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L-tra.|障害予防→パフォーマンスアップ情報配信

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スポーツ指導者のためのトレーニングマガジン!野球・サッカー・バスケの現場で活躍するトレーナー(理学療法士・柔道整復師)が、各競技に特化した「怪我予防のためのストレッチやトレーニン… もっと読む
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#野球

投球障害予防のための肘関節

投球障害予防シリーズ最終章! 最後となる今回のテーマは「肘関節」について! 野球選手の中には、 肘の痛み(野球肘)を経験したという選手が少なくないと思います。 今回は、そんな数多く発生している野球肘の 予防に必要なセルフチェックおよびエクササイズを紹介していきます。 ■野球肘とは|野球肘 投球動作の繰り返しのストレスによって 引き起こされる肘関節の障害   野球肘はストレスがかかる場所によって 痛みの場所が分けられます。 これには大きく3タイプに分けられます。 ①

投球障害予防に必要な股関節

今回はL-tra.投球障害予防シリーズ第4弾! 「股関節」をテーマにご紹介します。 野球現場で選手や指導者さんがよく口にする 『下半身をうまく使えていない』 では、投げるためには どのような下半身の使い方をすればよいのでしょうか? 今回は下半身のエネルギーを上半身に伝えるために必要な股関節の動きとトレーニングについて紹介していきます。 前回では軸脚の柔軟性について紹介しました。 今回の内容と併せてお読みいただけると、下半身の重要性が理解しやすくなるかと思います。 ■

投球障害予防のための軸脚機能-柔軟性-

L-tra.投球障害予防シリーズ! 第3弾「軸脚機能」についてご紹介します。 前回までは上半身を中心に 投球障害につながる要因について紹介してきました。 これまで配信してきた内容を踏まえ 今回からは「下半身」を中心に紹介していきます。 投球障害が起こりやすい原因として、 痛みのある上半身、特に肩・肘に着目することが多いと思います。 上半身の問題がみられないけど、 肩・肘の痛みが続いてしまうという選手もいるのではないでしょうか? そういう選手に必要になってくるのが 「

投球障害予防のための連動性−肩・体幹−

投球障害予防シリーズ第2弾! 「肩−体幹の連動性」について紹介していきます。 ■投球障害とは「投球障害とは」については前記事を参考に↓ 投球障害につながる要因として、 前回の記事では柔軟性について挙げましたが、今回は筋力・投球フォームについて考えていきます。 前記事で述べたように、 投球障害において柔軟性低下が原因となることが多いです。 しかし、柔軟性を獲得できたとしても、肩の安定性が低下していれば、投球障害につながってしまいます。 投球動作は瞬間的に大きな力を要し

投球障害予防のための柔軟性-肩・肘編-

■投球障害とは投球障害とは主に投球動作による障害を指し、 「野球肩」や「野球肘」が代表的なケガです。 投球障害につながる要因は 柔軟性低下・筋力低下・フォーム不良などの身体的な要因と 投げすぎなどの選手の環境的な要因に大きく分けられます。 投球動作は腕の振りによって投げられるため、負担が強くかかる肩・肘が注目されますが、下半身の力を体幹に伝え、肩・肘・手を伝達して投球動作を行うため、肩肘以外にも体幹や下半身の影響を大きく受けます。 そのため、特に柔軟性低下はケガの要因を

【野球】肩・肘の怪我を予防する胸郭-骨盤トレーニング

体の動きを分析するプロである理学療法士が監修! スポーツ選手向け、体の動きを変えるトレーニングを配信! 今回は「野球肩・野球肘を予防するトレーニング」を紹介します! 投球障害において、肩や肘を痛めるケースが多いです。 投球動作は肩肘だけでなく、全身の運動によって成り立ち、下半身の力を体幹→上半身へと伝えボールを投げます。 この動きのつながりに問題があると肩や肘に強い負担がかかり、痛みや怪我のリスクを高めることになってしまいます。 そのため投球動作の中で負担のかかる部位、

野球肩を予防する!カラダづくり

前回のnoteでは野球肩を予防するトレーニング方法を解説つきで《10種類》ご紹介させていただきました。 《基礎編》と《応用編》にわけ、 関節を安定させる上で必要な<部分的な筋肉のトレーニング>と<複合的な動きによりトレーニングする方法>を載せてあります。 ぜひ、ご活用いただけたらと思います。 今回のテーマは「カラダづくり」について 野球以外のスポーツにも共通するところですが、パフォーマンスを向上するためのトレーニングを構成する上で、パフォーマンスピラミッドという考えが

野球肩を予防する!トレーニングのまとめ

前回のnoteでは野球肩予防のための16種類のセルフケア方法を解説つきでご紹介させていただきました。 今回のテーマ「予防トレーニング」について 前回のセルフケアとの違いを整理します。 ケアとトレーニングは混同しやすいですが、 ケアは運動によって負担のかかったところを回復させる役割 トレーニングは運動において弱い部分を補強していく役割がある と捉えています。 そのため、<野球肩予防のトレーニング>では ・野球肩に共通してみられる弱くなりやすい部分 ・野球肩を引き起

野球肩を予防する!セルフケアのまとめ

2020年1つ目の記事です! 今年もお読みいただける皆様に 少しでも有益な情報を配信できるように まとめていきたいと思います! 本年もよろしくお願いいたします。 昨年までL-tra.の記事では <野球肘>についての内容を中心に 書かせていただきました。 野球肘予防のための12本の記事を まとめて挙げていただきましたので まだの方はこちらからもチェックしてみてください! 今年の前半は野球肩からスタートしていきます! 投球動作による肩の痛みを 野球肩とイメージされてい

野球肘になりやすい選手の特徴

今年もあとわずかですね! 2019年のマガジンの投稿も私はこの記事が最後です! これまで全12回にわたり、さまざまな視点で野球肘をテーマにした記事を書いてきました。 今回はまとめ+αとして、野球肘になりやすいカラダについて書いていきます。 どのような選手をみると、ケガをしやすいと思いますか? 「からだの硬い」選手 「動きのぎこちない」選手 「走りの遅い」選手 など、現場でさまざまであるかと思います。 ただ、これらがどのようにケガと結び付いているかを理解できること

ジュニア期の投球動作指導‐投球ドリル‐

毎年開催されるNPB12球団ジュニアトーナメントが 今年も12月27日~29日までの3日間・札幌ドームで開催されます。 この大会に出場したジュニア選手が 数年後プロ野球のフィールドに立つケースが多くみられています。 北海道日本ハム・近藤健介選手 阪神タイガース・高山俊選手 西武ライオンズ・森友哉選手 東北楽天・松井裕樹選手 読売ジャイアンツ・田口麗斗選手 横浜DeNA・砂田毅樹選手 東北楽天・オコエ瑠偉選手 東北楽天・藤平尚真選手 など現在プロ野球で活躍する多くの選手を

投球フォームの問題をみつける

‐投球動作の指導はしていますか?‐ 投球フォームはただ投げるだけでなく、パワーやスピードが必要となり、常に安定した力を発揮するためには、フォームの再現性も求められます。そのため、特にピッチングではフォームを作ることが重要視されます。 野球肘と診断された選手のリハビリを私が担当するときに必ず問診をします。 Q.「投球フォームの中でどういう動作が痛みますか」 ほとんどの選手が <胸を張ったとき> <ボールが離れるとき(リリース)>と答えます。 これは、投球動作の研究にお

投げるための肩甲骨

今回は、投球動作における「肩甲骨」の役割とそのトレーニングについてお話ししたいと思います。 まず、簡単に「肩甲骨」の動きと役割から確認していきます。 人体模型をイメージしてみましょう。 肩甲骨は腕と鎖骨・肋骨とつながっていますが、 実は「肩甲骨」は浮いています。 そのため、まわりの筋肉や靭帯によってその位置を保っています。 肩甲骨の働きは上肢と体幹のつなぎ役となり、 力を伝えるために重要な仕事をします。 肩甲骨の動きは、上下・横方向・回旋方向の動きを行います。

投げるための「胸郭」

今回は、肩や肘の土台となる「胸郭」についてお話ししたいと思います。 「胸郭」というワードを耳にしたことのある方は多いと思いますが、どの部分を胸郭というのかわかりますか? 胸回り・・・ 肋骨・・・ 体幹・・・ 胸郭のトレーニングをしたい!という声は選手からも聞きますが、 実際に聞くと、その場所や動きは意外とあいまいな答えが返ってくることが多いです。 はじめに 胸郭について簡単に説明したいと思います。 胸郭とは 胸をかたちづくる骨格をいいます。 例えば腕を振る動作を