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映画観てきた『響けユーフォニアム』『RRR』『マイ・エレメント』

(蛙・ω・)<1日映画館に缶詰めしてきた。

1日で4回。3作。気になっていた作品と大好きな京都アニメーションの作品をリピートしてきました。
で、その感想をと思ったりしてましたが、実際観てみていちばん思ったのが、


(蛙・ω・)<インド映画オモロすぎるだろ!!!


って事。


❑RRR


数年前から色々話題になってたので、気になってはいました。
『バーフバリ』とかです。
まだ観たことないのでわからないのですが、今回『RRR』を観てみて、もし同じ様な雰囲気/勢いがあるのだとしたら、

(蛙・ω・)<こんなのみんなインド映画好きになっちゃうでしょ

と思いますね。
虫圭は普段、実写作品はあまり観ないので、ハリウッド作品とかのメジャー作品ですら観ないのですが、本当に個人的な意見で言うのなら、おそらく、今のインド映画はハリウッド作品よりも面白い
と思います。
莫大な制作費あり得ないほど美しいCGを駆使した作品よりも、勢いと情熱と独自の倫理観で撮られたインド映画の方が面白い。
と感じたのです。
倫理観や宗教観が異なるから、でしょう、近年の実写映画では見かけないグロめの描写はあったものの(武器による流血や野生動物による捕食など)ホラー/スプラッタ映画ほどではないので全然眉をひそめず観ることができました。

(蛙・ω・)<何より、脚本が良かった。


RRRアールアールアール
そもそもすごい分かりやすいストーリーなんですよね。
冒頭の数分で、どんな話なのか分かるようにできています。
1920年、イギリスの植民地時代のインドの設定です。
植民地を支配するイギリス軍総督の婦人が、現地住民の女の子を金で強引に買い取り、それを主人公である兄:ビームが取り返しに行く、という所から始まります。
また、同時にインド人であり現地警察としてイギリス軍に従順なもう一人の主人公であるラーマが、イギリス軍に牙を剥くビームを打ち取りに潜入捜査する。
しかし、二人はお互いの素性を知らないまま出会い、無二の親友として互いに足りないところを補い合い、堅い信頼関係を築き上げていく。
といった感じ。

イギリス軍は徹底的に悪者として描かれているので英国の人が観たらどんな感想を抱くのかちょっと気になりますがそれは置いといて。

シンプルな勧善懲悪のストーリーの中で、主人公二人の関係性と、「なぜラーマはインド人でありながら敵国であるイギリスに従順なのか?」が次第に明らかになっていく、『背景バックグラウンド』の描き方が素晴らしい。
加えてインドならではの『宗教観』がストーリーに組み込まれているのも熱いところです。宗教観というより『神話的要素』でしょうか。
シヴァ神』や『ラーマーヤナ(インドラの矢も含む)』など、日本人でもどこかで聞いたことのある単語がちょこちょこ出てきます。

ちなみにインドラの矢/ラーマーヤナはジブリ作品『天空の城ラピュタ』を観たことのある人なら聞いたことがありますね。
ラピュタから放たれる謎エネルギー砲(ラピュタの雷)のアレです。

そして、インド映画と言えばみなさんのイメージにあるようにダンスです。
『RRR』でも漏れなくナートゥと呼ばれるダンスが披露されています。

このダンスシーンだけ先に観たことがあったので、
(蛙・ω・)<どんなシーンだコレは??
と思っていたのですが、実際に観たらこのシーン、この映画にとってかなり熱い重要なシーンでした。
ダンスシーン単体で観るより、ストーリーの中で観る方が圧倒的に強い意味を持つという、映画にとって重要な舞台装置となっているナートゥダンス。絶対に映画館で観たほうが良い。

ちなみに虫圭は日本語吹き替え版を観ました。
というより日本語吹き替え版でなかったなら、観ていなかったでしょう。

吹き替え版の主人公二人を演じていたのが、杉田智和と日野聡の二人(敬称略)だったから観た、と言っても過言ではありません。

杉田智和の代表作はキョンとか銀さんとか。

日野聡の代表作はアインズ様とか煉獄さん。

そもそも『RRR』の吹き替え版があること自体、映画館に行く直前の予約の瞬間まで知らなかったのですが、気になっていた映画に、大好きな声優が声を当てている。しかも相当面白いらしい。
ならば観るしかない。
という流れでしたが、さすがの名演でした。

映画評論もしてる岡田斗司夫も95点をつけるほどの面白さだったので、まだ観てない人はぜひ観てほしい、体感してほしい作品でした。

3時間ありますが、その3時間ずっと面白いので大丈夫です。


❑マイ・エレメント

続いて『マイ・エレメント』

正直、

(蛙・ω・)<言いたいことは解る。けどイマドキ過ぎて俺にはキツい


という感じ。
公式のPVを観てもわかる通り、映像美は物凄い。
金をかけたCGであることは解る。
途轍も無い映像クオリティです。

しかし、キャラクターが薄い

主人公2人が若者だから仕方ない。
子供も観れるPIXAR作品だから仕方ない。

みたいな事も要因かもしれませんし、私の読解力が足りないだけかもしれませんが、

(蛙・ω・)<イマドキのSNSでよく見る下らないレスバを見てる気分で正直、不快


という感想からスタートしました。
ファーストインプレッションが最悪だった。
というのが最大の原因かもしれません。
ボーイ・ミーツ・ガール作品としては分かりやすいし、お互いにとって大事なものを受け入れていくという姿は素敵だと思うのですが、

やっぱり、キャラクターが薄っぺらいんだよなぁ……。

いちばん掘り下げられるキャラクターが主人公のお父さんだけ、ってのが、もう。
その話あり気の主人公の葛藤、という所は重要なポイントですが、

(蛙・ω・)<いや、その性格の主人公なら、ココに至るまでに親子喧嘩を死ぬほどしとるやろ。本当に大事な言いたい事があるなら喧嘩別れになるくらいのバトルしとるやろ!!

と思ったりしました。
加えて、

「突然降って湧いた関心事」が「抱え切れない他人の夢」と向き合う理由なのか?

とも。
小さな頃からずっとそれをやってみたくて、遂に掴んだ夢への挑戦権。
だから他人と、家庭のしがらみと戦う。
みたいな理由付けなら重さが釣り合うと思うのですが、
自覚していなかったけれど、ずっと心は拒絶反応を示していた。
そこに「生まれて始めてやってみたい事ができたけど、やっぱり今の状況から逃げ出すことは出来ない」
って、ちょっと陰鬱じゃないか?
観る人によっては鬱になるけど大丈夫そ?
的な感想です。

あと、お前も付いて行くんかい!!!

って最後に思った。
お前はお前で今の仕事最後までやれや!!
コネに甘えんな!!(コネに甘えること自体は別に悪くない)

こっちの主人公のこの薄っぺらさが一番キツかったかな。

これは私の日本人的思考のせいなのかもしれない。
最後まで責任持ってやらないやつは悪、的な思考。

そう考えると、単純に私の性質と合わなかった映画なのかも。
何度も言うけど、映像は本当に素晴らしくて、この日観た作品で1番良かった。さすがPIXAR
それは強く推しておきたい。

❑響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト

トリは『響けユーフォニアム』

この日だけで2回。通算3回観たことになります。

この作品、京都アニメーションの作品ということを度外視してもめちゃくちゃ好きな作品で、スピンオフ作品の『リズと青い鳥』は私が最も好きなアニメーションです。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』よりも好きなアニメです。

で、今回の特別編アンサンブルコンテストですが、個人的評価は星5つで言う所の★★★★☆
星4つ。

相変わらずの完成度の高さ、作画の素晴らしさ、音楽の良さ、声優の演技、良いトコしかありませんでした。

ただ、物足りない

感動が。

アニメ3期(2024春)に繋がる1話、という位置付けの今作なので、圧倒的にそれは正しい。
物足りないからこそ、次を観たくなる。
それはそうなのですが、
虫圭は、「ドキッとする様な刺さる痛さ」「終わらないで と願う様な切なさ」「涙が止まらなくなるような音楽の素晴らしさ」

それらを期待していたので、

(蛙・ω・)<めちゃくちゃ良い作品なんだけれど……メインディッシュのないコース料理を食べたみたいだ……

と思いました。
サラッと観終わっちゃったけど、「響け!」はドコ……? ココ……?
というふう。

これは観る側の私が期待値を上げすぎてるトコもあるので、作品が悪いワケでは決してない事も明記しておきます。
演出も本当に良かったしね。

自らのコンプレックスを乗り越えた後のつばめちゃんが、マリンバを体育館に運んで行くシーン。

渡り廊下にある段差で、
久美子と二人でマリンバを降ろして、また持ち上げて、谷を乗り越えていく。

そこで
つばめ「私下手でコンクールに出れないのが当たり前って思ってたけど。私もコンクールに出たいって思っても良いのかな?」
久美子「だめなんて言う人いないよ」

という成長したつばめからの投げかけと、部員からの信頼を得た、部長としての久美子の成長と活躍を描いた演出は本当に良かった。

アンサンブルコンテスト出場チーム編成、という形で、3期に登場する部員全員を名前とポジション付きで紹介する(50名以上)
というキャラクター紹介も稀に見る手法で上手だなぁと思いました。

石原立也監督は50名以上の部員の名前を最低3回以上書くという作業でゲシュタルト崩壊したそうですし(初週舞台挨拶での話)

褒める所しかない作品なだけに、虫圭個人が感じた「物足りなさ」を覚えた観客はいたのではないでしょうか。

まあ、第3期の0話という視点では120点の特別編だと思います。
臨界点突破の5兆点ではないのかな?
という感じ。

あと、今回新たに気になって楽しみなのは、新一年生の北田畝ちゃんの声優は誰になるのだろう。ということ。

ビジュアルが好きなキャラなので、声と、活躍が観れるのか、気になる。
しかもパーカッションでマリンバ担当なんですよね。今回成長したつばめちゃん(2年生)と同じポジションなワケで。

(蛙・ω・)<コンクールどうなるの〜???

的なのも楽しみの1つ。

3期も絶対面白い事は間違いないので、どんなふうに盛り上がるのか、また楽しみですね。

PS.
公開初週が仕事で忙しく、特典小説が1冊しか手に入らなかったのが悲しいです。(奏/夏紀 を入手しました)
なお公開と同時発売のBlu-rayは相方に依頼して押さえました。

(蛙・ω・)<特典小説のくみれい版は欲しいな〜



という感じで。
久しぶりに丸一日映画館に滞在するという日を満喫しました(劇場版ヴァイオレット以来)。
映画館という特別な空間が好きなので、
上映を待つ間のシンとした空気も、
劇中のドキドキも、
余韻に浸って作品を思い出しながらホッとする一時も

やはり好きです。
また次の作品をシアターで満喫したいです。


最近映画館に行ってない方は、ぜひまた映画館に行って特別な時間を体験してくださいませ。

それではまた。

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