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【取締役インタビュー】クランドを日本最大のオンライン酒屋に。乗り越えてきた壁と、これからのクランド

こんにちは。KURAND公式note編集部です。

KURANDの会社の様子を知ってもらいたく、KURANDで働くメンバーを紹介します。今回は取締役の河端さんのインタビュー記事です。

ーKURANDに入社するまでの、河端さんのキャリアについて教えてください。

2011年に明治大学を卒業後、金融機関に入社しました。中小企業を中心に融資業務に携わったことで、ビジネスの基礎である、事業計画や財務諸表、キャッシュフロー管理の理解、資金調達により設備投資を実施してからの投資回収や収益性の向上など、多くのことを学ぶことができました。また、数多くの経営者の方から直接、事業の楽しさや厳しさを教えてもらうことで、事業運営に対する関心も高まりました。

金融機関は、3年間勤務した後に退職しました。すぐに転職をするのではなく、学生時代によく海外に行ってたこともあり、20代のうちに世界中を回ってみたいという気持ちが強くなったので、バックパッカーとして世界一周の旅に出ました。約1年半で40カ国以上回ってみて、国や地域ごとの様々な人、カルチャー、自然などに肌で触れたことで多様性が育まれたことは一番良かったことでしたね。

世界一周の旅で訪れたアルゼンチン

ーKURANDで入社してからの役割を教えてください。

2015年6月に世界一周から帰国し、KURAND(旧リカー・イノベーション)に入社しました。入社前、学生時代の友人だった代表の荻原と再会し、KURANDの未来について話を聞いたことや、世界中を旅していたときに、人種やカルチャー、言語が違っても「お酒」があるとコミュニケーションって円滑に取れるんだと経験したことなど、お酒の可能性に惹かれ事業としてチャレンジしてみたいと思った大きなきっかけでした。

入社してからは、前職の金融機関の経験から、財務や会計を中心に、採用、人事、法務など経営管理部門全般を担当していました。酒類免許の特性上、KURANDは親会社と2社で役割を分けているのですが、入社して数年は親会社の事業である業務用酒類販売の変革期であったため、事業のスクラップアンドビルドを行いました。また、KURANDの新規事業投資など金融機関から資金調達を主導し、累計10億以上のファイナンスを実行できたことは大きな経験となりました。

事業のスクラップアンドビルド、新規事業の投資が起動に乗ったタイミングで、経営管理部門はメンバーに任せ、グループ全体の収益力向上を目標に店舗事業の責任者となりました。「KURAND SAKE MARKET(現:SAKE MARKET)」といった酒類飲み比べ店舗を都内中心に約15店舗展開、さらに事業拡大のためにM&Aを4回、事業提携を2回実行し、グループ合計で約30店舗の展開を進めました。この時期は、毎月のように出店していたので、採用活動や物件開発、投資回収計画、各メーカーとの交渉、自社でM&A対象候補企業のデューデリジェンス、グループの一員となった会社のPMI(M&A後の統合プロセスで、経営統合、業務統合、意識統合)など、毎日が目まぐるしく変化してました。

小さな会社で早い店舗展開を実現するには、1店舗あたりの出店費用をできるだけ抑えること、そして投資回収スピードを早めることが重要でした。当時の店舗事業のビジネスモデルは、料理持ち込み業態にして、デジタルマーケティングで集客を行うことで、ビルの空中階への出店が可能になり初期投資と固定費を抑える。セルフスタイルにすることで人件費も調整する。これらにより1店舗あたり投資回収期間を最大10ヶ月にすることで、店舗展開を行っていました。

店舗事業を拡大することで、酒蔵との取引も増えたことで、自社商品数も約20商品ほどになりました。2017年頃から、代表が創業当初から目指していた「自社商品を販売するEC事業(D2C事業)」を本格的に立ち上げ、店舗事業とともに事業責任者となりました。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、全社一丸となり店舗事業からEC事業へと一気に舵を切りました。

新店舗のオープニングレセプションにて

ー現在はどのような業務をされているのでしょうか。

2018年からは取締役として、経営戦略や事業計画、投資戦略や採用など幅広い戦略を代表の荻原と一緒に考えながら、会社の事業責任者として、各チームのリーダー、メンバーとともに月次目標、日次目標達成のため、商品、企画、マーケティング、システム、オペレーション、クリエイティブなどを幅広く見ています。

クランドは製造小売事業です。「自分たちで商品を企画して自分たちで販売する」商売であり、毎日の商売の積み重ねが未来をつくります。ビジネスモデルはシンプルで、お客さまにサイトに訪れてもらい、商品を買ってもらうものですが、そもそもサイトに訪れてもらうために集客施策を行わないといけませんし、本当に良い商品でないと買ってもらえません。メーカーとしての機能もあり、小売店としての役割もある、まさに総合格闘技のような事業です。そのため、業務を部分的に見るのではなく、全体視点で見る必要があるので、取締役として全体をカバーしています。

そしてもっとも重要なことは、経営側で戦略を作って終わりではなく、メンバーとともに実行し、改善することだと思っています。大枠の戦略の方向性が正しいかどうか、速いスピードで試し振り返る、戦略という中期の軸と実行・改善という月次や日次での軸、この両方の軸を動かしていくことが私の役割です。

ーこれまでの業務を振り返って、特に苦労したことや挫折した経験はありますか?また、それをどうやって乗り越えられてきたのでしょうか。

振り返るといつも苦労だらけでしたが、特に苦労したことを2つ紹介します。

1つ目は、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、当時約30店あった店舗事業の運営が完全にできなくなってしまったことです。弊社の店舗は酒類のみ取り扱う飲み比べ業態だったので、ランチ営業もデリバリー展開もできず、運営が困難になりました。そのため、当時店舗で勤務してくれていたメンバーには、不安な思いをさせてしまいました。国全体で先行きが不透明な期間が続き、金融機関への交渉もハードだった記憶があります。このときまでは店舗事業とEC事業の両立を考えて自分のリソースを割り振ってましたが、EC事業を伸ばさなければ会社が存続できなくなる可能性があること、そして当時アルバイト含めて200名以上のメンバーの業務がなくなってしまうと強い危機感を持ち、EC事業で必ず成功させるという強い気持ちになりました。

2020年4月からゴールデンウィークにかけて、正社員メンバーにはリモート勤務や配置転換、アルバイトメンバーには数ヶ月の給与を保証した上で休業してもらい、その間に代表の荻原と朝から晩までEC事業の成長について議論し続けました。そして2020年5月に、当時約30店あった店舗事業を5店舗まで縮小する意思決定をしました。当時の5月の段階ではまだ国からもらえる補助金も確約がなく、会社としては億単位の損失が確定する意思決定でしたが、早期にEC事業に全社的にシフトすることが、メンバーの雇用を安定することができ、会社を成長させる確率が高いと判断しました。

また、メンバーの協力もとても大きかったと思っています。店舗事業からEC事業に大きくシフトする際、メンバーからネガティブな意見は一切なく、みんながそれぞれの役割を100%の力で取り組んでくれたからこそ、コロナ禍を乗り越えられ、成長できたと思っています。結果として、当時の店舗事業よりEC事業を大きく伸ばすことができました。

現在は関連会社で新宿と秋葉原で運営

2つ目は、2022年3月に「まん延防止等重点措置」が解除され、世の中がコロナ禍以前の動きに戻ってきたことによる、EC事業の成長の鈍化が起こったことです。今までは家で過ごす時間が多かったことにより室内消費の増加からEC需要が高まりましたが、コロナ禍後は人々は外消費を選択されることとなります。サービスを一から見直さないと、お客さまに必要とされなくなるかもしれないと強い危機感を持ちましたね。

これをきっかけに「より魅力的な商品の開発」、「何度も訪問したくなり、思わず買いたくなるオンラインストア」「ビジョンに基づいたブランドのリニューアル」の3つを軸に全メンバーで考え抜き、アクションの実行をしたことにより、この年の年末は過去最高の売上を作ることができました。リブランディングは外部パートナーとともに、約1年かけて実行してきました。ブランドリニューアル後の売上は、月平均で130%以上向上しています。

全社総会での今期予算と方針発表

ーKURANDという会社の魅力はどんなところだと思われますか。

1つ目は、ミッション・ビジョンが壮大なこと。日本国内では人口減少で市場が小さくなったと言っても、お酒の市場は4兆円規模あります。そのなかで日本最大のお酒のEC事業を目指すのは、とても大きな目標です。また、日本酒や焼酎をはじめ日本で造ったお酒の輸出量は年々右肩上がりとなっていることから、お酒というプロダクトは国を超えての需要がある、インバウンドの増加で海外の方に日本で飲んで貰える機会が増える。グローバルで戦える商材であることは無限大の可能性がある、ということ魅力的だと思っています。それに自分自身もお酒が好きなことも、壮大なミッション・ビジョンに取り組む原動力になってます。

2つ目は、バリューを体現する良いメンバーばかりなこと。どんなことを成し遂げるかと同じくらい大切なのが、どんな人と一緒に成し遂げるかだと思ってます。メンバー全員がバリューに掲げている「お客さまのために」「挑戦」「チームクランド」「正しさ」を体現し続けているからこそ壮大なミッション・ビジョンを成し遂げると思っているので、事業と組織の両輪がしっかりとあることが一番の魅力だと思います。本当に「いい人」が集まってる良いチームだと思います。

キックオフを兼ねた全社総会後の懇親会

ーKURANDで今後叶えたいこと、今後こういう風にKURANDを発展させていきたいと考えていることなどを教えていただけますか?

まずは、KURANDの中期ビジョンに掲げている「クラフト酒の世界をひらく、日本一にぎわい、愛されるオンライン酒屋。」の達成にフォーカスしています。日本最大のオンライン酒屋になり、日本国内のお客さまから「ネットでお酒買うならクランド」「クラフト酒を買うならクランド」といった、お酒を買うときに最初に思い浮かんでもらえるサービスを作っていきたいと思っています。クランドが成長することによって、取引している酒蔵や農家、それぞれの地域や人に対して良い影響を与えられるように発展させていきたいと考えています。

次に、日本最大のオンライン酒屋から、日本を代表するお酒の銘柄を次々に生み出し続けていきます。クランドは全ての酒類を取り扱っていますので、例えば日本酒やクラフトビールや焼酎など、お酒のジャンルごと代表するようなお酒の銘柄を育てていきたいですね。お客さまと直接繋がることができるオンラインの製造小売事業だからこそ、実現できると思ってます。「このお酒の銘柄もクランドだったんだ」と思ってもらえるよう、商品単体ブランドも強化していきます。

そして近い将来、グローバル展開も必ず行います。私たちは最初からグローバル展開を見据えて、クランドの事業モデルを構築しています。2022年に一度、中国へ進出しましたが、コロナ禍で先行きが見えず、一度撤退した背景もあります。一時撤退はしましたが、中国最大の越境ECプラットフォーム「天猫国際」でKURANDの熟成梅酒が一番売れた実績も作ることができ、強い手応えを感じました。クランドを必ずグローバル事業にしていきます。

2022年の中国事業。コロナ禍の影響もあり撤退しています

ー会社の経営にまわることは、苦難も多いと思います。日々の仕事のモチベーションの源泉を教えてください。

壮大なミッションを達成できたら楽しいという気持ちが一番の源泉です。自分自身が訪れたことのある国や地域、場所で、クランドの商品を楽しんでもらえている未来を考えるととてもワクワクします。

また「常に現状に満足しないこと」は心がけています。ミッション達成には、長い道のりになりますが、より良く、より早く次のステップに行くために何が不足しているかを考え、差分のある現実と理想のギャップもまたモチベーションの源泉だと思っています。

ー最後に、取締役として大事にしていることを教えてください。

大切にしていることは、良いチームを作っていくことです。私たちのミッション・ビジョンは壮大なので、ひとりでは決して実現できません。ひとりでできることは限られているので、良い組織を作っていくことが、サービスの成長、メンバーひとりひとりの成長になり、お客さまのためになると考えています。また、メンバーが中長期で働けるような環境づくりにも注力していくために、制度設計も常にアップデートしています。

もう一点は、自分自身を変化させていくことです。今までの成功にすがることなく、全く新しいことをしないと事業の非連続な成長はありません。自分自身が率先して変化を起こしていくことが、組織全体に伝播していくと思いますので、非連続の成長角度を高めていきたいと思っています。

全社総会での集合写真

ーKURANDに興味を持っていただいてる方に一言お願いします!

最後まで読んでいただきありがとうございます。お酒×ECのマーケットはこれからもっと成長していきます。その中でどのサービスよりも早くアクションし、失敗を繰り返しながら「早い成長」をしていきます。KURANDのミッション・ビジョン・バリューに興味を持った方ぜひ一度お話をしましょう!

We are hiring!

以上、取締役のインタビューでした。KURANDでは「お酒の新しい価値をつくり、世界中のあらゆる人々の人生に、楽しさ、豊かさ、幸せを届ける。」のミッションのために、新しいメンバーを募集しています。「KURAND Recruit Book」もご覧ください。

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