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「心療内科通ってます」って言えた相手・言えなかった相手

幸いなことに、いまは外出できている(コロナ云々・自粛云々はとりあえず置いといて)。
ひとり暮らしで鬱っぽくなって、心療内科に通院するまでは、家の玄関のドアを開けるのさえ一苦労だったから、それに比べればとてもいい。なんならその頃の影響もあって、家にいるのが苦手になったのもあるし。
そんな割と調子のいいときに、忘れないために振り返っておこう。

* * *


1.言えた相手

1.1.チューターの先生

まずは大学のチューターの教授。成績が目に見えて下がって、下がるところまで下がっていたので、それを心配してくれていた、優しい先生。ものをズバズバ言うタイプではなく、穏やかに言葉を絞り出すタイプ。優しく丁寧な授業をするので、授業の進度はかなり遅いほうで、それが災いして、「授業はつまんないけど、プリント詳しく書いてあるから、出席だけちゃんとしてプリントもらって帰ろう」という学生もいた。(ちなみに欠席しても、プリントは翌週にちゃんとくれた)
その先生の授業だけでなくほとんどの授業を高頻度で欠席していたので、成績はボロボロだったけど。

1.2.友達数名

直接言ったのは、確か5人。同じ大学同じ学科に当時通ってた。
1人目A君は、成績もいい、馬が合う奴で、一緒に海外旅行に行ったこともある。
2人目B君は、おしゃれ好きな奴。でも人と話すときモジモジしちゃう(特に異性と話すとき)シャイな奴。
A君とB君には、A君の家でだべってるときに超ポップな感じで、「昨日さ、心療内科行ってきてさ、軽い抗うつ剤と睡眠薬処方されたさwww」ってできるだけ軽く言った。A君とB君、「マジかww」って言って笑ってました。ボクの読みが当たって、笑ってくれました。心配されるより気が楽でよかったです。
3人目C君は、A君と成績を競うくらいの秀才。でもA君がお喋り好きで外向的なのに対して、C君は熟慮断行タイプで、かつ、いじられタイプ。
4人目D君は、無駄に女性のタイプが合う奴。ネガティブだけど(だから)ゆる〜く頑張るタイプ。
C君とD君は、偶然3人でばったり会ってノリで行った居酒屋で言った。「いやぁ、マジ大変だよなぁ笑」って三者三様に愚痴ってるときに「実はよ、オレもあかんくて心療内科行ってみたさ。そしたら薬処方されたさw」って、これも軽い感じで言った。薬の現物を偶然持ってたので「これ見てみ」とも言ってみて。笑って「お前、大丈夫かよww」って背中叩いてくれました笑
5人目E君は、同じサークルだった奴。みんなにいじられるけど信用できる当時の部長。A君〜D君は1回目に心療内科に行った日から3日以内に言ったけど、E君は2回目に行った後、そのまま大学に行ったときにばったり会った。その場の流れで昼食を食べに行って、食事が運ばれてくるのを待ってるときに「えーーっ、実はですねぇ……」ってあえて大ごとのように切り出して、その日処方された薬を見せた。A君〜D君同様、爆笑してくれました。

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1.3.その後

この後、A君〜D君のうち誰かといてその時に居合わせた別の友達や知り合い、チューターの先生が伝えてくれたこういうことに理解のある別の先生、E君とサークルにいるときの別のサークル仲間、などなど…想定の範囲内で2次的に知っている人が20人弱(予想)になりました。あと、小学校の頃の信用できる友人F君にもLINEで言いました(いつだったかは不鮮明…)
また、その約1年後に高校のクラスメイトで集まったときも、さらっと「薬飲んでたんだぁ」って言いました。


ちなみに親には、どうも勉強が立ち行かなくなって休学しようと決断してから言いました。(A君〜E君に言った約8ヶ月後です。)

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2.言えなかった相手

2.1.主なストレスの原因だったG君、H君

言えるわけがなかった笑
気力がなくて頑張って家を出るのがやっとだったけど、それを脱力系というキャラで乗り切ってた。

G君は一緒にいて疲れるタイプ。聞こえるようにイヤミを言うんだけど、聞こえてもいいと思って言ってるのか、聞こえる声量である自覚がないのかわからなくて。芸能人や政治家の悪口を言うんだけど、ボクは(いやぁ、これファンや支持者ここにいたら大変なことになるぞ…?そういうリスク考えられないのかな…)って思って気疲れしてしまっていた。

H君は、初見・第一印象は真面目な好青年なんだけど、のちのち世間とのズレやヤバさが露呈してくるタイプ。H君嫌いと裏で(表でも)言う人も多数。
ボクは基本、ズレって結構許容する派だと自分で思ってるし、一対一の人間関係には、合う合わないが出てくるのが普通だと思ってるんだけど、大変でした笑。個人的にムカついてたのは、ズレたことを“自分が普通だ”という態度で、ボクのことを「それは違う」って上から説教してきたこと。まぁボクがズレてるのは否定できないけど、自覚あるズレを自覚ないズレを持つ人になじられると辛いものだと悟った。


2.2.バイト先の人

単に心配かけるから。なんで心療内科通うまでに至ったかの明確な原因がわからない(複合的要因なのは確かだけど)ので明確な説明ができない。バイト先には主婦やフリーターなどがいたけど、同じ説明で10数名を納得させることはできそうになかったし、10数名に個別に対応するのも大変だろうなという推測のもと、話しませんでした。バイトに疲れもきっと原因の一つなんだろうと思うのもあったので。

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言えなかった相手はまだまだいますが(言えた相手以外は、言えなかった相手なので)省略。


3.振り返ってみると…


これはあくまで“ボク”はですが、マジの心配をされるより、笑い飛ばしてくれたほうが気が楽でした。いじられキャラ(ボケ担当)ってのもありましたし。きっといまもそうです。気を遣われるのも面倒だし申し訳ないし。逆に、鬱なんて誰にでもなりうるんだから、っていうスタンスなので、それを示したかったのもありました。だから軽い感じで言いました。

ここまで振り返って書いて、当時のボクはきっと、通院をカミングアウトしても変わらない態度で接し続けてくれそうな人にカミングアウトしてた気がします。ボクは心配されるのが今でも苦手なので(心配されるのも負担になるので)、ある意味でそれ以上の負担を自分にかけるのを無意識に避けていたのかもしれません。

この記事は誰かに向けて書いたわけではなので、オチとかはないですが、
あえて締めの言葉を言うなら、誰かがボクにこの手のことをカミングアウトしてきてくれることがあっても、変わらない態度で接することができるような人間でありたいです。(たよりになるかはわかんないけど 笑)



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