【日記】7月22日〜7月28日
7月22日
夏休みも終わり。実に10日ぶりの出勤。
大量のお土産を持ちながら電車に乗っているといつものようにつばめさんが乗り込んで来た。旅の話をしつつお土産の話題になり、そのまま自分がいない間の話を聞く。非常に忙しかったそうだ。
出勤するとみんなから熱烈に歓迎されてずっと「なんか…すいません」と言ってしまった。
という訳で気分の新たに作業に勤しむ。まだまだ元気なので素早く動きまくる。ただ外に出ると凄まじい気温と湿気に包まれてげんなりする。1年前はこの環境下で働いていたのだけど。
7月23日
朝、つばめさんの愚痴が止まらないくらいに事務所の"テロリスト"の怠慢ぶりが酷いらしい。
「テロリストがNG食らってるお客さんから電話がかかってきてるのに誰にも知らせないのを見かけたら、軽めの毒を含みつつ"誰かに言わないと鳴りっぱなしになるから教えてくださいね"って言ったらどう?」
と、アドバイスしたところ「試してみます!」との返答。
酷暑のなか、朝から外での作業をしたりデータ入力についての指導を受けていたら始業時間からかなり経っていたので慌てて準備。立場的にこういうバタバタはこれから日常茶飯事になりそう。
昼過ぎに作業をしていると急に名前を呼ばれて振り向くとつばめさんが立っていた。
「朝に教わった作戦をやりましたよ!あいつにビシッと言ってやりました。ミッション完了です!」
嬉々としてそう話すと去っていった。そこから同じ部署の方に"テロリスト"の悪行について聞かれる。
夕方、定時上がりで終わりそうな雰囲気のなか休憩を終えて持ち場に戻ろうとしたら前にいた部署の派遣さんからヘルプで入って欲しいとの相談。
ある程度終わらせてから半袖に着替えてお手伝いに向かう。
1時間で残業が終わり駅のホームでひとり電車を待っていると視界の横から満面の笑みを浮かべながら全力疾走してくるつばめさん。
「ひとつ前の電車に乗れなくてお手洗いに行ってたらギリギリになって。てか、何時に上がったんですか?」
そこからいつも毎朝待ち合わせる駅までわあわあ騒ぎながら帰る。
何だか3月まで身近な場所で働いていた時みたいにずっとつばめさんとかかわる珍しい1日だった。
7月24日
「なんか…さっき会ったばかりな気がする」
行きの電車でつばめさんとそんな話をしながら出勤する水曜日。
アナーキーが流れる作業場。心なしか作業する手の動きも荒々しくなるような、ならないような。
昼を食べ終えて会社に戻る頃、空模様が瞬く間に不穏な雰囲気になってまもなく雷雨。一瞬電気が消えるほどの雷と暴風に襲われる昼休み。
夕方になって再び元いた部署に行く。事務所はどうも重たい様子。ひたすら低姿勢で応対する。
7月25日
朝、YouTubeで見かけた「めかぶ納豆にお茶漬けの素を入れて味付けする」というのを試すも塩味が濃くていまいち。やはり醤油+白だしが一番良い。
河村隆一のソロが大音量で流れる作業場。ファーストは良い曲が多いので聴きながらやる。
ラジオから流れる「妻の手料理が不味く、昨夜はレアチャーシューが食卓に並んだけれど、明らかに生なので一切手を付けなかった」というリスナーからのハガキに苦笑いする一同。
7月26日
朝、珍しくひとりで出社。サブスクでダウンロードしたブラーの新しいライヴ盤を聴きながら。
毎朝のデータ入力をするために事務所に入るとつばめさんがいて「今朝は早く来たから一緒の電車に乗れなかったです」と謝られる。
酷暑のなか棚卸しの準備がスタート。前回まで多忙な部署にいたので免除されていた作業に初参加。熱中症寸前になるほどの過酷な作業になる。
昼過ぎ、自分の隣で作業しているほぼ同時期に入社したおじさんがジャズ好きだと判明したので休憩中に色々話す。マイルス・デイヴィスの70枚組を持っていると聞いて目を丸くしていた。
夜、トーキング・ヘッズ「ストップ・メイキング・センス デラックス・エディション」を聴く。
7月27日
終わったあとに表参道へ移動出来ないか思案しながら迎えた土曜出勤の日。
先週買い込んだお土産を手につばめさんと一緒の電車に乗る。9月の土曜日出勤が2回になったと聞く。事務所のリーダーの彼氏が仕事で海外へ行くことになり「私も遠距離恋愛中なんで気持ちが分かるんです。だから出国する前に2人が会える時間を作ってあげたくて」と思って急遽土曜日出勤することになったそう。と言いつつ遠距離恋愛の難しさについての話も聞く。
朝から酷い暑さと湿気に包まれて昼の時点でぐったり。ロッカーに着替えがあったので着替えるもあっという間に汗でグッショリ。
「危険だから何もない時は涼しいところへ逃げろ」
と、先輩から言われていたので出来る限り事務所で過ごす。まもなく定時を迎える頃、自分以上に「今のうちに着替えれば一本早い電車に乗れますよ!」と気合いが入ったつばめさんに急かされて着替えや戸締りを済ませて会社を出ると「走りましょう!!」と半ば引きずられるように駅まで2人で走る。「今14分になったばかり!もう16分の電車に乗れたも同然ですよ!お疲れさまでした!!」慌ただしく別れて乗り換えの電車にひとり飛び乗る。
つばめさんも花火大会の人々を避けるようにバタバタと実家に帰って日曜日からお母さんと1泊2日で彼氏が住む新潟に行く週末。という訳で逆にお土産をリクエスト。今回は新潟ラーメンをお願いしてみた。来週のお楽しみ。
表参道wall&wallでケンモチヒデフミさんのDJに身を委ねる夜。クラブらしい重低音の効いた音響で鳴らされる水曜日のカンパネラの楽曲たちを聴きながら"水カン"が持つダンスミュージックとしての側面を存分に味わう。全く知らない曲でも自然と身体が動いてしまうようなノリノリの選曲も楽しかったし、ひたすらフロアを煽り続けるケンモチさんの姿が最高にカッコよかった。
出番が終わってからもトリのDJさんが流す音楽に合わせてステージで踊りまくるケンモチさんを眺めつつ会場を出る。久しぶりに新しい文化や音楽の真ん中に身を置いたような気持ちになるひと時だった。
地元の駅に帰るとちょうど花火大会帰りの人々で大混雑。いつもの帰り道が封鎖されていたりでまわり道しながら帰る。
夜更けにザ・ビートニクス「出口主義」を聴く。
7月28日
朝から髪を切りに行く。シャンプーを担当した新卒さんの緊張感に溢れた手つきが何とも初々しかった。かなり短くしたので次回は10月頭。早いもので今年の散髪もあと2回になった。
終わってBINGO BONGOを聴きながら電車に乗って神保町へ行く。先日の旅行で食べられなかった京都にある第一旭ラーメンの支店があるので食べに行く。本店では1時間並ぶのが当たり前だけど、昼時にもかかわらず並ばずに入店出来た。ここでは"特製ラーメン"一択。しばらくして現れたのは本店と全く同じ見た目で感動する。スープが少しだけあっさりめに感じたけれど、やはりこの味はいつだって美味しい。
食べ終わって日傘を差しながら神保町から御茶ノ水駅までの緩やかな坂道を登る。
帰宅して少し昼寝。
起きてから高橋幸宏「心に訊く音楽、心に効く音楽」を読む。今から10年ほど前に刊行された幸宏さんが語る音楽とファッションについての新書。思わず一気に読み終える。もう幸宏さんはいないけれど、こんな風に作品に触れるたび心を程よく揺さぶってくれるのはこれからも変わらない。
夜、YMO「コンプリート・ハラー」DVDを見る。神保町に行ったのは取り置きしていたこのDVDを引き取りに行くためだった。
1999年の発売当時、細野さん監修のベスト盤と一緒に発売されたので公式盤だと思っていたけれど実はメンバー非公認のまま勝手に出された作品だそう。しかも東芝EMI製作のはずなのに盤の作りがかなり粗悪でいつのまにか記録面が剥がれ落ちてレーベル面のみになっているものもあるとか。
自分が買ったものもディスクの接着がいまいち。ちゃんと管理しないとすぐダメになりそう。内容は素晴らしいのだけど。
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