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選択的夫婦別姓の必然・・・ほっといてよ!

コラム452:選択的夫婦別姓の必然・・・ほっといてよ!

 選択的夫婦別姓に大賛成である。というか、それくらい実現しないと、人権問題だと思う。他の、性自認の多様性の公的支援や、国籍の選択(二重国籍の認可)などの点でも、日本は世界的に見て、圧倒的な後進国である。名前くらい、きちんと法的に守ってほしい。

 「名前くらい」と、書いてはみたが、田中克彦氏の『名前と政治』(だったか)によるように、個々の名前を尊重することは、国家としての人権擁護、個人の尊重の問題である。苗字とファースト・ネームがある、ということすら、名前の多様性を認めていない、という考え方もあるそう。つまり、ファミリー・ネームのない文化も多かったとのこと。名前のシステムや、特定の文化の名前を押し付けることは、政治的抑圧である。

 私自身は、前職で「通称使用」をしていたことがある。旧姓で仕事をしていた。改姓したら、仕事の連続性が失われる。もう20年近く前のことなので、それさえ「前例がない」、「申請書を出せ」、「旧姓の証拠(戸籍・パスポート)を出せ」などと、大変にハードルが高かった。特別にお願いして許可してもらう、という形であった。

 仕事上は認められても、社会で、反対の意見に合うこともあった。「なぜ」通称使用か、しつこく聞かれることも多い。美容師さんが毎回、苗字について異を唱えるので、美容院を変えたことすらあった。うるさい。ほっといてほしい。

 ただ前例を踏襲することが、他人の人権を踏みにじる場合がある。他の面でも気をつけたい、と思う。

以上

クララ

2023年5月4日

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