夫婦のパートナーシップ
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ありがとうございます。
お母さんを笑顔にするお仕事の人
子育て専門助産師なとりです。
今回は夫婦のパートナーシップをテーマに
夫婦の関係がうまくいかない原因と
うまくいく秘訣を考えてみたいと思います。
子育てにおいて夫婦の関係性は
子どもに大きく影響するものです。
本文では「妻」と「夫」そして
「夫婦」がメインとなりますが
さまざまなタイプの
夫婦のカタチがありますので
「パートナー」と記していることろもあります。
ここに記す内容は夫婦に限らず
あらゆる人間関係に共通して言えることです。
恋人や家族、仕事での対人関係など
あなたの考えるパートナーシップに置き換えて
お読みいただければと思います。
さて、みなさんは
良いパートナーシップを築けていますか?
〈パートナーとの仲は良いですか?〉
友人や職場の人と話していると
家族の話題になることが多いのですが
パートナーへの不満や愚痴を聞くことが多く
時にパートナーをいじって
笑わせようとしてくることもあります。
仲が良いからこその
微笑ましいエピソードなら良いのですが
夫とは口を聞かず、顔も合わせず
「家庭内別居」の状態で
怒りや憎しみが止まらないという人もいます。
テレビで見る街頭インタビューでも
妻が夫のことを悪く言っていて
(言わされているのかもしれませんが)
世間的にもウケるだろうという意図がうかがえます。
でもこれ、本当におもしろいのでしょうか?
言ってる人は楽しいのでしょうか?
誰かが得をするのでしょうか?
私はまったくいい気はしませんし
いつもいつも残念に思っています。
〈パートナーへの不満〉
数年前になりますが
SNSで匿名のアカウントを使って
夫への不満を吐き出している妻が
ある番組で紹介されたそうです。
ほかにも
夕飯が焼きそばだけだったという理由で
離婚したという男性や
昼食は「冷やし中華でいいよ」の「で」に
過剰に反応している女性が何人もいるのです。
私はとてももったいないなと思うのです。
なぜなら
パートナーシップがうまくいかない原因が
明確だからです。
他人様のことなので口は挟めませんが
夕飯が焼きそばだけだって
「冷やし中華でいいよ」という返事だって
何が問題なのか私には理解できません。
問題はそこではなくて
『本来はどうでもいいような事柄を通して
パートナーに不満を抱いていること』です。
在宅勤務が増えた頃
共働きや子どもがいるなど
環境の違いもあると思いますが
夫が家にいる時間が増えて嬉しかった
という人がいた一方で
「夫が家にいるとイライラする」
「うっとうしい」
「三食作らなければならなくなった」
「のんびりしていて楽しそう」
「一日パソコンに向かっているだけ」
といった不満の声が多くあったようです。
さて、この両者の違いは
何だと思いますか?
〈不満=満足できないこと〉
夫から妻への不満も
ないわけではないのですが
いろいろと情報を探る中で
妻から夫への不満は
その比ではありませんでした。
結婚生活に不満のある妻は
実に夫の3倍いるそうです。
ですが
おもしろいことにランキングをみると
妻からの不満も夫からの不満も
1位は「家事」に関することでした。
妻から夫への不満
「家事をしない/できない」
具体的には
*食事が終わってお皿を下げない
*出しっぱなし、脱ぎっぱなし
*ゴミを分別しない
*洗い物をしてくれても、周囲がびしょ濡れ
*子育てを手伝ってくれない
夫から妻への不満
「家事が手抜き」
具体的には
*料理の味付けが適当
*総菜や外食が多い
*掃除をしない/やり方が雑
*洗濯物の干し方や畳み方がいい加減
*洗い物がきれいに洗えていない
なぜこのようなことを
不満に思うのでしょうか?
ちなみに
「パートナーに不満はない」という回答も
あったということを付け加えておきます。
〈不満の原因はパートナーにあるのか?〉
多かれ少なかれ
パートナーに不満がある人がいる
ということがわかりました。
パートナーに不満がある場合
「またか」「ほらやっぱり」と感じる
同じような出来事を経験しているはずです。
「また出しっぱなし」
「ほらゴミが混ざっている」
「また総菜か」
「やっぱり掃除しない」
いつもいつも粗探しをしているので
『私の不満は確かな事実である』
ということを証明するかのように
幾度も繰り返され
積み重ねられていくものなのです。
不思議なことに
「夫が家事をしない」ように
「妻が家事で手を抜く」ように
無意識のうちにさせているのです。
先ほどの
夕飯が焼きそばだけで離婚した男性は
先妻を「あまり家事が好きではなかった」
と言っていたそうです。
「冷やし中華でいいよ」に反応した女性の一人は
調理師の夫に「簡単に冷やし中華でいいよ」
と言われたそうで
自分はお料理が苦手で面倒くさがり
なんだそうです。
「家事が好きではない妻」だから
「焼きそばだけしか出てこない」
「私はお料理が苦手」だから
「冷やし中華は簡単ではない」
自分のものさしで世の中を見ていると
そのものさしにぴったり合った
現実の出来事が次から次へと起こるものです。
別の言い方をすると
「家事が好きではない妻」としてしか見えない
眼鏡をかけている状態なので
その男性にはどうやっても
「家事が好きではない妻」としか映らないのです。
「私はお料理が苦手」という設定なので
料理は手がかかると思い込んでいたり
作りたくないという気持ちを持ってしまうのです。
簡単にいうと
原因はパートナーにあるのではなく
すべて自分が招いているということなのです。
〈気づいてない「疲れ」が原因〉
パートナーに不満があるという
ほとんどの方は疲れています。
そんなことはわかっていると
言いたいと思いますが
実際のところ
その疲れの原因には
気がつけないものなのです。
女性は家事に育児に
近年では「名もなき家事」と言われるように
家の中にいるとほとんどの時間
家事をしているのです。
テレビを見ているようで、実は
明日一日のスケジュールを組んでいたり
向こう一週間の献立を考えていたり
家計のやりくりを考えていたり。
男性は朝から夜遅くまで
男性だからという理由でフルタイムで働き
家計の責任を背負い
弱音も吐けず
働きたくなくても働かなければならないのです。
平日は家に帰ったら
食事と入浴を済ませて眠るだけで手一杯
休日は何も考えずにお昼間からでも
ビールを飲んでぼーっとしていたいのに
それが叶わないのです。
両者ともこれだけ疲れているのですから
時間も気持ちも余裕がなくて
パートナーを思いやるエネルギーなんて
残っていませんよね。
こんなに疲れている状態で
「不満」というフィルターを通して
パートナーを観察しているから
重箱の隅をつつくようなことばかり
見てしまっているのです。
〈疲れの原因とは?〉
毎日、家事や育児
あるいは仕事で
疲れているのは当たり前と
思われるかもしれません。
でもここでいう「疲れ」は
あなたが今思っているのとは
違います。
私が言いたいのは
あなたがこれまで溜めてきた
「我慢」なのです。
パートナーの顔色をうかがって
言いたいことがあってもためらって
言えない、言わないを
繰り返してきていませんか?
その結果
知らず知らずのうちに
自分を無意識に抑え込んで
我慢を重ねてきたのではないでしょうか。
言わないと決めたのは自分なのに
言えない理由をパートナーのせいにして
一方的に不快感を抱いてきたのですよね。
そうして、言わない選択を続けていると
言わないことが癖になり
やがて自分の本音もわからなくなり
大事なことを言わなければならない時でさえ
言えなくなってしまうのです。
*どうせわかってもらえない
*言うだけ無駄
*言えば反論される/逆切れされる
だから言わない方がいいと
無意識に我慢して諦めてしまっているのです。
話し合いを何度も重ねてきた結果
諦めてしまうようになった
というのであればわかるのですが
多くの場合
パートナーに話し合いを持ちかけるどころか
声をかけることもせずに
想像で決めつけてしまっているのです。
〈パートナーシップにおいて大切なこと〉
パートナーシップがうまくいかない人たちに
共通しているのは
「コミュニケーションが足りていない」
ということです。
もっと簡単に直接的に言うと
「会話がない」
これにつきます。
会話レスです。
会話がないことで
長く連れ添っていたとしても
パートナーのことは
わかったつもりでいるだけで
案外わかっていないものですよね。
あなたはパートナーに
自分のことをわかってもらえないと
思っていませんか?
それと同じことです。
お互い様なのです。
日本では毎年
一年の結婚件数の3分の1ほどの夫婦が
離婚をするとされています。
結婚後2~3年の同居で
離婚する夫婦が最も多く
5年未満の離婚率は
離婚全体の3割とも言われています。
また同居期間が20年以上だった
いわゆる熟年離婚の割合は
離婚全体の2割強もいるそうです。
どれだけ我慢を重ねてきたのか
我慢をすればうまくいく
のではなくて
我慢をするからこじれてしまったのです。
〈我慢をやめた先にあるもの〉
パートナーと会話がないこと
そのこと自体も問題ですが
それよりもっと大きな問題があります。
それは
我慢している自分を
ずっと置き去りにしていること。
我慢を選んだのは
*どうせわかってもらえない
*言うだけ無駄
*言えば反論される/逆切れされる
といった理由でしたね。
わかってくれないのはパートナーで
反論するのも逆切れするのも
パートナーです。
パートナーのために
自己犠牲を自ら選択している
ということです。
きっと最初は
小さなすれ違いだったと思うのです。
その時あなたは
こんな気持ちだったと思うのです。
『淋しい』
パートナーにわかってもらえないから
淋しかったのですよね。
孤独を感じたのですよね。
そしていつからか
パートナーへの怒りに変わったのですよね。
それはあなたがパートナーに
*言わなくてもわかってほしい
*話を聞いてほしい
*いつも味方でいてほしい
という「期待」があったから。
大切なのは
淋しかったあなたの気持ち。
ずっと気づけずに
置き去りだったのではないですか?
パートナー中心の他人軸になっていて
自分を見失っていたのです。
自分の感情をわかっているという場合でも
それは思考や解釈だったりするので
「自分はどうしたいか」という本音を
大切に扱えていない人が本当に多いのです。
自分の感情に触れることは
とても大切なことなのです。
良いパートナーシップを築くために
感謝の気持ちを伝えようとか
心得のようなものもありますが
実際はやり方云々ではありません。
まず
自分を理解して
自分を大切にして
自分の本音に気づけるよう集中すること。
自分自身を理解できていなければ
パートナーを理解することもできないし
パートナーシップもうまくいかないのです。
〈あとがき〉
今回お伝えしたいことをここに言語化しましたが
こんなふうにゆっくりお話を聴いて
ひとつひとつほどいていく
そんなセッションを準備中です。
「自分を大切にする」とか
「自分を愛する」ってよく聞くけど
それが大事なのはわかるけど
どうやったらいいのかわからない
そんな方へ向けたセッションとなります。
準備ができましたら
こちらにご案内をしますので
また訪ねてみてください。
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