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多文化間コミュニケーション1 現場の声

こんにちは、パプタケのヤスタケです。北米ニューイングランド地方を拠点に、多文化間コミュニケーション専門家として、米国法人の様々な現場の人事問題解決を請け負う仕事をしています。これ、仕事というより私にとってはライフワーク。どの案件にも心から感謝しうれしく取り組んでおります!

私が『多文化間コミュニケーション』と日本語で呼ぶ能力は、現在英語では

Intercultural Competence

Intercultural Competencies

Intercultural Communication

等と表記されていますが、意味はどれも大体

文化の違いを超えて、自分や他人が属する文化背景を尊重しながら意思疎通や危機回避、問題解決ができる能力

のことを指しています。高等教育での学術分野やコンサルティング会社による定義、又はこういう能力を求める現場の人達の好みによって、表記がちょっとずつ違ってくるようです。

理論を追究する研究者の皆さんは、これらの表記と意味の違いが何なのか詳らかにしなくては、と思うでしょう。でも実際のところ、私がコンサルタントとして過去15.5年間で出会った米国の社会人の皆さんにとっては、こうした専門用語の識別はそんなに重要でない様子。ぶっちゃけ、私が人材研修やコーチングでサポートしているクライアントの皆さんが、Intercultural Competenciesという言葉を使って相談にいらっしゃることは先ずありません。実際は、

「今度雇うことになった新しいスタッフ、みんな郊外育ちの中流家庭出身で白人ばかり。ウチのセンター利用者は都市部在住のPOC(People of Color=有色人種)で、白人はマイノリティでしょ。新入りのスタッフが利用者と良い関係づくりをすぐできるようになるダイバーシティ・トレーニング、お願いします」とか

「今、同業種の中小企業買収・合併が我が社で進んでるんだけど、新しく仲間になった社員には一日も早くポジティブにウチの環境に慣れてほしい。意図的に明るい組織文化をつくるのって可能?」や

「ウチの科、一部のスタッフのせいで士気が低下してるんです。それを証拠にどんどん人が辞めている。態度が悪いスタッフはコミュニケーションの仕方がまずいんですよ。それを改善するにはコーチングが必要なのかしら?」

というふうに、具体的な人事問題が持ち込まれることばかりです。それをきっかけに関係者の話をよく聴けば、世代間、人種・民族間、居住エリア間、宗教間、社会的経済的階級間等々のすれ違いや誤解といったミスコミュニケーションの理由が見えてくる。そこで、組織各々のユニークな文化的背景に沿った研修サービスをデザイン・提供し、現場の皆さんと一緒に問題解決していくのが私の仕事、多文化間コミュニケーションのコンサルティング業です。

ここまで読んで下さった方!ありがとうございます!!もしあなたが文化と人、多文化社会といった話題にそもそもご興味あるならば

「あれ、異文化コミュニケーションって聞いたことあるけど、それとは同じでない?別もの??」と思われたのでは?

異文化コミュニケーションと多文化間コミュニケーション

似ているところと違うとこ、相違点はどこに?


つづきます!

 

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