灰の

そこに浮かぶ煙

灰の

そこに浮かぶ煙

最近の記事

色褪せず滲まず

早めに書くといって1か月開いてしまった。 何回か言ってるかもしれないが、以前よりもnoteの人口が減ってしまった気がする。というか、同世代~上、くらいの人たちがSNSやらnoteやら、そういう場所から少しずつ消えている。年のせいなのかな、という言葉の中には「自分たちが歳をとったことで発信したい気持ちが薄らいだ」という意味もあれば「インターネットで発信することの意味合いが現代の若い人にあわせて変わってきて、自分たちはその変わった意味合いのあるインターネットに意味を見出せないから

    • 窓の内側より

      とっても久しぶりになってしまいました。 目が回るほど忙しいとかではなかったのだけれど、同じことを繰り返していると一日がすぐ終わってしまうように感じます。 書けていなかった期間、震えるほど怒った日もあるし、一人で泣いていた日もあったし、子を置いて一人で消えるつもりでいた日もあった。そんな時はいつもこの時間が必要だったんじゃないかと後から思っていた。これを書こうと頭の中で数行分くらいの文を考えては時間とともに消えていく日々。それから、長いこと書き留めていないと文章にならず、だらだ

      • 0~1歳までで使ったグッズの個人的評価

        無事に1年、この世で過ごせた子のことを振り返るのもいいのだが、 結局産後から今までずっと使えたものはなんだったのか、よく準備必須とされているもの、いらないと言われているものがどうであったかを思い出してみようと思う。誰かの参考になれば嬉しいシリーズ。 ・沐浴マット →退院してから今現在までずっと現役でファスナーが壊れて買いなおした。 出産準備でもベビーバスを買わず、シンクで沐浴をすませていた。 その後お風呂に入れるようになっても、我が子は動きが緩慢だからか、生まれて数日からず

        • 小さな世界で

          時間ができたというか、あれもこれも「待ち」になって突然ぽかんと時間が空いたので、パソコンを開いてみる。 朝からの豪雨がやんで、日が差し込んできた。不安定な濃淡で地面を照らしてすぐ風と一緒に流れた。こういう天気には季節を感じづらいなと思う。季節が進む毎に雨が降る気がするからだろうか。 うちの乳児が生まれる頃はこんなに寒かっただろうか。 大きい腹が重くて、暑くはないけど不思議と寒くもなくて、足がむくんでいた。大したトラブルがないことを誇りに思いたくさん歩いた。腹は度々張って

        色褪せず滲まず

          二人で昔話を

          結論としては違ったのだけど、「もしや妊娠しているのでは」と思いひやひやするような、わくわくするような気持ちでしばらく過ごしていた。 私は健康な人よか妊娠しづらいので、気を付けなければ妊娠はしない(教科書の逆)と思っている。それなのに、この数週間はひやひやするような、わくわくするような、そしてちょっと寂しいような気持ちだった。つい先日、年子となる下の子を妊娠中の友人が「また新生児が見れるのは嬉しいけど、一気に子育てをするのがもったいないような気もして、ないものねだりなんだけど」

          二人で昔話を

          名前のない夏

          強い日差しを遮るレースのカーテンに夏だなと感じる。 0歳児と暮らしているとどうしても家にこもりがちなので、今年は今年の夏を織り上げていく感覚に鈍い。思い出の中の夏を引き出して穴だらけでも新しい形で今年の夏はできあがっていったように思う。 子の機嫌がよいか悪いかに左右される日々に季節感は少ない。 今住んでいるところは向かいの家と視線が合ってしまう時がある。相手は高いところから、こっちは低いところから。気を使わせてしまったのか、それとも暑いからなのか、向かいの家はカーテンを閉める

          名前のない夏

          ガラスの拳

          0歳児に腹を立てている自分が情けなかった。 振り上げた哺乳瓶を床に突き刺した。子は驚くようでもなく、泣くことも笑うこともなく、いつもの感情のあるのかないのかわからない瞳でこっちを見ている。どちらかというと静寂に響いた銃声のようなその音に同居人のほうが一瞬だけ驚いたのを肌で感じた。私はガラスの重くよく通ったその音に心地よさを感じた。 ほんの少し寝不足が続いた。 思えば、前回の健診でのダメージもそのままに、社員全員必須の研修に仕事終わりに参加するかのごとく赴いたなんの意味もない

          ガラスの拳

          漂うあの香り

          高校生くらいまで私はブラックコーヒーが飲めなかった。 ブラックコーヒーが飲めるようになったのはイタリア人がひっそり営むカフェバーに少しどころかだいぶ背伸びをして入った時で、アイスのブラックコーヒーを飲んだ。あとから砂糖とミルクを足すつもりで頼んだ。けれど同行者がイタリアのコーヒーは美味しいと言うので、カクテルのように脚の長いつるりとしたガラスに注がれたブラックコーヒーが特別なものに見えた。一口飲んでだめだったら、と思って飲んでみると、ほろ苦いけれどチョコレートのような甘さで、

          漂うあの香り

          こぐま

          こんな天気のせいだろうか。 それとも、除湿で冷やした静かな部屋が気怠いのだろうか。 敢えて少し音が大きめのラジオの流れるこの空間が静かすぎるせいなのだろうか。 先日、子の健診へ赴いた。 元が出不精なせいもあるが、子が生まれてからめっきり電車にも車にも乗らず、もっぱらこの足で行ける範囲でしか移動はしてこなかった。たった一駅電車に乗るだけでも少し緊張した。 会場には車で来ている人が結構多かった。場所が選べるものの両極端な場所だったので、立地条件が悪い人も多いのだろう。もうしばら

          合間を縫って

          蒸し暑い日々に、子の泣き叫ぶ声が響く。 先日の日記とはまた異なって(思えばあのころから調子はよくなかったのかもしれない)ものすごく最近泣くようになってしまった。月齢を考えても知恵がついたり、歯が生えたり、季節のことを含めば汗疹もできたり、色々と大変な時期である。後追いをするにもまだそこまでは動けず、けれどけがをしそうな場面にひやひやしてサークルも設置したのでそれも気に食わなかったりするのかもしれない。 元々、子はあまり泣かない方なので育児参加をしてこなかった人々からは「楽そ

          合間を縫って

          泣く声が呼び起こすものは

          浴室で子が、珍しく盛大に泣いている。 それはもうぎゃんぎゃん、と周りの人からは思えるであろう泣き方で。私にはこのぎゃんぎゃんが苦しそうに感じてならなかった。自分の耳がつんざけるかどうかよりもそれが辛かった。 普段、号泣することは少ない。(新生児~1か月くらいまでを除く) 理由のない泣きをすることも少ない。(新生児~2か月くらいまでを除く) だからこれは私の責任、泣かせてしまって申し訳ないという気持ちがはちきれそうだった。子が普段泣かないほうだからというのもあるが、自分がこ

          泣く声が呼び起こすものは

          近頃は

          一時期、日中は30分くらいで目が覚めてしまい困っていた我が子だが、最近はまた長く眠ってくれるようになった。 ただし、不思議なことに一人にならないと眠れない性分のようで、寝ぐずりをはじめたらこちらが作業を中断して退室する。すると10分くらいで一人で勝手に寝ている。寝かしつけが必要ないというか、こういう寝かしつけもあるんだな…と不思議な気持ちになる。これはこれで楽だが、今よりも子に体力がなかった時はいつもと同じくらいたくさん眠れないとリズムが狂うのか機嫌が悪くこちらも辟易した。今

          傷と誰かのための光

          そういえば先日、中学の頃の同窓会があった。 先日というかもう結構前だったのだが、大勢いるラインに写真がまとまって投下されていた。大勢いるので通知が多く、通知オフにしていたのでそのまま見るのを忘れていたのだ。 誰にでも青春時代は準備はされていると思う。 正確にはいつが青春なのかはよくわからないけど、自分らしく楽しく過ごしている時だとしたら、少なくとも中学時分ではない。もっと別の時に風と夜と星を感じた時もあった。けれど、祭りのさなか棒立ちになって、人にぶつかられても倒れるほどの

          傷と誰かのための光

          横顔

          子の寝ているときの横顔を見るたびに、新生児室で初めて顔を見た時のことを思い出す。同居人と寝顔に対する気持ちにギャップを感じるのは、きっと私だけの思い出だからなのだ。 子はよく右を向いて寝るのだが、その目の少しつった感じと鼻から口にかけてのラインが生まれた時を彷彿とさせる。変わらないでいてほしい。 私の入院した病院は新生児室に産婦が行って世話をするスタイルだった。 産後1日目、初めて新生児室へ行こうとしたら貧血なのかくらくらしてしまい助産師さんに支えてもらった。お世話は明日

          知らないこと

          夏日、なのだという。 24度を超えるの夏日ということになるのだろうか。最近の夏が24度で済んだ試しがないが。 冬生まれの我が子は肌着とツーウェイオールを着るのが基本スタイルだ。今日は初めて肌着一枚で眠っている。肌着一枚だとおむつの線がすぐ見えていい。 久々に実家に帰ると環境の違いや騒がしさからか「眠いのに眠れない泣き」をする。実家で子と私の二人で過ごしているとすぐに眠り始めた。まとまってたくさん寝るので眠れないのはストレスなのだろう。私としてはどこででも眠れるのび太体質になっ

          知らないこと

          握れないもの

          やっと寝た…というところで勢いでパソコンを開いた。 子が寝たであろう時刻は21時頃。早い月齢の頃からきちんと夜にまとまって寝てくれるほうだ。これがとても恵まれていることはわかっている。わかってはいるのだが。 この数週間は同居人が同居していない日が多く、「ワンオペ」が続いた。以前、心が折れかけた時は確か3日ワンオペが続いたときだった。今は、一体どれくらい続いただろう。どこからワンオペとカウントするんだかわからないので数えることをやめた。 ここ最近は成長に伴ってか、日中に寝る時間

          握れないもの