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取締役要件にESGを掲げる企業(2):DTE Energy

スキルマトリックス先進企業第2回はデトロイトを本拠地とするDTE Energyです。前回のAESと同様電力会社ですが、少なくとも2点においてAESより先進的に取り組んでいると言えます。

1.環境面のみならず幅広いESG要因を取締役要件としている

AESが言及していたESG要因はどの企業も言及する「コーポレートガバナンス」を除けば、「環境・サステナビリティ」だけでした。一方、DTEは「環境・サステナビリティ」はもちろんのこと、「従業員とのエンゲージメント、労働安全、人材育成」、「顧客サービス・満足」、「倫理・コンプライアンス」とより多くの項目を明示しています。

2.スキルマトリックスにおいて各取締役のスキルの専門性スコアを示している

通常スキルマトリックスにおいてはそれぞれの取締役が持つスキルに●や×を付け、スキルの保有状況を示します。実際DTEが2016年に初めて公表したスキルマトリックスにおいては取締役の保有スキルに×を付ける形式でした。しかし以下の2018年版ではその専門性に0~3のスコア付けがされています。3が最も専門性が高く、反対に0は限定的な知識しか持ち合わせていないことを表しています。先述の「環境・サステナビリティ」以外の3スキルにおいて取締役会全体の平均スコアは2.6もしくは2.7であり、取締役要件の中でも重視していることを示しています。

© DTE Energy Company

このスコア付けは他の企業には見られない特徴で、DTEのスキルマトリックスの独自性を際立たせています。

https://comemo.io/entries/8762

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