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たぶんこの先も主語が「I」にはならない気がする1年のはじまり

島の百足(ムカデ)出没率がすごい。
33.5k㎡の限られた土地に彼らはいったいどれだけの世帯を構えているのか、考えたら夜も眠れなくなりそうなので一旦忘れることにした昨晩。

日付変わって今朝、5月26日。

目が覚めると36歳の自分になっていました。ありがとうございます。

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たまの休憩場所にしている風呂屋海岸

少し遡って3月。飛び級で、いわゆる役職のようなものがつき、ふたつのチームを牽引する人に。

打診されたときにふわっと思い浮かべたのは、先頭で大旗を振っている感じではなく、サザエさんのエンディング。
小手旗を片手に後ろ向きで笛を吹き「みんな大丈夫かーい付いてきてるかーい」とテンポよく一緒に進む、そんなイメージを思い描いていました。
ミーティングの参加率が急激に増え、最終決定やその一歩手前の判断を任されることも当然のように増え、あれよあれよという間に忙しくなり気づけばGW。忘れかけていた、宿泊業界の繁忙期のあの感じ(抽象的すぎる)を久しぶりに体感して、半分以上は嬉しい気持ちでたくさんのゲストをお迎えした月初あたりが既に遠い記憶になりつつあります。
自分に厳しすぎるのか、思い描いていた役職像には正直いって程遠いものの、できる限りを日々つくすことに向き合い続けていたり。自己満足にだけはならないように気をつけなければ。

それでまぁ、そんなGWも終わり。
すこし落ち着くかとおもいきや有り難いことにまだ忙しいままで5月を終えそうな今日このごろです。

その合間、故郷である九州へ渡り仕事で2施設の宿を視察してきたのですが往復1,400kmの長旅を通じて、出逢った様々なひととの交わりのなか改めて感じることが…

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主語が「I(わたし)」のひとって
自分が思ってるより案外・・・いや、相当多いんやな。
その感覚ってかなりの確率で
自分には生まれにくいな、、、と。

海士町に来てからも近い感覚を持ってはいました。
けれど面と向かって施設や地域や歴史や生産に携わっているひとたちと話をしてみると、その愛情深さや課題の本質をいく自主性というかオープンソースなところも含めて頭がくらくらするほど多くの学びを得るのと同時に、過去に遡ってまで反省も渦巻く経験になったのです。

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柳川御花でみつけた本達
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前日には婚礼が執り行われた大広間(このあと偶然新郎新婦にお逢いした)
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和多屋別荘の各所でみる鮮やかな色合わせ
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嬉野茶畑のまんなかで茶農家・北野さんによるteaツーリズム「嬉野茶時」

物心ついたころから周囲に尽くすことで(正確には尽くしまくることでしか)自分の存在を認められなかったケアテイカー型ACに分類される生活環境含めた人生だったけれど、4年ほど前この業界へ足を踏み入れてからは自主的に広報的な情報発信を担ったり、OTAに寄せられたクチコミにお返事を書いたり。
やっと自分から何か出来たぞと思えた途端に気付くのが、それら全てのもとを辿ると、その先にいる「誰か」を想って、喜んだり楽しんだりしてくれる可能性に賭けて動いていたなーという回顧です。
この業界に入る30歳ごろまでは他者のご機嫌を損ねないためにあくせく尽くしていた部分が、ひとの喜びや悲しみやワクワクに寄り添う形へと変化していることに自分自身が気付いています。古い付き合いの人たちからも分かるぐらいの変化であるのなら、それって悪くない性質なんじゃないかと思えるのです。

先に書いてしまいましたが、わたしにとっては主語が「I(わたし)」に見える沢山のひとたちって、同じくその元を辿ると実は自分と似たような性質を持っているのかもしれないぞという結論に、長いか短いか10日ほどかけて思い至ります。

「あなたはどうしたいの」を問われる場面はこの島でも多いです。

長らく「わたしはこうしたい」が自分の内側からうまれないことに負い目や罪悪感を抱いていたけれど、今、はっきり応え返すのならば「わたしはあなた/誰かの為にがんばりたい」

それが私なりの主語「I」であって、偽善ではなく変えられない特性として自分の歓びであるし、やり甲斐であるし、他者やモノコトに力を注ぎ続けることは結果として自分の生きた経験になるはずだと、自分を信じてみることにしました。
これだけ多様な共同体のなかで無理せずとも、わたしは私そのままでいい、変わらなくて大丈夫な気がする。

時代とともにマスクはティッシュ同等の消耗品になった。30代卒業の道のりは意外と長い。


なんなんだこの投稿、ただの決意表明になってしまった…笑


あらためて、36歳になりました。
自分ってこんな年齢になるんだなという感慨と、顔かわらないねという友人たちから届く毎年の声に見守られながら、新しい一年がはじまります。

ぜひいつか
Entôで
海士町で
お逢いしましょう。

【追記】2022/5/27
Facebookで投稿をシェアしたところ、わたしの言わんとするところを言語化してくださった方がいたので引用しちゃう。

主語がIからWeに変わるための要素は、いかに周りと関わるか。まわりの人との関わりの機会や、共創体験が主語をWeにしていくな、と感じてます。

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