付くように 結局私をダメにするんだ 毎晩月の形を描いて 白いページが埋まってく 了

          特別に思う _ 詩

          木琴の音 _ 詩

          病める時も 健やかなる時も ひび割れゆく大地の上で 太陽と月の揺り籠の下で ぼくをみていてくれますか きみをしんじていいですか 壊れてしまえば戻れない 知らないふりもできやしない あの白い花が朽ちるまで 画面の文字が消えるまで ぼくを愛してくれますか きみを愛していいですか 了

          木琴の音 _ 詩

          とても _ 詩

          五重の塔に腰掛けて 抗鬱剤に月を喰む 後生の様に眺む世は 超うっさい灰都かな 幼い羽根で空を舞う 拙い声で法螺を吹く 九尾の狐が手招きしても 週休二日で月を喰む 後生大事にしてくれるなら 全部あなたにあげてもいいわ 補う夢と星と雨雲 ポケットにジャズと愛の火を 了

          とても _ 詩

          ハート _ 詩

          一折一折想いを込めた そっと大事に風に乗せた 瞬きもせず見守った 風が止んで地面に落ちた 知らない誰かに拾われた 首を傾げて元に戻した おんなじ事の繰り返し 陽が沈んで群青が舞った 気付くと眠りに落ちていた そっと肩を叩かれた これは君が作ったの? 瞬きもせず頷いた 了

          ハート _ 詩

          素直な私は _ 詩

          わざとピアス忘れてみようか それともルージュ映そうか いいこのふりで得られるものは 三時間の悦と夢 交感神経に黙ってもらって 期待なんて昔に終わって いいこの私で満ちる月なら 凪いだ海に沈めてしまえ 一緒にいない時間の檻は 記憶のブーケ束ねて歌う どうかどうかと愛を歌う 何時間も毒と夢 了

          素直な私は _ 詩

          幕間 青 _ interlude

          さて、2回目の幕間です。 読み方は大丈夫そうですか? 辞書はひきましたか? それとも辞書はおしましたか? 今回は、坂本龍一さんの「Merry Christmas Mr. Lawrence」です。 彼の曲を初めて聞いたのが、まさにこの曲でした。音楽室のスピーカーから大音量で流れるこの曲に、言葉を失った記憶があります。ピアノが、とか、ピアノ以外の音とのバランスやニュアンスが、とか、そうゆー細かいことは抜きにして、もう、圧倒的に心を曲で音で満たしてくれる傑作でしょう。 冒頭の

          幕間 青 _ interlude

          喪に服す _ 詩

          幸せを探すのはふりで 痛みが逃げないように あなたが何処かへ行かないように この身体に閉じ込める 笑顔が張り付いているようで 私の心はあなたのもので 1ミリだって消させない 感電したあの夜も 印字できないその声も 全て私の中で育てよう いつか咲いたその花で とっておきの後悔を刻む 了

          喪に服す _ 詩

          こんなにも _ 詩

          飲み込まないですぐ言って 一文字違わず私に浴びせて 心に空いた穴の真ん中 よーく狙って突きつけて 勘違いでも運命だとしても どんなトーンでも表情でも 音の波じゃなきゃ満足できない 視覚情報に逃げ込むなんて 愛してないのと同じでしょ 詩書きが何をと思ってるなら それこそ貴方の勘違い 了

          こんなにも _ 詩