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ひらがなを覚えるのは簡単だと思っていませんか?文字習得の落とし穴

週末の2日間を終えようとしています。

この2日間はゆっくりできましたでしょうか?

充実する=よい週末

という感覚で生きてきた筆者は、
よい週末にできたのではないかと思っています。

最期のひとときまで楽しんでいきたいですね♪


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


皆さんはひらがなを覚えることに苦労しましたか?

もしくはお子さんはどうでしたか?

もし、

「覚えていない」

という人がいたら、おそらく、
その人はそこまで苦労したわけではないのでしょう。

ただ、特性によっては、
ひらがなを覚えるということに苦戦する子どももいます。

そして、ひらがなの学習を行う際に、
ポイントを押さえた教え方が分かったのならば、
その先の学習にも応用ができるはず
です。

そうであるならば、
早めに知っておくに越したことはないし、
ひらがなを覚えている子どもであっても、
自分が苦手とする学習に生かすことができるかもしれません。

この記事では、
そのような多種多様な視点を取り入れたひらがなの学習方法を紹介していきます。

ひらがなの教え方や、学習にニーズがなくとも、
人間というものの理解という視点みれば、
様々な学びがあると思います。

ぜひ、最後までご覧ください。



ひらがなを書くために必要な土台

以前に、鉛筆の握り方や、
鉛筆を動かして文字を書く姿を見て、
100の分析ができるという記事を書きました。

学習のスタートラインに立つためには、
様々な力が必要です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

姿勢を保持できる力。
指の役割の分離
目を適切に動かすことができる視機能
文字の形を認識する視知覚認知の力。
目で手本を追いながら手を思い通り動かす目と手の協調運動

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

詳しいことは上記の記事を読んでくださればと思いますが、

寝返り、ハイハイ、おすわりなどの、
全ての発達段階の動きの習熟度が、
このスタートラインに影響してきます。

そのような土台を整えた上で、
どのように教えていくか。

具体的に見ていきます。


文字の認識

ひらがなを「書く」行為を行うためには、
ひらがなを認識できないといけません。

人間の言語を獲得していく順序は、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

聞く → 話す → 読む → 書く

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

です。

聞く、話すはある程度、
十分に行っている上で語るならば、
まずは「読む」へのアプローチです。

まず、大事なのは「読み聞かせ」でしょう。

文字に興味をもたせるのが1番。

たくさん読み聞かせをして、
本人が好きな本を何度も読んであげて、
自分でも読みたいと思うようになっていき、
音で覚えたものと文字を少しずつ一致させ始める。

そのような、
なんとなくの認識から入ることが大切。

いきなり文字を押し付けるような大人の都合で物事を進めるのは、推奨しません。

発達に凸凹を抱えている子どもの場合、
文字自体にはそこまで興味を示さないかもしれない。

ただ、その子どもが大好きなものに関連する絵本や解説などであれば、何と書いてあるか読みたいと思う時が来ると思います。

大事なのは子どもの好きなものから入ること。

それが終われば、絵カードを使っていきます。

例えば、「あ」の文字であれば、
「ありの絵」がかいてあるものです。

そのようなものを段階的に行っていきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

①絵が大きい+字が小さい
②絵が小さい+字が大きい
③文字だけ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

このような手順で、
1日に5~10文字程度にしぼって行っていく。

カルタ形式にして行ってもよいし、
フラッシュカードのようにしてパッパッと瞬間的に行っていってもよいでしょう。

カルタは対戦で楽しく行えますから、
脳の偏桃体が刺激されたり、
前頭葉が覚醒します。
よって、記憶力も向上する。

フラッシュカードは非常短いスパンで問題が切り替わるので、集中が持続しやすいのです。

このように文字を認識できるようになってきたら、「書く」に移ることができます。


ひらがなを書く支援

ひらがなを覚える方法が、
子どもにマッチしているかどうかを見るには、
子どもの状態をアセスメントすることが大事。

鉛筆を上手にコントロールできないのであれば、
手先の不器用さや、
協調運動的な要素で支援できるやり方がよい。

一方、文字の形自体を捉えるのが苦手であれば、
目以外の感覚を使った方が入りがよい可能性があります。

ここでは、具体的な支援方法を5つ紹介します。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶指先の感覚で覚える
❷物語で覚える
❸リズムで覚える
❹ひもで作る
❺カラーマスを使う

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢


❶指先の感覚で覚える

これは、漢字指導の記事でも伝えてさせてもらったことです。

鉛筆をそもそも上手に操作できないのですから、
人差し指の平を机にピッタリつけて、
文字の形を書く
というやり方です。

指先と舌は、神経が最も集まっている箇所なので、感覚刺激を程よく入れることができます。

文字のうまさも、
机に書くので形が残るわけではない。
よって、あまり気になりません。

他にも、もっと刺激を入れる方法として、
凹凸を用いた指でなぞる教材もあります。

「できるびより」から出ている教材は鉛筆でなぞるという形になっていると思いますが、指でもなぞることもできます。

ここは、運筆という文字以前の鉛筆の動かし方の教材を出しています。

鉛筆の動かし方を練習したいという場合には、
有効な教材となるでしょう。

KUMONのものは絵カードとセットになっていますね。


❷物語で覚える

以下の記事で、
同時処理と継次処理という認知機能を解説しました。

同時処理は全体像で理解するのが得意なタイプ。
継次処理は、順序立てた方が得意なタイプ。

同時処理は視覚で捉えるのが得意なので、
ひらがなの文字を覚えるのは得意かもしれない。

よって、継次処理へのアプローチが必要です。

その方法が、

「ひらがなをストーリーで覚える」

という方法です。

なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳 実務教育出版

小さな棒人間が、
ゆきの中をすべったり、
ジャンプしたりしている様子が分かるでしょうか。

このようなせりふを言いながら、
指で手本をなぞって覚えていく
のです。

さらに、文字の形を整えることができる明確な基準が載っているので、字形も整いやすい。

書く量をそれほど多く設計していないのも、
子どもにとって優しいポイントです。


❸リズムで覚える

これは、
歌のような形でひらがなを覚えてしまう方法ですね。

例えば、以下のような歌です。

「あ」あそびのひろば1、2の3
「い」いのシーソーすべりだい
「う」うっかりせなかをまげないで
「え」えいっとはねてはいけないよ、とめる
「お」おっととちゅうでとまらない、ぽん
「か」かたからはなれててんをうつ、ぽん
「き」きんきやゆうひにあかとんぼ
「く」くっきりおやまがねたかたち
「け」けいとのたまがかごにある
「こ」こどもがふたりむかいあう
「さ」さいごのかこいははなしましょう
「し」しっかりはいってカーブする、はらう
「す」すっきりさかだちさんかくけい
「せ」せんせいみぎてをたかくあげ、とめる
「そ」そうだてのうえなかにある

というような感じですね。

物語で覚えるのと少し似ていますが、
リズムがよくて、歌のようになっている。

言葉も限定してあるので、とても覚えやすい。

教室では、これらの台詞と唱えながら、
みんなで揃って空中に文字を書くのです。

そうすれば、
全身を使って覚えることができますし
みんなもやっているので、
モデルがたくさんあります。

耳に残るリズムなので、
自然とひらがなが出るようになる。

そんな指導法と言えます。

どうしても長くなってしまうので、
た~わ行の唱え方は、この記事の最後に載せておきますね。


❹ひもで作る

「ひも」というのは毛糸でも何でもよいです。

子どもたちの中には、
図地弁別といって、
線と線の重なりが分からなかったり、
斜め線の認識が弱い
子どもがいたりします。

よって、ひもでひらがなの形を作らせるのです。

例えば、「あ」であれば、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

横線×1
縦線×1
「の」の字×1

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

の3本のひもが必要になります。

そして、横にひらながの手本を置き、
手本と同じになるようにひもで形を作るといった作業を行うのです。

このような作業を通して、
線と線の重なりを認知していきます。

手先も使っているので、感覚刺激も入りますね。


❺カラーマスを使う

カラーマスは、字形を整えるために使えます。

例えば、「あ」という文字。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スタートは左上の水色から、黄色まで引く。
次は、水色から赤を通って緑まで縦線・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
のように、基準が明確になります。

よって、教える側も、教わる側も、分かりやすい。

カラーマスがなくても、
文字の始まりの地点に薄く点をうち、
到着地点にも点をうつ。

といった支援を入れつつ、
少しずつ手放していくという形でもいいと思います。


まとめ

全ての学習指導において大切なのは、意欲です。

発達段階的にまだ適切な段階に入っていないのに、無理やり学習を押し付けてしまったら、

学習そのものに抵抗感をもつようになってしまいます。

子どもが好きなものから学習に入ることが最も楽しく学習できる方法でしょう。

そして、
量をたくさん行うといった指導法ではなく、
その子どもに合った方法、
入っていきやすい方法を見つけることが大事。

そういった1つ1つの地道な積み重ねによって、
意欲というものは満ち満ちていくはずです。

これからも、様々な学習の支援方法を紹介することができたらと思います。

「リズムで覚える」の章で途中までしか掲載できなかった残りを、以下に載せておきますね。

「た」たてよこねかしてこをはなす
「ち」ちょっとたおしてつをつける
「つ」つるつるあたまのおじいさん
「て」てまりのまるめはまんなかに
「と」とんがりぼうしはほらななめ
「な」なにかまちがえてんはした
「に」にっこりわらってこをはなす
「ぬ」ぬでおひるねのうさぎさん
「ね」ねこもわたしもおおまわり
「の」のはらをふたつにわけましょう
「は」はのスプーンはさがらない
「ひ」ひろくななめにあなをほる
「ふ」ふっくらあしあげいとなかま
「へ」へのおやまのしたさがる
「ほ」ほらつきだしたらまちがいだ
「ま」まっちのぼうはうえながい
「み」みちがどスプーンにしましょうね
「む」むすびめつくってすぐまわる、ぽん
「め」めだかのおうちはだい、ちゅう、しょう
「も」もだけよこぼうさがりぼう
「や」やっとみっつにわけちゃった
「ゆ」ゆうゆうまわってみぎしたへ
「よ」よこぼうみじかくせをのばせ
「ら」らくだのこぶはつのまうえ
「り」りのみちふたつながみじか
「る」るのさかとおくににゃんこのめ
「れ」れのとんがりうんとうえ
「ろ」ろはるのなかまめだまなし
「わ」わたしもひろっぱおおまわり
「を」をはすっぽりとうえきばち
「ん」んのあともどりさっとはね


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