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読書記録_本

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読書(漫画以外)の記録。 名前が覚えられないため、外国の本があまり読めない。まほろ市出身。 Instagramにも載せています。 https://www.instagram.co…
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#マンガ

『3月のライオン』17 羽海野チカ

『3月のライオン』17 羽海野チカ

彼らが、幸せでありますように。健やかで楽しい時間が1秒でも多くありますように。登場人物や作者である羽海野チカ先生に心から思う。これは祈りだ。私は神ではなく、『3月のライオン』関係者に混じり気のない気持ちを捧げる。

部屋を片付けていたら見つかった16巻。つい読み返して涙を浮かべて、そういえば新しい巻が出ていたような、とスマホに巻数をメモして笑顔いっぱいの零と二階堂くんの表紙を本屋で見つける。大丈夫

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『海が走るエンドロール』5巻 たらちねジョン

『海が走るエンドロール』5巻 たらちねジョン

作品作りのモチベーションや自信の高低の波。高い時は良いけれど、「もう止めてしまおう」と思うほどコンディションが低くなることが、もの作りをする人ならあるだろう。

65歳を過ぎて映画作りを始めたうみ子さんは諸々の疲労が溜まって倒れてしまう。自分は若くないし、映画を作るのは途方もなく、正解もなく、苦しい。やめてしまおうか。何のために映画を撮るのか、自問自答と他人との関わりの中で探っていく様は、なんだか

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『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋

『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋

市役所から博物館に出向した薄井透を主人公に、生物の不思議や、それらに魅了された人間たちを描くマンガ。7-9巻は、水族館の人、クジラの研究者、科学絵本を作る人、レプリカを作る人、などなど。

興味深いエピソードを本当に丁寧に描いている。ただ、絵やキャラクター、構成など、伸びしろがまだまだあると思う。期待。

『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋
#マンガ #漫画

『ミステリと言う勿れ』 『天幕のジャードゥーガル』

『ミステリと言う勿れ』 『天幕のジャードゥーガル』

いずれも安定のクオリティ。『ミステリ…』について、田村由美先生はなんであんなにフラットにものを見ることができるんだろう。偏見や世間の思い込みとかそういうものを取っ払って純粋に世界を見ているのでは。とてつもなく聡明でありなからひけらかさないし、すごいお方だ。トマトスープ先生はもう、存分にこのまま突っ走ってほしい。

これらのマンガは70代の母も楽しみにしているので、『きのうなに食べた?』と共に実家に

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『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ

『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ

私がネタバレするのはもったいなさすぎるので、感想はこれだけにしておく

・シロさんがすばらしい
・ドラマを見ている人は特装版をぜひ
・ケンジは相変わらずかわいい

『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ
#きのう何たべた#よしながふみ #マンガ #読書感想文

『後ハッピーマニア』1-3巻 安野モヨコ

『後ハッピーマニア』1-3巻 安野モヨコ

村上春樹は「老いを描けない」と言うが、安野モヨコは体の老いと社会的立場と自意識の旅を始める主人公のマンガを描いている、とTwitterで読んで購入。面白いだろうことはわかっていたけれど、私は気を許すとマンガへの課金が恐ろしいことになるので、ずっと買わずにいた。あぁ、やっぱりすっごく面白い。

90年代に連載していた『ハッピーマニア』はハチャメチャなカヨコが凄まじいエネルギーで恋愛に狂っていくマンガ

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『きのう何食べた?』21巻 よしながふみ

『きのう何食べた?』21巻 よしながふみ

シロさんは50代半ばになったらしい。衝撃。21巻は本人の自覚なく、ケンジへの「デレ」がいつもより多めでときめく。
年をとると頑固だったり、迷惑な人になっていく人のも多いけれどなんてかわいいんだ、シロさんは。ケンジは相変わらずかわいい。(表紙帯のドラマの内野さんのかわいさよ…!)

21巻で作りたくなったのは、白玉団子。私が唯一レシピを見ずに作れるおやつは白玉団子だけれど、これまであんこ一択だった。

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『後ハッピーマニア』4巻 安野モヨコ

『後ハッピーマニア』4巻 安野モヨコ

先日3巻まで一気読みして、楽しみにしていた4巻。発売日に購入。

ハッピーマニアは一気読みするのがいいのかも。主人公シゲカヨの異様なエネルギーと疾走感が大きな魅力の一つなので一冊ずつ読むと物足りない気がする。(新しい話が読みたいという気持ちもあるんだけど)ストーリーが起承転結の「起→承」に来たからか、スピードがゆるんでいるようにも感じる。3巻を読み終えて、友人フクちゃんによる夫の愛人への復讐を楽し

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『海が走るエンドロール』1,2巻 たらちねジョン

『海が走るエンドロール』1,2巻 たらちねジョン

下まつげの裏側まで、水位が上がってくる。私にも得体の知れない「波」がやってきた。本屋の試し読みを手にとって読み始めたら、第一話で主人公が言われる言葉に私も撃たれてしまう。そのままレジに持っていった。

主人公は夫を亡くしたばかりのうみ子さん65歳。彼女は映画好き。亡き夫と映画館に居るときも「あるもの」を気にしていた。久々に入った映画館で、美大の映像学科に通う学生と出会い、彼女は映画作りを始める。一

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『眠れぬ夜はケーキを焼いて』1巻 午後

『眠れぬ夜はケーキを焼いて』1巻 午後

Twitterで読んで「好きだなあ」と思い、本屋にあるのを知っていた。2巻が出ているのも知っていた。絶対に良いだろうから、とっておきのときに買おうと思っていたマンガ。出先での待ち時間のために、ついに購入。

天気はじめ色々な要素で体調や気持ちがしんどいことが多い「午後」さんのエッセイレシピマンガ。私も夜お菓子を作り始めて台所がいい香りに包まれるのが好き。昼間じゃなくて夜のそれが格別。

パウンドケ

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『3月のライオン』16巻 羽海野チカ

『3月のライオン』16巻 羽海野チカ

この巻は愛でしかない、と思った。私は羽海野チカさんの愛に「この世界はなんて計りしれない!!」と思った。

何も持っていないからこそ将棋に打ち込めた零くんに大事なものができていく。昔のマンガやドラマの定石であれば、何かを得るためには何かを犠牲にしなければならなくて、それが美学になっているものすらあったように思う。羽海野チカさんは、大切なものも手に入れていいんだよ、そして一緒に、精一杯考えて新しい強さ

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『ファッション!!』1巻 はるな檸檬

『ファッション!!』1巻 はるな檸檬

怖い怖い怖い怖い…!!軽い気持ちで読み始めたこのマンガ、1巻の最後のページで読まなきゃよかったかも、と思いつつどうなるのか知りたいので2巻も読んでしまうだろう、と思った。「ヒューマンホラー」だそうだが、なんでこんなに怖いの?これは実話なの?と思いググってはるな檸檬さんのインタビューを探し、夢中で読んだ。

芸能界や仕事で売れるためなら、嘘でも何でも汚い手を使う人がいるというような話を聞くことがある

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『きのう何たべた?』19巻 よしながふみ

『きのう何たべた?』19巻 よしながふみ

登場人物がどんどん年をとっていき(私も)、単行本が出る度に親戚に会うような気持ちになる本作。

先日、宅飲みで友達がさらっと『きのう何食べた?』レシピから明太子のディップとツナサラダ、ミネストローネ(これは結構彼女アレンジだと思う)を作ってくれた。ケンジ達がカロリーを気にしながら食べたディップはフワフワで確かにヤバいおいしさだったし、サラダも砂糖がアクセントになってとてもおいしく、よしながふみさん

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『百姓貴族』7巻 荒川弘

『百姓貴族』7巻 荒川弘

『鋼の錬金術師』の荒川弘さんによる、北海道で酪農や農業を営む実家の話。スケールのでっかい話に何となく楽しい気持ちになるので、いつも新刊が出るのを楽しみにしている。
今回勉強になったのは、アブラムシのメスはクローン増殖ができること。ある殺虫剤を使っても一匹メスが残れば単性生殖で、その殺虫剤に耐性をもつアブラムシが増えてしまうという話だった。そのため殺虫剤メーカーはアブラムシとイタチごっこをしているら

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