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新卒時代に特に心に残った子どものエピソード3選

待ちに待った金曜日~✨✨
1週間お疲れ様です!!

1週間がんばってきた自分へのプレゼントを渡してあげる。

同時に金曜日こそ引き締めて、学びの貯金をする時!

土日にやるタスクを箇条書きにして書き出しておくだけでも、全然違う週末になります。


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


学生コミュニティと、
社会・企業とのつながりが弱く、
大きな不安を抱えながら、
社会に送り出されがちな日本。

それは、教師も例外ではない。

筆者の所属していた大学は、
教育大学でありながらも、
実際に人前で授業をやったことは、
片手で数えるほどしかない座学中心の場所。

だからこそ、社会人1年目は苦労することも多いことは事実でしょう。

一方で、
そんな苦労を乗り越えていく時期だからこそ、
美しい思い出というものは鮮明に刻まれ、
今後の社会人人生の礎にもなってくれるはずです。

今回は、筆者の新卒時代に、
特に印象に残っている子どものエピソードを語っていこうと思います。

「これを読んで、教師の魅力を知ってほしい」

といったスタンスでは正直ありません。

ただ、ただ、

「人との出会いとその成長」

という、シンプルなテーマとして、
楽しんで読んでくださればと思います。


特に印象に残った子どものエピソード

まずはじめに言っておきたいのは、
どの子どものことも鮮明に覚えているということです。

特に、
新卒1年目のメンバーたちは、一人残らず、
筆者を

「教師として育ててくれた恩人」

だと思っていますので、
全員に圧倒的に感謝しています。

10年以上経った今でも、
出席番号順に全員の名前が言えるほどですから笑

その中でも、

「1年間の中での変容」

という視点で、
特に大きな変容をしたという3人の子どものエピソードに絞って紹介していきます。

自己紹介でも書きましたが、
筆者は新卒1年目でいきなり6年生の担任になりました。

その6年生の最っ高のメンバーたち。

その中からの3人。

1つずつ、じっくり紹介していきますね。


EP❶家で担任の文句を言っていた女の子

1人目は、家で毎日のように担任の文句を言っていた女の子です。

このように本人がなってしまったのは、
全て、担任である筆者に責任があります。

新卒1年目の4月。

ある1人の女の子から、

「いつもAさんがにらんでくる」

という相談が入るようになったのです。

確かに、
その相談した子を含める女子3人のグループは、
3人であるのに2人と1人のように行動するような節があり、
気になっている部分がありました。

「相談されたならばすぐ解決しなければ・・・!」

そう焦ってしまった筆者は、あろうことか、
Aさんと相談してくれた女の子2人を呼び出し、

「にらまれると感じているそうだからやめよう」

と事実が確定しているわけでもないのに、
叱ってしまったのです。

今思えば、女子同士の関係性も、
子どもと教師との関係性も、
悪化しかしない最悪の悪手です。

その日から、
家で担任の文句を言うようになったそう。

個人懇談会で、そう教えてくれたお母さん。

ただ、そのご家庭では、
当時の筆者の年齢に近い娘さんがおり、

「先生も、息子みたいな存在だから」

と非常に温かく支えてもらいました。

その子だけに限らず、
クラス全体でも1学期はかなり崩れが起きてしまい、

その子のことだけを考えるわけにはいかなかった。

そして、夏休み明けの2学期。

徹底的な勉強と準備をして、
毎日、自分の出せる限りの精一杯を出し尽くしました。

もともと真面目なAさん。

Aさんは、そんな筆者の授業を、
いつも、素晴らしい姿勢で、
まっすぐにこちらを向いて、
聞いてくれていたのです。

もう、感謝しかありませんでした。

そんな感謝の積み重ねで、いつのまにか、
Aさんのことが大好きになってしまった筆者は、
ぐいぐいとAさんに絡むようになっていきました笑

Aさんはツンデレで、

「バカじゃないの?」
「ちょっとうざいんですけど」

なんてことを、
表面上は筆者にも言ってくるタイプ。

ただ、その言葉とは裏腹に、
深い愛情をAさんから感じていました。

その内、

「まあ、先生もがんばってるんじゃない?」
「そこまで落ち込むことないと思うよ」

といった「デレ」の部分が出始め、
筆者は「よっしゃ!」とガッツポーズを心の中で作っていたものです笑

そして、2学期末の個人懇談会。

お母さんから、ついに、

「家で先生の悪口を言うことがなくなりました」

という報告が入ったのです。

家でも、

「まあ、いっしょうけんめいがんばってるからね」

と、言ってくれていると聞き、
そのAさんのことが大好きでたまらなくなりました。

そして、卒業式。

女子は、ほぼ漏れなく全員泣いていましたが、
さらに感動したのは、Aさんがくれたメッセージでした。

そこに書いてあったことは・・・

いやー、〇〇さんは本っ当にきょうしってかんじじゃなかったよーw
でも授業とかはおもしろかったね、うん。授業ペースはおっそいけどね。
そいで、なみだもろいの、あれはなおすべし。1回〇〇さん泣くと、こっちはもっと泣きたくなるから、まあ、やる気にさせるってのはあるけど。
なんだかんだで1年間たのしかった!ほうかはあそんでくれるし、ノリいいしさ!!ww 
6年間の中で1番たのしかったよ \^o^/こういうのガラじゃないけど・・・
あ、あと、いいこと教えてあげる!私、〇〇さんのおかげで国語や社会の文章系がトクイだって気付いたんだよ(=^・^=)
そのまえはニガテ+キライって思ってた。まーそんくらい?
もっとあるけど・・・最後に。
ずっと言えんかったけど、1年間Thank youでしたッ!!

筆者のことを「〇〇さん」と呼んでいるので、
如何に筆者が、子どもとの距離がバグっていたのかがよく分かります笑

このメッセージはクラスのメンバーで寄せ書きのように集めるものだったので、
人に見られるものだった。

だからこそ、
Aさんは自分のキャラが崩れないように書いてあるのが分かる笑

ただ、
式後にメールでメッセージが送られてきて、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〇〇さんが手紙読んでるとき、すごく感動しました。
〇〇さんは、手紙よんだ時に、
『ごめん』『ごめん』って言ってたけど、
全然ごめんじゃないよ。
みんな、
『〇〇さん大好き』っていうのが多かったよ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

といったメッセージが書いてありました。

大事に大事にとってあります。


EP❷男泣きをした男の子

B君。

B君は低学年の時に、
お父さんを突然亡くされて、
一時期、落ち込み過ぎて不登校になっていた男の子でした。

何も分からず、
ひたすらに思いつきの行動をする筆者を兄のように慕ってくれ、
毎日話しかけにくる男の子。

お母さんも、

「新卒の先生との出会いって一生ものなので、
私はとても楽しみです!」

と言ってくださり、
1年間ずっと優しく見守ってくれました。

B君とは、
時には休日も運動場でバスケをやったり

(今では反省しています・・・)

かなり長い時間を共に過ごした感覚があります。

すごくピュアな感性をもっている子で、
授業の後もキラキラした目で感想を述べてくれ、
本当に助けられた。

「家では先生のことばかり話してます」

お母さんも変わらず支援をしてくれた。

そして卒業式。

最後に子どもたちに手紙を読み上げ、
手作りのアルバムや手紙を渡していたのですが、

B君は顔面グチャグチャで号泣していました。
(筆者はもちろん号泣です笑)

その時にB君の友達が、

「お前泣き過ぎだろ!」

と肩に手を置いたときに
(この友人も泣いてましたが笑)

「だって、だって・・・!!」

と言っていたのがとても目に焼き付いています。

B君が卒業した後も、
B君の妹は学校にいたので、
お母さんがずっと応援団になって筆者を励ましてくれました。

家庭訪問に行った他の担任の先生が、

「B君のお母さんが、

『〇〇先生のファンなんです!』

と言ってました」と教えてくれ、

何年経っても、
筆者を支えてくれていたことに深い感謝と、
人とのつながりの満ち満ちた気持ちを感じました。


EP❸医者を目指していた女の子

最後は、クラスのリーダーだった、Cさん。
女の子です。

素直で、スポーツ大好きで、
太陽のように明るい女の子でした。

最初の頃は、素直にあれもこれもとたくさん助けてくれていた1学期。

ただ、1学期の途中からクラスが崩れ始め、
段々と子どもからの信頼が失われていった。

そして、ついにはCさんも、

「先生は頼りにならないからな~」

と口に出すような状況になってしまったのでした。

「この子にここまで言わせるようにしてしまったのか」

そう考えると、本当にショックで。

そこからは先に述べたように猛烈な勉強と準備の日々。

授業の工夫をすればすぐに楽しそうにしてくれ、

休み時間になっても、

「どっちが多く問題を解けるか勝負!」

と教師と一緒になって遊んでいた。

3学期の毎朝の卒業式の歌の練習時には、
お互いの顔を見ただけで涙を流してしまうような
関係になっていきました。

その子が卒業文集に書いていたのは、
「医者になってたくさんの人の命を救いたい」
という思い。

当たり前に、
人の助けになろうとするこの子ならば、
立派な医者になれると思っていた筆者。

そして、お互いに散々泣いた卒業式の後、
お母さんに連れられて恥ずかしそうにCさんがやってきました。

お母さんが、

「ほら、さっきのこと言いなさいよ!」

と促し、

何のことだろう?

と思っていると、

「わたし先生みたいな教師になりたい」

と小さな声で言ってくれたのでした。

その瞬間にまた涙涙笑

その子とは連絡は取っていたのですが、
結局高校の時に、
教師ではなく警察官の道に変えたようで、

でも、それはそれで、
「やっぱり誰かの役に立てる仕事」で、
Cさんらしいなと思ったのです。

Cさん卒業後も、
キャリアウーマンだったかっこいいCさんのお母さんが、
気愛の入った応援団になって支えてくれました。


まとめ

筆者は人に恵まれていたと思います。

とにかく感覚がめちゃくちゃで、
「常識的な考え」ができない人間だったので、

「大丈夫かな?この先生?」

と思われても仕方がなかったはず。

そんな筆者を、子どもたちは、
偏見のない目で純粋に応援をしてくれました。

保護者の方々も、

根気よく見守り、
温かい言葉をかけ、

子どもが卒業しても、
たくさんの方が応援団になってくれました。

学年主任の先生も、

「新卒の先生の教師人生はね、
1年目の子たちとの出会いで決まるのよ。
だから、先生を支えてあげなさい。」

と子どもたちが筆者に協力するように導いてくれました。

「新卒の教師は、子どもに育てられる」

とよく言われますが、

子ども、保護者、同僚の先生たちに、

温かい愛をもって育ててもらったなと思います。

10年経っても色褪せないこの思い出は、
きっと死ぬ瞬間まで忘れないと思います。


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いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!

明日の記事は、

教育で最も避けるべきことですか?
それは「愛着障害」です

です。

愛着障害の名前を聞いたことがある人は多いかもしれません。
ただ、実際に愛着障害の子どもと対峙したことがある人はそこまで多くはないかもしれない。
筆者が出会ってきた症状をもつ子と、対応の方法についてまとめます。

是非、楽しみにしていてください🎵

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