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#539 ちょっと一捻りした「金継ぎ」

私のコレクション、というお題を見つけて、そういえばこんなのあったな、と思ったので、メモ。

1、「金継ぎ」って?

そもそも、金継ぎと聞いて、「あぁ、あれね」という方のほうが少ないかもしれません。

で、個人的に昔から画材なのでお世話になっている馴染みのある世界堂さんのHPから。

陶磁器の割れや欠けを漆によって接着し、その上を金粉で装飾して仕上げる伝統的な修復技法です。
その歴史は、蒔絵などの漆を使う工芸技術と、修理した器のありのままを受け入れる茶の湯文化が花開いた室町時代までさかのぼるそう。


これをみると、あぁ、という感じでしょうか。

それにしても検索してみて驚いたのですが、最近話題なんですか??(金継ぎキットを売るサイトなので当然ということになる、というのを差し引いても、教室なんかがあるようでびっくりしました)

たしかに「もったいない」からこうした再生、リビルド、というのは流行りなのかもしれません。


2、私のコレクション

で、今回、私のコレクション、というお題で思い出したのが、いくつかある私のお茶碗のコレクション(そうです。あのお抹茶にお湯入れて茶せんでシャカシャカとやる時に使う器です)で最も気に入っているもの。

ちょっと珍しい色合いです。形もお茶点てやすくて気に入っているのですが、この茶碗だけの特徴があります。なんだかお分かりになりますか?

そうです。金継ぎが施されているのです(って、最初に金継ぎと言っているので分かりますね)。

継がれているところを裏からみたのがこちら。

縦にひび割れを金継ぎしているのがわかるかと思います。
ただ、一捻りしてあるのです。
どういうことかと言いますと、こちら。

先ほどの部分を内側から見たところなのですが、いかがでしょう?
ひび割れを埋めるだけでなく、そこに葉の模様を追加してあるのです。

元々気に入って使っていたのをヒビが入ってしまい、しまっていたものを、お茶の先輩でもある妻が知り合いの茶道具屋さんに相談してそこからまた知り合いの継ぎをお仕事にされている方に依頼して、、、ということで、こんな素敵になって戻ってきました。全部内緒だったのでほんとにびっくりしました。

そんなに高いお茶碗ではなかったのですが(下手したら継ぎをお願いした代金の方が高いかも。。)、今では一番のお気に入りです。

伝来しているお茶道具にもこうした色々な歴史があるんでしょうね。


3、まとめ

いかがでしたでしょうか?

私のコレクション、というお題で、金継ぎされたお茶碗を思い出しました、という話でした。

実はコロナもあってお茶もしばらくやってなかったのですが、今回の「私のコレクション」というお題でまた引っ張り出してみました。久しぶりにお茶、点ててみようと思います。

コレクション、と言われると何かを集める、ということですが、他の人から見たら、何の価値があるのか?というものであっても、その人にとっては一つ一つに思い出、思い入れがあるのではないでしょうか?

大事にしていきたいものです。


例によって個人的なお話でしたが、どこか参考になるところがあれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


#私のコレクション

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