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【クラファン開始まであと6日】薬はじめてガイドの製作を振り返る①

こんにちは、中の人1号の仲田です。
「発達障害の薬はじめてガイド」プロジェクトでは、このたび、印刷費と活動継続資金を集めるため、クラウドファンディングに挑戦することになりました。クラウドファンディング開始日は2022年9月12日(月)の予定です。期間は10月31日(月)まで。まだページは公開されていませんが(9月6日時点)、こちらのURLからの受付となります。

クラウドファンディング開始まであと6日となりました。noteやtwitter (@kuracilo)でのフォロー、拡散をどうぞよろしくお願いいたします。

薬はじめてガイドの製作を振り返る

せっかくの機会ですので、カウントダウン記事として、薬はじめてガイドの製作を振り返ってみたいと思います。

「発達障害の薬はじめてガイド」の原型となる資料を作ったのは、2021年1月のことでした。発達障害の当事者である同僚に、病院行こうと思ってるけど不安なんだ、という相談を受けたのです。
それまでも似たような相談を受けたことは何回かあったので、せっかくだからと発達障害の薬のことを簡単にパワーポイントでまとめて渡したのが「発達障害の薬はじめてガイド・プロトタイプ版」でした。

作ったその時は、その人と自分のための覚え書きというつもりでした。ところが、見ているうちにだんだんその資料に愛着がわいてしまったのです(笑)出来心で主治医の許斐先生(パンフレットの監修をしてくださった先生)に見せてみたところ、思いのほか反応が良かったので、調子に乗ったのがこのプロジェクトのはじまりでした。

原稿を書き始めた当時は、大学へ転職する直前で、難しい事務手続きの真っ最中でありました。書類作成の現実逃避として取り組んだ原稿は、みるみるうちに書き上がりました。人生ってそんなものですよね…。

なんで精神科にはチュートリアルがないの?

20歳で精神科への通院・継続的な服薬をはじめた当初から、なんで通院・服薬する本人に向けたチュートリアルがないのか疑問に思っていました。
精神障害者(※私の場合は、最初の診断は発達障害ではなかったため)へのいわゆる「患者教育」をする仕組みが必要だと、15年間ずっと考えていたものの、パンフレットを作ろうと思い立つまでは、実現できそうな良いアイデアは思いつかなかったのです。

私自身は、服薬開始当初はすでに大学で行動薬理学の基礎を一通り学んでいました。そのため、服薬ルールがなぜあるのか、なぜ守らなければならないのかを知っていました。また、自分にあった薬の種類を見つけ、最も良い効果の得られる用量に出会うためには試行錯誤が必要だと納得したうえで服薬をはじめました。私には薬剤過敏性があったため、少し時間はかかりましたが、服薬の調整自体は比較的スムーズだったと思います。

当時はSNSというものができたばかりでしたが、私も今の大学生と同じように、精神科に通院している人のコミュニティで、仲間の投稿を読んだりしていました。その中には、処方された薬を指示通りに飲まなかったことを報告する人や、自分の気持ちや困りごとを主治医にうまく伝えることができずに通院や服薬自体をやめてしまったという書き込みがたくさんあることに衝撃を受けました。医学・薬学や、神経科学を学んでいない人は、こんなに大切なことを学ぶ機会がないのか、というこの時のショックが、今の積極的な広報活動につながっているように思います。

「パンフレット」との出会い

患者教育用パンフレットという媒体との出会いは、リウマチ科の待合室です。気軽に誰でも手に取ることができ、無料で入手できる。手元に置いておけばお医者さんの説明だけでは分からなかった部分について、自分のペースで情報を手に入れることができる。これだ!!と思いました。

しかし、検索をしても精神科や心療内科に通う本人向けのパンフレットというものはほとんど見つからず、一人の当事者として悲しい気持ちになりました。(ちなみに、ちょうど私がパンフレットの初稿を書き終わったころに、武田薬品さんが「大人の発達障害ナビ」というサイトを公開していたようです。事前承諾が必要なのでリンクは貼れませんが、当事者のストーリーも掲載されており、とても素晴らしいサイトなのでぜひ検索してみてください。)

パンフレットを配り続けられる体制を作りたかった

パンフレットの配布体制や広報に関しては、作り始めた当初から考えていました。もともと、発達障害当事者の中にある、地域・経済的な格差、そして情報格差の問題を解決することに貢献したいという想いがあり、パンフレットはだれでも無料で手に入れられるようにしようと決めていました。また、通院や服薬に関する知識の必要性をあまり真剣に考えていない人や、漠然とした不安がありながらもどうしたらいいか分からない人のためのパンフレットを作りたいと思っていました。

いまの日本では、多くのプロジェクトが、期限付きで出資を受けます。そして新しく何かを始めるときは援助を受けやすいですが、たとえ良いものを作っても、続けることを援助してもらうのは難しいです。
私たちのパンフレットは、一度発行したら、印刷した冊子が手に入る状態を長く維持したい、と強く思っていました。だって、大人になって発達障害だと診断される人、大人になって服薬をはじめる人は、きっと当分いなくならないだろうから。

そのため、最初は「事務局」をお願いするつもりで瀬戸川さんに声をかけました。私の鬼気迫る執筆(現実逃避ともいう)を見ていた彼は快諾してくれ、パンフレットの内容自体も、私とは違う「家族」という立場の人の参加によって、少し変わっていったのでした。

<続く>

クラウドファンディング開始まであと6日!プロジェクトページはこちら。拡散よろしくお願いいたします!!

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