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欧米亜育ちのものの見方

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多様性や地政学、働き方について書いています。外交官の仕事、グローバルな視点、日本とは、について興味がある人、キャリアや生き方について考えている人はご笑覧ください。
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#女性の生き方

テロとの闘いの主戦場パキスタンでの外交官生活

テロとの闘いの主戦場パキスタンでの外交官生活

テロとの闘いの主戦場だった2000年代のパキスタンは、隣のアフガニスタンとセットで「アフパク」と呼ばれ、国際社会の注目の的でした。2008年のマリオットホテル爆破事件で始まり、2011年にウサマ・ビンラーディンが米国海軍特殊部隊に殺害されて終わる私のパキスタンでの日々の生活は、不条理や暴力が蔓延する混沌とした世の中で、自分のあり方を根本から問いかけるきっかけとなりました。国際政治と安全保障が専門の

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運転手バシールとアラフォー新米マダム

運転手バシールとアラフォー新米マダム

赴任先のパキスタンに到着すると家と共に住み込みの使用人を2人引き継いだ。優等生のような料理人のワジッドと、部下指導のイロハを教わることになる運転手のバシールだ。職場でも中間管理職としてのスタートを切るタイミングで、自宅で使用人を直接雇用していたことがどれだけ後々に役立ったかがあれから15年経った今なら分かる。今の自分だったら違う対応をしていたのだろうか。

住み込みで使用人を雇うということは、朝の

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【グローバルキャリア】アメリカの精神科医が日本人や日本をどう見ているか、から再認識した日本の良いところ

【グローバルキャリア】アメリカの精神科医が日本人や日本をどう見ているか、から再認識した日本の良いところ

日本の人は自分がどうしたい、とか自分がどう感じているかに向き合わないよね。それで我慢したり、苦しんでいて自殺率が高い世の中だったりするのをどうにかできないものかしら。日本人は自分の感情に向き合いもっと我儘(わがまま)になるべきだと思わない?とアメリカにいる妹と一致しました。

日本の人は感情に溺れず行動に移す

それを西海岸にいるアメリカ人の幼馴染にも話してみましたところ、きっぱりと否定されました

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クロワッサンとカフェオレで細々とフランス語を 

クロワッサンとカフェオレで細々とフランス語を 

コロナ禍にスキルを一つ足そうとフランス語を習い始めたので、もうかれこれ3年になる。外交の言語とフランス語話者がうそぶくように、国際会議の非公式の場で会話が突如フランス語に変わることがある。ヨーロッパのフランス語を母語とする人たちから、アフリカのフランス語話者、そしてオランダ人やドイツ人までがフランス語を話し始めると、爪弾きにされた気分になる。英語がスペイン語に変わってもそんなに気にならないのは、中

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